「待つこと」が一番大事で、一番楽しい | Minahei

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ライター戸塚美奈のブログです。

夏が終わってから、次々に実をつけている我が家のミニトマト。




まだまだ花も咲いているし、しばらくは食べられそう。

来年はもっと植えるぞー!


夏の間、ぜんぜん育たなくて、育て方が悪いのかな、こりゃハズレだったかなと思いながら、

水やりをして、テキトーに育てていたら、

台風がすぎたあとで、次々に花が咲き、実をつけ始めました。


長雨で何度も失敗した種からの発芽も、ようやくうまくいってこの通り。



左は切り花用のお花。真ん中は小松菜。

右のサニーレタスはお隣さんに苗をいただきました。


一日に何度も庭に出て、植物をじっと見たり、土を盛ったり、枯れた草を取り除いたり。

このごろ、これが楽しくて仕方ない。


不思議だなぁ、と思うんです。

昔は、こういうことできなかった。


植えっぱなしものが好み(?)で、

庭はオリーブにジャスミンがからみつき、地面にはアイビーが這いつくばり、

世話なしのイングリッシュガーデンか、はたまたもののけ姫かジャングルかというようなボウボウたるありさま。
一見ナチュラル?でよかったんだけど、

日当たりが悪くてコンテナ野菜づくりには向かず。

思い切って、つる性のものを取り除いて「開墾」しました。


最近では、

植えっぱなしをやめて、コンテナに小さな苗を植えたり、ポットに土を入れて種をまき、

毎日毎日様子を見ながら、育つのを待つ日々。

はさみの手にじょうろをを持った、「さるかに合戦」のかにのおかあさんのごとし。


こうして、

毎日毎日、植物をじーっとみて世話をしていると、つくづく思うんです。20年前に、こうやって植物を世話することを覚えていたら、子育てももっとうまくできたかもしれないなぁ、って。


植物を育てるポイントには、子育てをするために大事な教訓がたくさん含まれているなぁ、と思えるから。


とにかく、「待つこと」が一番大事。

待っていれば、いつか、芽が出る。


いい土にしてあげて、養分ややりすぎず。

毎日毎日マメに様子を確認して、へんな虫がついてたらポイと取り、小さなケアはしてあげる。

そういうこと、面倒だな、と思ってた。

でも、この小さな世話が最高に面白いことに気が付きました。


今まで、ガーデニングのたぐいって、私は「見場」ばっかりに目を向けていたんです。


咲き誇っているシーズンはいいけれど、それ以外の世話はめんどうでたまらないと思っていました。

だから、常緑樹ばっかり地植えにして。花がいっぱいついた苗を植えた寄せ植えを作って、それでもう飽きてしまったり。


でも、今では、土から出て、種のカラを頭にかぶった芽や、お日様のほうに精一杯伸びをしている植物たちをが日々育つ様子を見ていると、あまりにもかわいくて、面白くて。しゃがみこんで、それをじーっと見てにやけているおばさんもかなり不気味だと思うけど、楽しくって、もう見場なんてどうでもよくなってしまった。


父が、自分の小さな家庭菜園を、「小宇宙」と言っていたけれど、うんうんその通り、と私も思う。


今の庭は、苗床や、土から何も生えていない仕込んだばかりのコンテナ、夏の終わりのトマトのコンテナなどがごちゃごちゃと並んで、かなり混沌とした状態。

ホームセンターの裏庭みたいで、見栄えとしては、かなり悪いっす。

でも、私にとっては、小宇宙。見栄えが悪いコンテナもあるけど、そのひとつひとつがみんなかわいくて、超おもしろい!


人に見せて、「どう?」と自慢することはできないけれど、芽を出して、花を咲かせ、実をむすぶ未来を、ワクワクして待つことができるんだから。これって、めちゃくちゃ楽しいことだよ。


ああ、

この気持ちを、もっと早く持てていたら、もう少し落ち着いて子育てできたかもしれないなァ。

子育てにも、「見場」ばっかり、考えてた。

先生や、よそのお母さんに、どういうふうに思われるかな、そんなことばっかり考えて、すぐに成果をほしがって。ほかの子と比べてはじりじりする愚かな母でした。

でも、ま、いいか。遅まきながら、今では、ゆったりと、ワクワクしながら、面白いやっちゃと子どもたちのことを見ているからね。


さて、仕事仕事。

今日は仕事の合間に、小松菜の芽の間引きをしまーす。