自民党:BPOに政府関与検討 「放送局から独立を」 | 21世紀のケインジアンのブログ

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とうとうここまで来たか。自民党が政府をBPO(放送倫理・番組向上機構)に関与させることを検討しているという。安倍政権は裏で少しずつメディアに圧力をかけてきたが、いよいよ表立って圧力をかけることをみせつけようとしている。尋常ではないことだ。メディアはここが踏ん張りどころ。大きな反対の声を一時的ではなくこれからずっと上げ続けなければならない。

 

毎日新聞 20150418日 東京朝刊

 自民党17日、NHKとテレビ朝日の報道番組で「やらせ」や政治的圧力があったとされる問題に関連し、NHKと日本民間放送連盟でつくる「放送倫理・番組向上機構」(BPO)について、政府が関与する仕組みの創設を含めて組織のあり方を検討する方針を固めた。しかし、番組の内容などの問題点を検証するBPOに政府が関わることには識者らの間で批判も出ている。

 同党の川崎二郎情報通信戦略調査会長が17日、同調査会後に記者団に語った。

 川崎氏は、法律で担保された第三者機関が放送内容をチェックする欧州の仕組みを例に挙げ、「テレビ局がお金を出し合う機関できちんとチェックできないなら、独立した機関の方がいい。BPOがお手盛りと言われるなら、少し変えなければならないのかなという思いはある」と述べた。BPOを法律で規定することには党内にも慎重意見があるが、同党幹部は「政府側の人間や官僚OBを入れるなど別の方法もある」と述べ、政府がBPOに一定程度、関与できる仕組み作りは可能との認識を示した。同党は海外の例も参考にしながら検討する構えだ。

 しかし、鈴木秀美慶応大教授(メディア法)は「欧米では放送事業者を監督する機関は、政府からの独立が担保されているのが主流だ。放送事業が総務相の免許制の日本では、その代わりに放送局の自主規制が重視されている。BPOはそうした考えに沿って設置された」と指摘。BPOを法制化することに対しては「言論機関を閣僚が監督するという根本的な問題を放置したまま、報道の自由への配慮を欠いた仕組みを作ることになってしまう」と批判した。

 同調査会は17日の会合で、NHKの堂元光副会長とテレビ朝日の福田俊男専務らから聴取した。この日は事実関係の確認にとどめ、内容に踏み込んだ質疑はしなかったが、来週以降、小委員会で放送法やBPOの立場などを含めて議論する。

 テレビ朝日の「報道ステーション」では、コメンテーターだった元経済産業官僚の古賀茂明氏が3月27日の生放送中、自身の降板を巡り官邸から圧力があったと発言。テレビ朝日側は聴取で、古賀氏はゲストであって正式な契約はしておらず、降板ではないと説明した。しかし、同調査会はこの問題についてBPOへの申し立ても検討する方針。川崎氏は「(番組で批判された菅義偉)官房長官の立場で本当におやりになるか。私だったらやる」と述べた。

 またNHKの「クローズアップ現代」は昨年5月、多重債務者がブローカーを介して出家の儀式を受け、名前を変えて融資などをだまし取る手口を紹介したが、ブローカーとされた男性が否定し、訂正を要求した。【笈田直樹】

 ◇聴取、誤解防ぐ機会 テレ朝

 テレビ朝日の福田俊男専務は調査会後、記者団に「誤解が生じていたら困る。いい機会だととらえて出席した」と事情聴取に応じた理由を説明。「報道ステーションという番組の説明、(古賀茂明氏が出演した3月27日)当日のいきさつ、コメンテーターの位置づけについて説明した」と述べた。

 ◇説明責任を果たす NHK

 NHK広報局は調査会後「すでに公表した中間報告について説明しただけ」とコメントした。ある幹部は「あくまでも調査は自主自立で行っている。NHK予算は国会で承認される。説明責任を果たすことは必要で、介入や干渉とは思わない」と述べた。

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 ■ことば

 ◇放送倫理・番組向上機構(BPO)

 NHKと日本民間放送連盟が、放送界の自律と放送の質向上のため2003年に設置した第三者機関。視聴者などから指摘された番組の内容や取材、制作上の問題点を検証し、放送局に対し意見を示す。再発防止策の提出を求めることもある。07年に発覚した関西テレビ制作の「発掘!あるある大事典2」捏造(ねつぞう)問題で、番組に対する国の規制強化の動きが強まったため、自主的規制機関としてBPO内に新たに放送倫理検証委員会を発足させた。ほかに放送人権、青少年の2委員会がある。

http://mainichi.jp/shimen/news/20150418ddm001010168000c.html