岸元首相は「他衛権なし」 | 21世紀のケインジアンのブログ

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祖父の岸信介元総理を尊敬している安倍首相であるが、実はその岸元総理は集団的自衛権には慎重だったということを毎日新聞の牧編集委員が書いている。祖父の岸信介元総理を尊敬しているのならば、祖父の集団的自衛権の考え方からも学んでほしい。

 毎日新聞 20140519日 東京夕刊 先月末、来日したオバマ米大統領はすこぶるずるかった。

http://mainichi.jp/shimen/news/20140519dde012070005000c.html

 

 安倍晋三首相の願いを入れ「尖閣諸島は日米安保の適用範囲」と明言した。「反中国」に凝り固まっている向きは「自分たちの強硬路線を支持してくれた」と大喜び。日本のメディアも大々的に報道した。

 しかし、記者会見での言い回しは違った。大統領は「アメリカは中国と非常に緊密な関係を保っており、中国の平和的台頭を支持している」と話す。「領有権問題では、どちらの側にも、つかないよ」という含み。だから西側のメディアは総じて「日本の尖閣諸島防衛のために、米国が中国と戦火をまじえることはない」と報じた。

 ずるい!と思いたいが、これも「オバマ流の中庸」である。同盟国アメリカでさえ、中国と共存共栄を図らなければならないグローバル化の時代なのだ。

 昨今、真っ正直な「我が宰相」は集団的自衛権行使容認に熱心である。

 日米安保をアメリカの若者だけが血を流す片務的状態から、日本も相当の義務を果たす相互主義に変えたい。美しいことだが……正直過ぎないか。

 安倍さんが尊敬する祖父・岸信介元首相は意外にも「集団的自衛権」に関してずるかった。

 1960年3月31日の参院予算委員会。「いわゆるよそへ行ってその国を防衛する、いかにその国が締約国であろうとも、密接な関係があろうとも、そういうことは日本の国の憲法ではできない」と答える。「他衛権というようなものであるならば、これは日本の憲法では、これを持っておって行使できぬという説もあるようでありますが、私は持っておらないと言っていいと思います」と言い切った。

 岸さんは60年の安保改定期にアメリカに対して「戦力による同盟国自衛権」を明確に否定してみせた。

 右翼、左翼(もちろん学生運動も)の対立解消、軍拡より経済優先。諸外国の微妙な立場を考慮した「岸流の中庸」。中間とか、平均値とか「足して2で割る」というものではない。

 物事を判断する時、いつも「どちらにも偏らず」と自らに言い聞かせる。「数が力」と信じる安倍さんに、今、求められる「おじいさんの資質」なのかもしれない。(専門編集委員)

安倍首相の祖父・岸信介衝撃発言!あれは「侵略戦争だった!!