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21世紀のケインジアンのブログ

金融・経済と時事問題を取り上げています。いろいろなコメントやメッセージをお待ちしております。

 

羽田元首相が亡くなった翌日の各紙に評伝が出ていた。どれも、その人柄が素晴らしいというものだった。その中で、この元毎日新聞の龍崎孝氏の評伝は羽田元総理に対する愛情が一番感じられ感動した。

それにしても、竹下派分裂の時に、どうして、羽田氏は小沢一郎と組んだのか疑問に思っていたが、近くで取材していた龍崎氏でさえ意外に思ったというくだりは歴史の証言者のコメントだ。小沢一郎に羽田氏のような人柄があれば、歴史に残る政治家になったのにと思う。

https://mainichi.jp/articles/20170829/k00/00m/010/091000c?fm=mnm

 

 

1993年夏の衆院選。ある駅頭で羽田孜氏がマイクを手に語り始めたのは、我が子を殺(あや)めて命からがら満州から帰国したという女性と列車で乗り合わせたときの話だった。「政治は二度とこんなことを引き起こさないようにしっかりしてください」。女性はそう言って羽田氏の手を握りしめたという。「政治改革とは、この思いをかなえること」。淡々と訴える羽田氏を、買い物の主婦も帰宅途中のサラリーマンも足を止めてじっと見上げていた。「政治改革」の4文字が有権者の胸に響き渡った「一瞬」として思い出す。

自民党農政族のリーダーでもあった羽田氏だが、その政治人生は政治改革とともにあった。リクルート事件によって政治不信が広がるさなか、羽田氏は自民党選挙制度調査会長に就任し、衆院小選挙区制度の導入にまい進した。最大派閥・竹下派の金丸信会長(当時)から「熱病に浮かされている」とまで言われた

政治改革を巡る動きは竹下派の分裂抗争を引き起こした。羽田氏はその渦中にあって一人、飄々(ひょうひょう)と振る舞った。日曜の昼下がり、金丸邸に手土産一つぶら下げて現れ、色めき立つ記者たちに「会長の無聊(ぶりょう)を慰めようと思ってさ」と言ってウインクしたものだ。

 対立する小沢一郎氏と梶山静六氏のどちらにも与(くみ)せずと見えた羽田氏だっただけに、権力闘争に執念を燃やす小沢氏と組んだのはいささか意外だった。いま思えば、それも政治改革を成し遂げようとする熱い思いゆえの冷徹な判断だったのかもしれない。

 その後、羽田氏を首相に担ぎ上げた理由を小沢氏は「友情の恩返し」と語ったが、羽田氏はどう受け止めていたのか。

 選挙区の長野県を愛する無類のそば好きだった。「君たちも食え、うまいぞ」。JR上田駅前のそば屋でそば談議を聞いているうちに帰京の特急列車がホームに滑り込んできた。改札を抜けていては間に合わない。「君ら、走れ」。一緒にフェンスを乗り越え列車に飛び乗った秋が無性に懐かしい。政治の底流に愛情が必要なことを体現し続けた人だった。【元毎日新聞政治部記者、元TBS政治部長、流通経済大教授・龍崎孝】

 

 

 

日銀の異次元緩和の提唱者の一人である浜田宏一・内閣官房参与が反リフレ派の元日銀幹部とシンポジウムで激突した。異次元緩和が失敗ではないかという意見も多くなりつつある中、浜田宏一・内閣官房参与もマスコミに八つ当たりしたり、インフレ目標は1%でもいいのではないかと、予防線を張りだしている。異次元緩和の失敗が白日の下に晒されたとき、浜田氏はどう言い訳するのだろうか。

2017823エコノミスト編集部

日銀の異次元緩和もむなしく、インフレ目標2%は遠い。安倍晋三政権の政策ブレーンである浜田宏一・内閣官房参与はこの状況をどう見るか。シンポジウムで反リフレ派と激突した際の模様を、週刊エコノミスト8月29日号からお届けする。

浜田氏はメディア批判も

 景気は拡大し雇用も増えているが、インフレ率は目標とする2%に届かず、成長力も高まらない--。

 アベノミクスの効果や問題点を考えようと、神戸大学経済経営研究所主催のシンポジウム「アベノミクス再考:グローバル日本の金融・財政政策」が8月8日、神戸大学で開かれ、安倍政権の経済政策のブレーンである浜田宏一・内閣官房参与(米エール大学名誉教授)とアベノミクスに懐疑的な元日銀金融研究所長の高橋亘・大阪経済大学教授が激突した。

 浜田氏は冒頭の講演で「アベノミクスでうまくいっているのは雇用と企業収益。アベノミクスが失敗という指摘にはまったく根拠はない。それなら5年前(の失業率の高い時代)に戻っていいのか」と強調。リーマン・ショック(2008年)後の日本経済の落ち込みについて、日銀の白川方明・前総裁時代の金融政策を「金融緩和しなかったために円高となり、日本はものすごく損をした」と批判した。

 一方で、アベノミクス後の金融政策について「15年の終わりごろから円高になり、金融政策が効かなくなってきた」との認識を示した。日銀が目指す2%のインフレ率目標は「石油価格が下がっているので、その影響は除外してもいい」と述べ、「(インフレ率が目標に達しないからと)黒田東彦総裁を糾弾するのが日本のメディア。特に朝日新聞と毎日新聞。森友学園、加計(かけ)学園の問題も、本当は構造改革の問題なのに報道にバイアスがかかっている。安倍政権の構造改革をマスコミが妨害している」とメディア批判に転換した。

「インフレ目標1%でもいいかも?」

 これに対し、高橋氏は「現在の景気回復は外需に支えられており、どの程度がアベノミクスの効果なのかは議論の余地がある。インフレ率2%、実質成長率2%を持続的に実現するのが本来の目標だったはずだが、いずれも未達だ」と指摘。日本経済の実力を示す潜在成長率は、日銀の試算でも16年度下半期で0.75%と思うように高まらない現状に言及した上で、「政府の目標が高すぎることで、財政再建や年金財政に大きな影響が出る。目標をより現実的にして出直すべきだ」と主張した。

 さらに、「インフレ期待(人々のインフレ率の将来の予想)と潜在成長力は非常に連動している。デフレ脱却という問題意識の設定には賛成だが、インフレ率が上がらないのは企業や家計に成長率が上昇していくことへの確信がないからだ」と提起。大胆な金融緩和を主張するリフレ派と呼ばれる経済学者の考え方について「日銀がお金を増やせば銀行貸し出しも増えるといっていたが、企業も成長への確信がなければお金を借りない。それを無視した議論をしてきたのは経済学者の責任だ」と述べた。

 続く、浜田、高橋氏の直接対談では、「必ずしもインフレ率2%にこだわる必要がないのではないか」という高橋氏の指摘に対し、浜田氏は「インフレは我々にとっていいことではない。雇用がよければインフレ率は低くてもいいのでは。(エネルギーや食料品を除いた)『コアコア』の物価指数で、場合によっては1%(の目標)でもいいかもしれない」と2%にこだわらない考えを表明。日銀が目標としてきた根幹が揺らぎかねず、アベノミクスに転機が訪れていることを示唆した。

「インフレ目標1%でもいいかも?」

 これに対し、高橋氏は「現在の景気回復は外需に支えられており、どの程度がアベノミクスの効果なのかは議論の余地がある。インフレ率2%、実質成長率2%を持続的に実現するのが本来の目標だったはずだが、いずれも未達だ」と指摘。日本経済の実力を示す潜在成長率は、日銀の試算でも16年度下半期で0.75%と思うように高まらない現状に言及した上で、「政府の目標が高すぎることで、財政再建や年金財政に大きな影響が出る。目標をより現実的にして出直すべきだ」と主張した。

 さらに、「インフレ期待(人々のインフレ率の将来の予想)と潜在成長力は非常に連動している。デフレ脱却という問題意識の設定には賛成だが、インフレ率が上がらないのは企業や家計に成長率が上昇していくことへの確信がないからだ」と提起。大胆な金融緩和を主張するリフレ派と呼ばれる経済学者の考え方について「日銀がお金を増やせば銀行貸し出しも増えるといっていたが、企業も成長への確信がなければお金を借りない。それを無視した議論をしてきたのは経済学者の責任だ」と述べた。

 続く、浜田、高橋氏の直接対談では、「必ずしもインフレ率2%にこだわる必要がないのではないか」という高橋氏の指摘に対し、浜田氏は「インフレは我々にとっていいことではない。雇用がよければインフレ率は低くてもいいのでは。(エネルギーや食料品を除いた)『コアコア』の物価指数で、場合によっては1%(の目標)でもいいかもしれない」と2%にこだわらない考えを表明。日銀が目標としてきた根幹が揺らぎかねず、アベノミクスに転機が訪れていることを示唆した。

 

 

 先日、首相官邸で安倍首相と会談し、「政治生命を懸けた冒険」を持ちかけ安倍首相も乗り気だったと報道されたが、その後、動きがない。この件について毎日新聞が田原総一朗にインタビューしている。当然、中身は極秘なので明らかにしてはいないが、外交に関する事項のようだ。その他、匂い程度は感じられるかなという内容だ。

 

どうにも気になる。ジャーナリストの田原総一朗さんが、である。先日、安倍晋三首相と官邸で会談し、「政治生命を懸けた冒険」を持ちかけた、と報じられているからだ。これに首相も乗り気だというから、中身が気にならないはずがない。田原さんを直撃した。【吉井理記】

 東京は長雨の夏である。

 都内のマンションに田原さんを訪ねたこの日も、重たい雨が鉛色の空から落ちていた。記者の胸中そのままの光景である。

 御年83歳、政界の重鎮とも電話一本で話し合う報道界の大先輩だ。40過ぎの私など、コドモに過ぎないであろう。謎に包まれた「冒険」の中身、ヒントすらつかめず、あしらわれるのがオチではないか。

 そこへ討論番組でおなじみのグレーのスーツ姿で現れた田原さん、「母校が負けちゃって……」と一言。今夏の甲子園、滋賀代表の母校・彦根東はこの日、2回戦で惜敗したのだ。勝っていたら舌も滑らかになっていたのでは? そんな自分勝手な打算を重ね、まずは内閣改造後の安倍政権の評価から。

 「内閣支持率は下げ止まったけど、先は分からないよ。実は国民が一番不信感を持っているのは閣僚じゃなくて、安倍さん自身だ。内閣を改造しても国民は『変わった』と思えない」

 森友・加計(かけ)学園問題、閣僚の失言、「安倍チルドレン」の不祥事。長く続いた「安倍1強」体制で、政権や自民党内から緊張感が薄れたことが大きいと言う。さらに「何より安倍さん自身に緊張感がない」と言い切った。

 「緊張感は安倍さんに戻ったって? 戻っていないよ。そうだとしたら10日の国会の閉会中審査、元防衛相の稲田朋美さんを呼ぶべきだったね。加計学園問題だって、去年、加計孝太郎理事長と7回も飯を食っている。加計学園にとって一番大事な獣医学部(新設)の問題を話していない、ということを信じろというほうが無理だよ」

 自民党の議員の多くも「『問題だ』と思いながら、安倍首相に何も言わなかった」と指摘する。確かに、度々「特集ワイド」に登場し、首相を批判してきた自民党の村上誠一郎元行政改革担当相は「小選挙区制になって、公認権も人事権も首相周辺に集中し、モノが言えなくなった」と嘆いていた。

 田原さんもうなずく。「自民党の劣化だ。小泉内閣までは昔の中選挙区制時代に当選した議員も多かった。だから執行部を批判するのは当たり前だったんだ。でも今や、議員の半分近くが安倍チルドレン。みんな安倍イエスマンになってしまった」

 さて、「冒険」である。

 発端は7月28日、田原さんが安倍首相から昼食に招かれたことだった。会談後、報道陣に「首相に『政治生命を懸けた冒険をしないか』と提案し、首相も乗り気だった」と明かしたのだ。

 政界やメディアは大いにざわついた。でも、田原さんは「話したらぶち壊しになる。でも首相は近く動き出すと思う」と、中身について口を閉ざしたままである。以来「拉致問題解決に向けた首相の電撃訪朝だ」「衆院解散か」「消費税減税かも」といった臆測が渦巻く。当事者は何を語るのか。

 --「冒険」は内政問題?

 「外交問題だよ。おそらく今月中に安倍さん、アクションを起こす」

 --ジャーナリストとして、国民に話してほしい。

 「ぶち壊しになる。相手のある話だから」

 --首相の訪朝など、拉致問題で何かの動きを?

 「それはそう簡単なことじゃないよ。(数秒沈黙)その前にもっともっと難しい問題がある」

 --ミサイル問題?

 「いやまあ……その前にもっと難しい問題がある」

 --中国との関係?

 「いろいろあるんですよ」

 --今、北朝鮮のミサイル問題で米国と北朝鮮が挑発合戦をしている。日本が主体的に解決の道筋を描くとしたら、田原さんならどうする?

 「それを言ったら……だって、それが構想だから」

 --そういう話ですか。

 「うん」

 --北朝鮮のミサイル問題解決に向けた政治生命を懸けた冒険?

 「うん」

 このやり取りの後、次のようなエピソードを明かした。

 第1次安倍政権発足前の2006年6月、田原さんは安倍氏(当時・官房長官)に「首相になったら、まず日中関係改善のため、中国に行って胡錦濤国家主席(当時)に会え。中国首脳が来日するまで、靖国神社に参拝するな」と助言。06年10月の胡主席との首脳会談や翌年の温家宝首相(同)の来日につなげた。

 --では今度も、似たようなことが起こる、と。

 「もっと大きいことでね」

 --まず中国と仲良く?

 「中国を敵にしたのが日本の失敗の歴史だ。中国脅威論は絶対に間違いだ。安倍さんにも言っている」

 --ミサイル問題解決に向けたアクション……。

 「ミサイルだけじゃないけどね。はっきり言えなくて申し訳ない」

 うーむ。キーワードは北朝鮮、ミサイル、中国、それに核兵器開発問題も加えるべきだろう。今年の終戦の日、第2次安倍政権発足後初めて、閣僚が一人も靖国神社を参拝しなかったのも気にはなる。これも「アクション」の一つなのか。

 それにしても、だ。時の首相と食事をし、あれこれと指南する。ジャーナリストとして、公平性は保てるのか? 「どっちが金を出したか、ということ。僕自身はいつも会費制、割り勘だし、何もタブーを持っていないから、がんがん言えるんだ」

 確かに、このインタビューでも「9条1、2項を変えずに自衛隊の存在を新たに書き込む」という安倍首相の9条改憲論を「あんなのインチキだ」と指弾していたし、雑誌などでも首相批判の筆は変わらず鋭い。

 怖いもの知らずの田原さんはともかく、報道各社のトップが首相や政権幹部と会食を繰り返せば、現場には政権を恐れる空気が生まれるのではないか?

 「恐れるんじゃない、自己規制しちゃうんだ。新聞もテレビも、上層部が『やめとけ』と。変なことやると偉くなれない、飛ばされる、と考えるんだ」

 最後に付け加えた。「僕はかつて宮沢喜一、橋本龍太郎の両首相を番組で面と向かって厳しく批判し、失脚に追い込んだことがある。でも失脚させて、批判だけしていていいのか、日本はどうあるべきか、日本の政治はどうあるべきかを考えなければいけないな、と思うようになって……」

 その「憂国の情」が、今回の「冒険」を思い付かせた、ということか。その結末、せめてハッピーエンドになることを祈りたい。


 ■人物略歴

たはら・そういちろう

 1934年、滋賀県生まれ。テレビ東京ディレクターとして多数のドキュメント番組を制作し、77年にフリー。司会を務める討論番組「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)は放送開始から30年を迎えた。著書に「日本の戦争」など。

 

 

高橋洋一さんのコメントです。

 本来、国の財務をあずかる者はマクロ経済に通じているべきですが、財務省はほぼ全員が「アホウ()学部」出身だから、経済はもちろん、数学なんてチンプンカンプン。権力にあぐらをかいているだけの連中ばかりですよ。

財務省には「東大法学部にあらずんば人にあらず」という風土があり、同じ東大の東大経済学部卒すら少し肩身の狭い思いをするとのことです。

 

 

 

 

一般のメディアが報じない、日刊ゲンダイの突っ込み。安倍首相、やはり誠意のかけらも感じられない人間性だ。これからは“コピペ総理”と呼ぼう。

 

「しっかりお役所の原稿を読ませていただく。答弁書を朗読かな」――この発言で就任早々、日本中を呆れさせた江崎鉄磨沖縄北方相について9日、長崎市で会見した安倍首相は辞任の必要ナシとの考えを明かした。そりゃそうだろう。安倍首相こそ「原稿朗読」の常習犯。しかも戦没者追悼のスピーチで、原稿の「使い回し」や「コピペ」の連続だから、なおさらタチが悪い。

 長崎の原爆投下から72年。この日の平和祈念式典で、田上富久長崎市長は平和宣言で安倍政権を批判した。7月に国連加盟122カ国の賛成で採択された「核兵器禁止条約」について、「(政府が)交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できない」とバッサリ。条約への一日も早い参加を求めた。

 ところが、直後の来賓挨拶で安倍首相は、禁止条約には一切触れずじまい。「核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くす」と豪語したが、その具体策には言及しなかった。

問題は、安倍首相の不誠実な態度がこれだけにとどまらないことだ。実は長崎の挨拶と3日前の広島の式典の挨拶は、ほぼ一言一句違わない。使い回しの原稿を朗読しているだけなのだ。

 首相官邸の公式サイトの「記者会見」のページに両式典の挨拶の全文が掲載されてある。それを読めば一目瞭然。冒頭の〈原子爆弾の犠牲となられた数多くの御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます〉から、結びの〈皆様のご平安を祈念いたしまして、私の挨拶といたします〉までまるきり一緒。辛うじて違うのは〈広島〉と〈長崎〉の地名と犠牲者の数くらいなものだ。

■2年連続コピペのあきれた“前科”も

 広島と長崎の原稿の使い回しは今年だけではない。第1次政権の時代から、2カ所の挨拶は毎年同じ。2013年と14年に至ってはナント、2年連続で内容が変わらない「コピペ原稿」を朗読していたのだ。

「厳粛な慰霊碑の前で前年と同じ挨拶をするとは、被爆地や被爆者、平和を軽視している証左だ」

 当時は原爆被害者団体の大越和郎事務局長も、カンカンになってそう語ったが、安倍首相にはさらに“前科”がある。13年と14年は6月23日の沖縄戦没者追悼式の挨拶も、基地負担を〈少しでも軽くする〉から〈能うる限り軽くする〉に“前進”させた以外は一言一句同じだった。

 安倍首相にとって戦争の犠牲者への慰霊や日本の平和を祈念する言葉の中身は、どうだっていいのだろうか。

 日刊ゲンダイが14年8月9日付でこのデタラメな事実を報じると、翌15年には戦後70年の節目を迎えたこともあってか、安倍首相は沖縄、広島、長崎の式典での挨拶の内容を変更した。さすがに3年連続の「完全コピー」こそ思いとどまったようだが、冒頭の〈哀悼の誠を捧げる〉のくだりや、終盤の〈被爆者の援護施策〉と〈原爆症の認定〉の文言はずっと同じ。就任5年間、かたくなに変えようとしないのだ。

 まるで心を感じさせない「コピペ原稿」の朗読――。一国のトップの人間性を疑うしかない。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/211198/1