野田総理が大飯原発の再稼動を宣言した。 福井県の西川知事が再稼動同意の前提として求めていた総理の「原発は日本にとって重要であり、原発の稼動は必要である。」という発言を記者会見で国民に見える形で行ったが、野田総理が話しかけている相手は国民ではなく福井県の西川知事ただ一人であったことを痛感させられた。話している内容も西川知事が求めていた内容の通りであり、西川知事が要求していた通りのことをわざわざ記者会見を開いて述べるという茶番には呆れたを通り越して聞いていて情けなくなった。
この再稼動決定は、実質的には先日のブログで書いたように、政府が「伝家の宝刀」を抜いたわけである。http://ameblo.jp/mimura1982/entry-11256397932.html
つまり、実質的には電力供給命令を定めた電気事業法31条の発動である。法律上は総理大臣が原発を稼動させるといえば誰も止められないのである。
この野田総理の原発再稼動宣言に対しいろいろな人がいろいろなことを言っているが、この人のコメントが一番私には堪えた。国会の原発事故調査委員会の黒川清委員長である。黒川委員長は、「国会から委託された独立した調査、その報告をしっかり見て、何も待たないで再稼働をやるのかなと。国家の信頼のメルトダウンが起こっているんじゃないのというのが私の感じです」と記者会見で述べている。
国会の原発事故調査委員会は海外でも注目されており、インターネットで日本語と英語で見ることができる。そのように世界中が注目している国権の最高機関である国会から委託された独立した原発事故調査委員会の調査はまさに佳境に入っており、今月中に調査報告書・提言が国会に提出されることになっている。それさえ、待てずに再稼動を決めるという。行政府が立法府を無視して強引に進めてしまう。これで日本には民主主義はないということを広く世界に知らしめてしまった。再稼動した後、現段階での再稼動は控えるようにという国会の原発事故調査委員会の調査報告書・提言が出されたら一体どうするのだろう。本当におかしなやり方である。世界の人は日本という国は独裁者がいるような後進国と同じような民主主義のレベルだと感じるのではないか。黒川委員長の「国家の信頼のメルトダウンが起こっているんじゃないの」という言葉はそういう気持ちを込めたものではないだろうか。
国会事故調委員長“再稼働”に疑問呈す
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20120609-00000004-nnn-soci
日本テレビ系(NNN)
6月9日(土)3時41分配信
福島第一原発事故の原因を調査する国会の原発事故調査委員会の黒川清委員長は8日、野田首相が記者会見で、「国民の生活を守るために、大飯原発(福井・おおい町)3・4号機の再稼働が必要だ」と国民に理解を求めたことについて、「ぜひ国会から委託された独立した調査、その報告をしっかり見て、何も待たないで(再稼働を)やるのかなと。国家の信頼のメルトダウンが起こっているんじゃないのというのが私の感じです」と話した。