ギリシャの債務危機については2月20日に総額13兆円を超える2回目の救援策がまとまりましたが、その過程で関係国が作成した秘密レポートをフィナンシャルタイムズ紙が明らかにしました。それによれば各国とも今回の救援でギリシャが立ち直るとは思っておらず、むしろ緊縮財政の強制によって一段と不況になり、債務残高がかえって膨らむと同時に、莫大な借金の処理を迫られる結果、ギリシャは2度と国際金融市場に復帰することができず、今後最大で25兆円の追加支援が必要とのことです。そのため今回の救済策についてもドイツ、オランダ、フィンランドが最初から非常に消極的で、むしろこの秘密レポートが明らかになることで、もはや欧州の金融危機は収拾不能であることを各国が認識していることが明らかになりました。
これは我々が経験した過去の日本の状況に置き換えてみれば、ちょうど不良債権問題・金融危機の初期に住宅専門金融機関(住専)の破綻救済で6000億円の国民負担を行うことになり、これが、不良債権処理に税金を投入すると言って国民の怒りを買い大きな政治問題になった状況と似ていると思います。結局このときも救援資金は出したのですが、この6千億円を出せば不良債権危機は終わりだという根拠のない楽観的で不思議な雰囲気が広がり、マスコミも一斉にそのように報道しました。
ところが実際にはこの6千億円は焼け石に水に終わり、結局はその後、北海道拓殖銀行、長銀、日債銀など巨大金融機関が相次いで破綻し、また日銀も信用損失を被り、政府も今に至るまでその時の損失の穴埋め処理に頭を痛めています。今回のギリシャの2度目の救援もこれで終わりではなく、ギリシャの2大政党の支持率も過去最低。さらにイタリアも金融危機の影響で昨年末から急激に銀行の与信が絞られて経済が減速しているようで、今後ギリシャ以外の国でもいくらでも破綻が表面化してくる可能性は高く、まさに日本の住専問題と同じ様相を呈してきました。結局、これで最後だと思っていたらそれはまだまだ序盤戦だということになるのではないでしょうか。