キャッシュフロー表を作成中の”もしも家族”

 

収入と支出の洗い出しに奮闘中の中、今回は「見えない支出=使途不明金」に向きあっているようです。

 

 

 

不明な支出を洗い出す

妻「食費や日用品、交通費なんかを洗い出してみたけど、数字がぼんやりしすぎて全体が見えないわ。」
夫「変動費は毎月の支出がバラバラだから、わかりにくいのは仕方がない。でも、別の視点で捉えれば、不明な支出も見えてくるかも」
妻「別の視点?どういうこと?」
 
 
夫婦が悩んでいるのは、いわゆる「使途不明金」とよばれる支出。
家計管理ではなるべく減らしたい項目です。
 
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家計簿アプリを使っていても、どうしても記録しきれない部分は出てきます。
でも、ちょっと視点を変えることで、みえてくることもあるんです。
 
 
 

家計は「収入-支出=貯蓄」

…というのが基本の考え方ですが、

 

支出がよくわからない時は、

「収入-貯蓄=支出」と逆算することで全体像が見えてきます。

 
ここでいう「貯蓄」とは、過去1年間で増えた(または減った)貯蓄残高をさします。
 
 
 
 

とある家族の変動支出の例

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・手取り収入:696万円
・支出(固定費):288万円
・支出(変動費):190万円
・支出(その他):不明
・貯蓄増加額(年間収支):96万円
 
 
【計算ステップ】
➀全体の支出額を逆算
696万円(収入)-96万円(貯蓄)=600万円(年間支出)
 
➁把握できている支出の合計
288万円(固定費)+190万円(変動費)=478万円
 
③不明な支出(使途不明金)は…
600万円-478万円=122万円
 
つまり、「その他支出」として見えてこなかった金額が、年間で122万円あることがわかりました。
 
 
 

変動費・その他支出を管理するコツ

変動費やその他の支出は、毎月のブレが大きく、記録が難しいと感じる事が多いものです。

以下のようなコツを意識してみましょう

 

・支出を大きな分類ざっくり考える

クレジットカードや家計簿アプリなどのツールを活用する

貯蓄から逆算しておおよその支出を把握する

 

家計の全体像を見通せるようになると、将来の資金計画や節約ポイントも見つけやすくなります。

 

 

まずは、把握できている部分から

そして、少しずつ詳細を補っていくことが大切です。

 

完璧じゃなくていいんです。

キャッシュフロー表は、あとから何度でも更新できます。

 

 

 

過去記事

“もしも家族”のライフプランノート~新シリーズ、始まります

【キャッシュフロー編】
➀「年齢って何歳で書けばいいの?」で止まらないために
➁あと何回、一緒に旅行できる?数字が教えてくれる「今しかない時間」
③収入は額面?手取り?迷ったらここからスタート!
④支出ってどう分けるの?“ざっくり”から始めるお金の見える化
⑤固定費はここを見直す!“わが家の支出の土台”を整えるヒント
⑥「変動費って何から見ればいい?」夫婦のリアルな会話から始まる見直し
⑦わが家の収入を数字にしてみたら、ちょっと安心できた
⑧固定費を入れてみたら…見えてきた「毎月のリアル」
⑨変動費がバラバラでも大丈夫。まずは見えるようにしてみる
⑩「なんか足りない…」と思ったら。使途不明金を逆算で見つける方法
⑪「その他支出」が家計をゆらす?2つに分けてスッキリ整理!
⑫書き出して見えた「わが家の今」

 

 

 

 

 
長井美奈枝(ながいみなえ)
ファイナンシャルプランナー
1970年生まれ。神奈川県川崎市在住。
銀行勤務14年を経て、2007年よりファイナンシャルプランナーとして独立。
金融知識だけでなく、暮らしに寄り添ったアドバイスを大切にしながら、
50代以上の女性を中心に、個別相談やライフプラン講座を行っています。

「お金に向きあうことで、これからの人生に安心を」
そんな思いを込めて、日々ブログを更新中。