NHKスペシャル 戦後70年 ニッポンの肖像 -政治の模索- | 21世紀のケインジアンのブログ

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この番組は本当に見ごたえがあった。戦後の日本の政治の大きな流れがよく分かる。ご覧になっていない方は、是非、下の動画をご覧ください。2部構成の番組の前半であるこの部分は戦後吉田政権から佐藤栄作政権までを取り上げている。

 

吉田茂は、戦後の日本の負担を考え、経済優先・軽武装路線を選択した。戦後の殆どの政権は基本的にこの路線を踏襲した。

 

その中で、異彩を放っている流れを作り出したのが、太平洋戦争開戦時の東条内閣の商工大臣。戦後はA級戦犯で巣鴨プリズンに収監されていた岸信介だ。あの安倍晋三現首相が尊敬する祖父である。岸は表では極右思想者だが裏ではCIAの協力者・多額の資金援助も受けている。この点は安倍晋三もよく似ている。当時の人はみんな驚いたのだがA級戦犯だったこの岸がなんと総理大臣になり日本を戦前に戻そうとして憲法改正を目指した。

 

しかし、安保改正を強行し、法律は成立したが、国民の支持を失い憲法改正を果たすことなく無念の退陣を余儀なくされた。ちなみに、この岸は安保反対の国会へのデモのあまりの激しさに怒り。自衛隊の出動を植村防衛庁長官に要請した人物である。岸は国民に自衛隊の銃口を向けようとした恐ろしい男だ。しかし、植村長官の必死の抵抗で諦めた。

 

自らの手で憲法改正を果たせなかった岸は憲法改正の夢を実弟である佐藤栄作総理に託した。しかし、まだ、時期でないと悟った佐藤は経済成長優先路線を選択した。

 

弟の佐藤栄作に大きな期待をかけていた岸は大変悔しがった

 

その10年後に、元来「憲法改正論者」である中曽根康弘が総理に就任した。岸は中曽根に憲法改正を促す手紙を書き、中曽根も憲法改正を目指したい旨の手紙を返した。しかし、期待の中曽根も、いまだ時期にあらずと悟り、憲法改正を封印した。

 

信じられないことに、失望した岸は、自らが総理に再登板することまで考えたという。

 

そして今、岸の孫である「独裁者」安倍晋三・現総理が、集団的自衛権の解釈改憲で岸の悲願を達成しようとしている。

 

このような戦後政治の流れをこの番組は教えてくれている。

NHKスペシャル 戦後70 ニッポンの肖像 -政治の模索-「第1回」 15 07 18 part 3


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