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21世紀のケインジアンのブログ

金融・経済と時事問題を取り上げています。いろいろなコメントやメッセージをお待ちしております。

 

今年は、イオンがイースターを商戦にしようと、どんどんCMを流していますね。ただ、メインの商材が卵なので、商戦の規模を大きくするには、単価を上げなくてはならず、いろいろと工夫が必要かもしれませんね。

 

 イースターとは、金曜日に十字架にかけられ亡くなったキリストが、日曜日

に復活したことを祝う日で「復活祭」とも呼ばれます。

 

 一般的な祝祭日は日付が決まっていますが、イースターの場合は「春分後の

満月を過ぎて最初の日曜日」となっており、毎年移動します。

 

 イースターでは、誕生を象徴する「卵」(ゆで卵)を食べてキリストの復活

を祝ったり、彩色や装飾された卵(イースター・エッグ)を飾ったりします。

また、隠した卵を探す遊び(エッグハント)はイースターならではの楽しみ方

で、多産のウサギ(イースター・バニー)もイースターの象徴です。

 

 イースター直前の金曜日は、磔(はりつけ)にされたキリストが天に召され

た日で「聖金曜日」「受難日」などと呼ばれます。今週金曜日は聖金曜日の祝

日で、ニューヨークやロンドンなどの市場は休場となります。

 

 英語では聖金曜日(HolyFriday)のことを一般的に「グッドフラ

イデー」(GoodFriday)と呼びますが、もともとの言い方は「Go

'sFriday」で、それが転じて現在の呼び方となったそうです。

 

 また、別れの際のあいさつ「Good-by」は、「God be with

you」の短縮形と言われています。

 

 

 

外国人材活用、「次世代の日本人」育てよ
経済評論家 堺屋太一

 

私は、この国では少数派の移民受け入れ派であるが、堺屋太一さんが日経に寄稿された文章を拝見して意を強くした。日本には移民活用の歴史がある。

 

すぐ「日本には外国人を移入した経験がない」という人が出てくるが、それは大間違いだ。古代の昔だけではなく、鎌倉時代と江戸時代以外には多くの外国人が出入りしていた。特に16世紀から、17世紀前半の鎖国令までと、19世紀末の日清戦争までには相当数の外国人が入って来た。

 

 以降の部分を是非読んでいただきたい。

 

 

ポイント
○日本は「ヒト不足・土地余り」の時代到来
○外国人材活用は欧米先進国に比べ遅れる
○外国人の長期定住を目指す政策が不可欠

 

 

40年余り前、私は小説「団塊の世代」を発表した。終戦直後の1947年から49年までに生まれた人の数が異常に多い。この人たちが新しく就職する今は、日本経済は高度成長し好景気が続くが、やがてこの世代が中年になり高齢になると、日本式の終身雇用年功賃金体系のままでは大きな負担になり、企業と経済の足を引っ張ることになるだろう。さらに20世紀末ともなれば、社会保障の費用がかさみ、国家財政を破綻させかねない――。そんな将来を警告した予測小説である。

 この小説は大きな話題となり、よく売れた。だが、当時の厚生省人口問題研究所(現在の国立社会保障・人口問題研究所)など人口問題の専門家の間では評判が悪かった。

 「こういうことを書くから素人は困るんだよ」という専門家もいた。当時の専門家の見方は、「現在の日本の出生数は少ないが、間もなく団塊の世代とやらが出産適齢期に入ると出生数は激増する。日本は30年ほどの周期で出生が激増する波形が運命付けられたのだ。日本の問題は、依然として人口過剰・土地狭小である」というものだった。

この発想を基に、70年代の政府は可耕地・可住地の拡大に努めていた。九州の有明海や秋田県の八郎潟の干拓、全国各地の山間地への道路建設などに何兆円もの公費を投じて、可耕地・可住地を広げていた。

 東京などの大都市では郊外の山林原野を開いて住宅団地を造成し、地方からあふれ出て来る「団塊の世代」の受け皿を造ったのだ。

 確かに、人口専門家の予想通り、70年代に入ると日本の出生数は増え、一時は年間200万人を超えた。いわゆる「団塊ジュニア」の誕生である。

 だが、それから約30年、2000年代には出生数が増えなかった。このころには、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の数の平均値)が、1.5をはるかに割り込む状態になっていた。

 要するに「団塊ジュニア」までは人口の盛り上がりを作ったが、「団塊サード(団塊の孫たち)」は、塊と呼べるほどの出生ではなかったのである。

 日本は古来、土地不足、ヒト余りの状況だった。鎌倉時代の昔から、農民や武士は土地を「一所懸命」に耕し、領地を命懸けで守った。戦国の時代も猫の額のような小さな土地を巡って戦いが繰り返されたし、江戸時代にも領地や村境での争いが絶えなかった。

 日本の企業経営は土地節約的ヒト多消費型、工場も商店もスペースを寸分も無駄にせず利用されているが、人手は豊富で、残業も無駄な会議もさして苦にしなかった。

 ところが、ここに来て事態は急変している。団塊の世代は既に高齢になり、若い世代は数少ない。日本の年齢別人口構造は、頭デッカチの尻スボミ。見るからに危ない格好である。

 このことは現実の社会にも現れている。今や全国で人の住まない住宅が820万戸、全住宅の13.5%が空き家だ。最近では東京や大阪の近郊でも住む人のない家、営業する人の無い店舗が急増しつつある。農地に至っては、全国で約40万ヘクタールが耕作放棄地になっている。

 家主や地主が強欲なせいではない。自治体に無償で寄付したくても、自治体の方が固定資産税の減収と管理の手間を恐れて受け取ってくれないのだ。

 日本は今や「ヒト不足・土地余り」の「未曽有の時代」を迎えているのである。

 土地余り・ヒト不足になった日本では、人口の増加が求められる。このための出生率向上策が必要だが、その方法が難しい。40歳で一度も結婚したことのない男性が3割近くいる世の中では、出生数を急増させるのは難しい。

 あらゆる手を打って出生増加に成功したとしても、これから生まれる新生児が、日本の経済社会を支えられるようになるのは20年以上も先である。それを考えると、やはり外国人材の活用は欠くことのできない要素である。

今、日本には在留外国人が231万人ほどいる。そのうち、139万人は「身分による在住者」、つまり外国籍の「永住者」や日系人の「定住者」、日本人と結婚した外国籍の配偶者などだ。

 いわゆる「外国人材の活用」といえる外国人労働者の総数は、昨年ようやく100万人を超えた。しかし、欧米先進国に比べればきわめて僅かな数である。また、その内訳をみると、永住者・定住者以外では、技能実習制度による実習生が21万人、留学生のアルバイト就業者が同じく21万人を占める。IT(情報技術)の技術者など「技術・人文知識・国際業務」の高度な技能を有する専門人材は15万人にとどまる。

 要するに日本は、外国からの移民はもちろん、外国人材もあまり活用していないのだ。

 これからは、日本のあり余った土地や家屋を活用できるように、外国の人材を大幅に取り入れるべきだろう。

 農業移民や製造業移民も大いに入れるべきである。外国人観光客の増加に伴って、外国語の話せる販売員やイベント警備員への需要も高まっている。

 こういえば、すぐ「日本には外国人を移入した経験がない」という人が出てくるが、それは大間違いだ。古代の昔だけではなく、鎌倉時代と江戸時代以外には多くの外国人が出入りしていた。特に16世紀から、17世紀前半の鎖国令までと、19世紀末の日清戦争までには相当数の外国人が入って来た。

 例えば17世紀はじめ、中国大陸が満州民族の支配下に置かれかけた時には、大勢の漢民族が日本に来て、陶芸・染色などの工芸に従事しながら農耕もした。各大名家の書記係・秘書役である右筆や、御典医になった者も少なくない。近松門左衛門作の人形浄瑠璃「国性爺合戦(こくせんやかっせん)」で有名な鄭成功(てい・せいこう)も、当時の日本にやって来た中国人の父と日本人の母との間に生まれている。

今日、われわれが日本の伝統文化と考えているものにも、元をたどると外国人移民によってはじめられたものがたくさんある。

 この人たちの子孫は、見事に日本に同化した。それから2世代ほどあとには、何と赤穂浪士の吉良邸討ち入りに参加した中国人の孫(武林唯七)までいる。

 19世紀の終わり、明治開国から日清戦争の間にも、大勢の中国人が流入した。お雇い欧米人のような腰掛けではなく、日本に定着して、きちんと「次世代日本人」を育てたのだ。

 東京・上野で最初の喫茶店を開いてコーヒー文化を広げたのも中国人だったし、神戸で貿易商や洋服の仕立屋をはじめたのも中国人だった。その人たちの子孫からは有名作家になった人も宝塚スターになった人もいる。いずれも立派な日本人として日本文化に貢献したのだ。

 今、日本は一時の人手不足の解消だけではなく、本当に日本の将来に貢献してくれる「次世代日本人」となる外国人の「長期定住」を目指す政策こそ大切だろう。それがこの国の「当面の成長」のためにも、「長期安定」のためにも不可欠である。

 外国人材の活用の真の在り方を真剣に議論すべき時期である。

 

 

 

 

 さかいや・たいち 35年生まれ。東大経済卒、通産省在職中に作家デビュー。元経済企画庁長官

刑事事件にならない東芝の闇/上 金子勝・慶應大教授が問題の根源をえぐる

 

いま、経済危機に陥っている東芝の問題を通じて、原発は経済合理性から成り立たなくなるという金子勝・慶応大学教授のお話です。

 

「原発」という不良債権に蝕まれるニッポン

▼本社が米国の子会社をコントロールできない

▼世界の潮流に乗りそこなったニッポン

 東芝危機が深刻だ。一昨年に不正会計が発覚して以来、歴代3社長が辞任し、そして今また、決算先送りと会長辞任が発表された。この異様な事態がなぜ刑事告発されないのか。問題の根源にある「原発」「日米」「時効」の闇とは?「サンデー時評」倉重篤郎が、慶應大教授・金子勝氏(64)に訊く。

 東芝がおかしい。

 一昨年5月に不正会計問題が発覚して以来、歴代3社長が引責辞任、そして今回また、予定していた決算発表を先送り、代わりに決算見通しと、志賀重範会長の辞任を発表するドタバタ劇となった。その事業内容もボロボロだ。資産的にはすでに巨額の債務超過を抱え込み、優良事業部門の相次ぐ切り離しで、尾羽打ち枯らした、見るも無残な姿と化している。

 東芝といえば、超一流企業だった。戦後の高度成長を支えた輸出製造業の中でもトップランナーであった。我々の同世代でも優秀な人材が多数入社していった。経営陣も石坂泰三、土光敏夫といった大物経団連会長を輩出する厚みがあった。

 この名門企業が、なぜこの短い間にここまでの零落の憂き目を見るのか。これは現下の日本が解明すべき最大の謎である。

 明らかなのは、その混乱と破綻の始まりが、2006年、米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)を約6000億円で買収したことにある、ということだ。WHが東芝の思惑通り稼いでくれなかった。それどころか、その高すぎたのれん代と、原発を造れば造るほど損失をため込み、その雪だるま式に膨れ上がった赤字が、その他事業部門のなけなしの黒字を食い潰した形である。

 この東芝危機から何を学ぶべきか。

 単に一企業のガバナンス(企業統治力)の問題に矮小(わいしょう)化すべきではない。すべては、原発事業の不採算性にあるのだが、問題は、そのことを責任ある人々が先々まで見極め、既定路線をスパッと切り替えられない体質にあるのではなかろうか。不都合な情報は隠蔽(いんぺい)し、互いのために責任問題を棚上げする。その結果、真実はしばらくたたないと明らかにならず、いきおい問題の抜本解決も徒(あだ)に後ろ送りにされる、という構図。これはいつか来た道ではないか。

 かつてこの種の事件は、刑事摘発されることで、その全容が解明され、広い意味での再発防止につながってきた。だが、今回は捜査当局が消極的と聞く。場合によっては18万人の社員を路頭に迷わすような事件処理が果たしてそれでいいのか。

 そんな問題意識から、金子勝慶應大教授に取材を申し込んだ。金子氏が連日ツイッターで、この問題の根深さを鋭く突いているのを知っていたからだ。アベノミクス批判で、本誌で何度か登場いただいた縁もある。

 取材に対し、金子氏はこの問題が1990年代に起きた金融不良債権処理問題と酷似している、という認識を示し、「あの時の対応の遅れ、誤りは、アリ地獄のような資産デフレをもたらし、日本経済に失われた20年を生んだ。今度はさらに深刻で、一東芝問題に終わるものではなく、日本のエネルギー、産業構造の問題にまで発展する。場合によっては、失われた30年になりかねない。それだけの事態だ」と警鐘を鳴らした。

 不良債権問題と原発問題を経済学者としてのライフワークにしてきた金子氏ならではの指摘だ。その金子流の深層分析を前後編の2度にわたって掲載する。

「背任事件」に近い事態が進行中

 金子氏はまず先の日米首脳会談について語った。

「各紙の論調を見ると、日本側は取るものを取ったと会談の成果を評価する向きが多いが、僕は全く逆。安倍晋三政権はトランプ米政権に急所をつかまれた、というのが真相だ」

「今回の首脳会談の裏のテーマは、アベノミクスの中軸である日銀のゼロ金利(マイナス金利)政策の継続をいかに米新政権に認めてもらうか、ということだった。金融緩和をやめた途端に破綻するアベノミクスの脆弱(ぜいじゃく)性に一時手を突っ込まれかけた。金融緩和で意図的に為替(円安)操作しているのではないか、という疑いをかけられたのがそれだ。もっと円高にしろ、とゼロ金利に難癖をつけられる可能性があった。金利が1%上がると67兆円分の国債の価値が毀損(きそん)、それがGDPの13・5%分に相当する、という実態がある以上、日本としては絶対に受け入れられないものだった」

 85年のプラザ合意を彷彿(ほうふつ)させる。あの時も為替政策による貿易不均衡解消圧力がかかった。

「首脳会談への同行者を、通商摩擦担当の世耕弘成経産相ではなく、金融・為替担当の麻生太郎財務相にしたのは、その危機の表れだ。『金融緩和をやめろ』と表で言われたらマーケットの収拾がつかなくなる。ペンス副大統領、麻生間で裏でやりましょうということにした。最悪の事態は逃れたが、米に弱みを握られ、ますます従米体質を強めざるをえなくなった」

 従米体質というと、東芝問題の根っこにもそれがあるのではないか。すべてのトラブルの大本は米WHにあるはずだが、のれん代の過大請求にしても、WHによる建設会社買収の失敗にしても、東芝本社側からのガバナンスがまるで働いてない印象だ。なぜ日本の本社が米国の子会社をコントロールできないのか。

「2006年のWH買収の時からのことだ。2000億円の価値しかないのを6000億円で買い、4000億円という巨額なのれん代を払わされた。東芝は当初、沸騰水型中心のゼネラル・エレクトリック(GE)と組んでいたが、世界戦略を展開する上でWHの加圧水型技術も欲しいとなったわけだ。ところが買収後、WHが受注した複数の原発でコストオーバーや汚染水対策などの問題が発生、工事遅れや中断につながり、予期せぬ損失がたまり始めた。最初の不正会計(15年4月)の背景には、WHのこの赤字隠しがあった」

 ただそこで東芝は、いったんは出直したように見えた。歴代3社長を辞任させ、センサー部門をソニーに、医療機器をキヤノンに、白物家電を中国企業に売却、半導体、原発事業の2本柱に絞り込んだ再建策を打ち立てた。

「そこに新たなWHの不祥事だ。1512月にCB&Iという建設関連会社のストーン・アンド・ウェブスター(S&W)という子会社に対するWHによる買収があった。東芝は約260億円をこれに支払った。ところがそれではおさまらなかった。7125億円というとんでもない建設コストの損がたまっていた」

 ここでも東芝本体のガバナンスが問われた。

「その発表があったのが、1年後の1612月だった。そこにも不自然なにおいがする。東芝が明らかにした損失の内訳は、労務費37億ドル(約4200億円)、資材上昇などで調達コストが18億ドル増えたというが、こんなことが1年で起こるわけがない。東芝は16年の4~9月期決算で急激に回復したとされていたが、ちょうどその時期は参院選、鹿児島、新潟両知事選と重なっている。本当に業績が回復していたのか。原発問題の争点化を回避しようとしていたのではないか、と疑いたくなる」

 結果的にWHが東芝本体をここまで追い込んでしまった。

「ダニー・ロデリックWH会長を東芝のエネルギーカンパニー(東芝エネルギーシステムソリューション社)社長に滑り込ませるなど、どんどん不良債権を押し付けてきた」

 ほとんど背任事件に近い大きな闇がある。さすがにそのロデリック氏は今回の損失の責任を取らされ、同社長職を解職されている。

「首になったくらいでは、本当はすまない。でも東芝は訴えられないだろう。自らの再建に安倍政権の支援を必要としているし、安倍政権はトランプに弱みを握られてしまっているからだ」

「原発安価説」はもう通用しない

 それにしてもなぜ東芝はここまで来てしまったのか。

「一言で言えば、不良債権問題だ。二つの意味を持たせている。一つは、原発事業そのものが不良債権であるということ。二つに、今回の東芝の対応そのものが1990年代の金融不良債権処理の時と全く同じやり方で、事態をいたずらに悪化させてきたことだ」

 原発=不良債権?

「そうだ。福島の原発事故後に出てきた論点は、まずは電力不足論だったが、全原発が止まってみて足りることがばれてしまった」

「次に、原発が一番安価だという議論の蒸し返しだ。大島堅一立命館大学教授の過去の有価証券報告書から実績値を取り出して推計する方式で、原発が決して安くないというデータが出ている」

 にもかかわらずなおコスト安だと強弁する者もいる。

「福島事故の処理費用が賠償や除染を含めどんどん膨れ上がっており、2016年12月に福島原発の処理費が21・5兆円になると経産省が発表した時点で、もはや裸の王様だ。大島教授の実績値方式でその額を乗せると、コストは13・1円(キロワット時当たり)と最も高いエネルギーに、さらに建設コストを乗せると15・7円(同)とべらぼーに高くなる。誰も反論できない状態だ」

「当たり前の話だが、福島事故後、国際的に安全基準がすごく高くなっている。メルトダウン対応のコアキャッチャーを付けたり、格納容器を二重にして投資がかさばり、人員も増やさなければいけなくなっている。実際に、東芝子会社のWHの米国内での受注は、ことごとく赤字だ。再稼働のメドのない国内原発にしても、廃炉にすると、原子力施設や核燃料の未償却部分4・4兆円が特別損失として表面化するという。動かさなくても赤字、廃炉でも赤字。いずれにせよ経営がもたない。文字通り不良債権化している」

 世の中は、原発にはまだ未来があり、温暖化対策のためにもなる、という。

「ここで原発事業に対する180度の認識転換が必要になる。つまり、実は原発は必ずしも必要とされていない。それは原発ゼロをしのいだことでも証明された。それはたちの悪い不良債権である。拡大すればするほど関連企業は疲弊し、あるいはつぶれ、日本全体の産業構造の転換もますます遅れていく、という認識だ」

「問題は、不良債権であるにもかかわらず、その扱いが宙ぶらりんなことだ。止まっている原発でも水冷式だから、今でもシフトを組んだ監視が必要で、人員が切れないばかりか、固定資産税もかかり、維持管理費はトータルで約1兆円だ」

 確かに、原発安価説はもう通用しないところまで来ている。安全対策や工期の長期化で建設コストは膨れ上がり、1基当たり3000億円とされた建設費は1兆~2兆円に膨張、米国ではシェール革命により天然ガスが安くなり、寿命を迎える前の原発を廃炉にする動きも出ている、という。

「世界的に原発事業からの撤退が始まっている。GEは原発部門を(日立の)子会社化し分離、実質日立にくれてやるような感じになった。独のシーメンスは原発をやめ、IoC、IoTでインフラ事業を展開、電車や送配電網、工場管理を効率化する事業、火力発電や医療機器にシフトしている」

刑事罰の時効が過ぎるまで情報隠蔽

 だが、日本勢は原発事業にのめり込んだまま。時代状況に対応できずにいる。

「GEとかシーメンスとか国際的な重電機メーカーの雄が撤退しているところに向かって、日本のメーカーが国策の名前でどんどん不良債権をつかまされ、勝手に滅びていく構図だ」

「これはなんだろう、と考えた。原発からIT、再エネという根本的な技術の転換についていっていない。世界の潮流に乗りそこなった。その責任をごまかすための原発継続だ。やめるというと、今までの問題を全部整理しなければならない」

「そのへんが1990年代の金融不良債権処理の時と一緒だ。責任を棚上げするために情報を隠す。処理費用(コスト)がかかりそうなものは過小に評価、会計は粉飾する。それで刑事罰の時効が過ぎるまでの時間を殺す。刑事罰不適応の5年たって、文書偽造やその他の犯罪行為が免責された時に、実はこうだった、と初めて情報を出す」

「金融不良債権の場合は、土地の値段が下がっているのに、買った時の簿価のまま価値を表示すれば値下がり分が表に出ない、あるいは、飛ばしや付け替えでその場を繕ってきた」

「それと同じ手法が原発のコスト計算だ。鉛筆をなめなめやる。安全投資しても事故確率が減り、稼働原発数が増えればコスト操作ができる。極めて非現実的な想定をして粉飾をする。事故の深刻さも隠す」

 まるでうり二つではないか。それにもかかわらず、東芝事件はこのまま「日米」と「時効」という二つの壁に阻まれ続けるのであろうか。後編では東芝事件が日本経済全体に及ぼす影響とその抜本的解決法についても論じてもらう。

 

 


くらしげ・あつろう

 1953年、東京生まれ。78年東京大教育学部卒、毎日新聞入社、水戸、青森支局、整理、政治、経済部。2004年政治部長、11年論説委員長、13年専門編集委員


かねこ・まさる

 1952年生まれ。慶應大経済学部教授。経済学者。著書に『セーフティーネットの政治経済学』『粉飾国家』『悩みいろいろ』など多数

(サンデー毎日312日号から)



ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/sunday/articles/20170227/org/00m/070/011000d#csidx75e06b393cffd35a8469dba05800f61 http://linkback.contentsfeed.com/images/onebyone.gif?action_id=75e06b393cffd35a8469dba05800f61
Copyright 毎日新聞

 

この日刊ゲンダイの記事は、森友学園問題に火をつけた木村真・豊中市議が「めちゃくちゃ重要」と言っている記事です。

 

森友学園事件の背景には、安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造がある。その源流をたどると、“おかしなオッサンの思いつき”で済ませられない深刻な問題だということが分かる。事件の下地は、何年も前から用意されていた。やはり、どう言い訳したところで、これは安倍首相自身の疑獄だ。

■「伝説の2・26会談」で意気投合

 森友学園の籠池理事長は、安倍首相を「偉人」と称え、問題の土地に新設予定の「瑞穂の國記念小學院」も、当初は「安倍晋三記念小学校」の名称になる予定だった。だから、名誉校長には昭恵夫人が就いていた。そして、財政面も教育内容も問題だらけの学園にスピード認可を与えた大阪府知事は、安倍首相との親密さで知られる日本維新の会の松井代表である。
安倍首相、松井知事、籠池氏――。この3人を結びつけたのが、「日本教育再生機構大阪」だ。「1回目の総理大臣を辞めた後、失意の安倍さんを大阪に招いたのが維新の遠藤敬・現国対委員長だったんですわ。当時、会長をやっとった『日本教育再生機構大阪』のシンポジウムに呼んだんです。2012年2月26日のシンポジウムで安倍さんと対談したのが松井知事で、シンポ後の居酒屋会談でも教育再生について熱心に話し合い、すっかり意気投合した。僕らの間では、今も“歴史を変えた伝説の2・26会談”いうて語り継がれてます。その後も会合を重ね、12年の自民党総裁選に負けたら、安倍さんが党を割って維新と合流する構想まで持ち上がっていた。維新の側は代表の座を空けて待っとったんですわ」(維新関係者)

 日本教育再生機構は、愛国心教育を徹底し、歴史修正主義的な育鵬社の教科書を使うことを主張する団体だ。理事長は八木秀次麗沢大教授。安倍政権を支える「日本会議」のメンバーで、安倍首相の教育政策のブレーンだ。諮問機関の「教育再生実行会議」でも委員を務めている。八木氏自身も籠池理事長と交流があり、森友学園が運営する塚本幼稚園で講演を行ったこともある。機構は各地に支部があり、安倍首相と松井知事を結びつけた大阪支部には籠池理事長も出入りしていた。教育勅語を園児に暗唱させる塚本幼稚園は教育再生機構にとって“モデル校”のような存在なのだ。

■日本会議と二人三脚

 教育再生機構の共催で今月19日に行われる「シンポジウムin芦屋」のチラシを見ると、パネリストの中に「籠池町浪(かごいけ ちなみ/瑞穂の國記念小學院開校準備室長)」の名前がある。さすがに今回の出演は取りやめになったというが、名字と肩書を見れば分かるように、籠池理事長の娘だ。塚本幼稚園の教頭も務めている。

 
教育再生機構と日本会議、森友学園、維新の会、安倍政権は一本線でつながる。というより、ほとんど一体化していると言っていい。

「日本会議と二人三脚で進めてきた安倍首相の教育改革が目指す将来像が、森友学園が新設予定だった“安倍晋三記念小学校”だということです。維新もその方針に共鳴してきた。全国に先駆けて『国旗国歌条例』を制定した大阪には、安倍首相と共通する意思、思想も浸透している。もし問題が発覚しなければ、小学校は4月に開校し、やがては中学校もできたかもしれない。安倍首相が教育改革でやろうとしていることを、教育再生機構と森友学園はひと足先に大阪で具現化しようとし、それを応援した人たちがいる。土地取引や認可の過程で、たとえ直接的な働きかけをしていなくても、安倍首相の問題に違いありません」(政治学者・五十嵐仁氏)

 この政権だから、起きるべくして起きた事件なのだ。

 

 

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201072/1

 

 

「しがらみのない政治」を主張する維新だが、利権まみれで実に怪しい。次の選挙では投票しないようにしてください。

 

森友学園にジャブジャブ補助金が注がれていたことが問題になったが、そのひとつ、大阪府の緑化事業の補助金(森友向け648万円の交付は今回取りやめ)をめぐり不可解なことが分かった。決定のプロセスを見ると、短期間の公募で、落選者はなし。松井一郎知事と関係のある法人もあって、どうもキナ臭い。

 府はみどり豊かな街づくりを目指し、今年度(2016年度)から、緑化事業への補助をスタート。昨年夏、内容を公開し約40日間、事業者を公募した。9月、応募してきた4法人すべてに、府の環境審議会が「採決適当」を答申。後に府が決定した。補助金枠3450万円に対して、決定した補助金の総額は3384万円。ギリギリ収まっている。

「他に5件の問い合わせはあったが、緑化施設の要件がクリアできなかったり、年度内工事完了のスケジュールに間に合わないなどで応募に至らなかった」(環境農林水産部みどり推進室)結果的に競争にならなかったというが、府議会関係者は首をかしげる。

「公募期間わずか1カ月半では、普通は補助金の存在を知り得ないのではないか。もちろん公募期間中にたまたま知ることはあるでしょう。しかし、事前に情報を把握していないと、応募して年度内に工事完了は難しい」

 それだけじゃない。
943万円が交付される三栄建設は松井知事や維新の会と深い関係にある。維新の会が入居する大阪のビルのオーナー企業なのだ。同ビルにある「経済人・大阪維新の会」の副会長は同社の青山浩章社長が務める。同社が本社を置く大阪・八尾市は松井の出身地だ。

「三栄建設は技術力がある優良企業です。
青山社長は、府議会議長を務めた松井知事の父親と昵懇だった。今でも選挙では手伝っているようです」(八尾市議会関係者)

 三栄建設は「担当者が不在で回答できない」ということだった。
校舎の緑化事業で943万円の補助金を受ける大阪商業大は、松井や維新が熱心に誘致する「カジノ」の研究で有名な大学だ。

「もともと緑化は計画していた。補助金は8月に設計会社に紹介してもらった。松井知事とは一切関係ない」(運営する谷岡学園)

 森友の小学校新設のタイミングで、緑化事業の補助金が創設されたのも気になるところだ。

 

 

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202016/1