キッシンジャー元米国国務長官が40年にわたる中国との関わり合いをまとめた新著「中国」で「中国は世界制覇を求めない」と述べている。
キッシンジャーは歴代中国トップとの会話を紹介しながら「米国の価値観を受け入れさせることを対中交渉の前提とすれば関係は頓挫する」と現実主義に基づいた対中外交の必要性を説いている。
そして、中国の経済力、軍事力が急速に伸び、周辺国が警戒を強めていることについては、「一人っ子政策の結果、2050年には中国の人口の4分の1が65歳以上になる。これほどの問題を抱えている子には世界制覇を求めない」との見方を示している。
また、「アジアの将来は米中がいかに調和できるかにかかっている。米国や他のアジア諸国は中国と共に発展する“太平洋共同体”をつくるべき」と提唱している。
世界でも最も中国を知り尽くしている一人であるキッシンジャー元米国国務長官のこの見解は注目すべきものだと思う。
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