マスコミはなぜ小沢一郎が大嫌いなのか | 21世紀のケインジアンのブログ

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小沢一郎初公判の日に報道ステーションの三浦コメンテーターが、いみじくも言っていたが、この日の報道は「メディアが作り上げた一大報道イベント」の様相を呈していた。NHKとTBSは初公判の開始時刻に合わせて、あまり意味のないような内容の特別報道番組までやっていたくらいだ。もちろん、夜のニュースは各局とも小沢裁判一色だったことは言うまでもない。


この日の記者会見を見ると、マスコミがなぜ、小沢一郎を大嫌いなのかよくわかる。そして、かねてから噂されていた小沢一郎の持論と言われている「記者会見の記者クラブ以外への開放・オープン化、新聞社が自社系列のテレビ局を持つという世界に類をみない奇妙奇天烈なクロスオーナーシップの改革をしようとしている」。そして、そんなことをされると、特権というか既得権益を奪われてしまうマスコミが小沢潰しを狙っている。ということについての非常に興味深いやりとりがあった。

 これでわかることは小沢一郎と記者クラブメディアはもはや修復不可能なほどの関係になってしまっているということである。とにかく、記者クラブに嫌われていることは間違いない。小沢の持論通り、この日もオープンな記者会見をやったため、記者クラブの記者と記者クラブに属さないフリーランスの記者が対等に扱われている。そして、そのことが、特権というか既得権益を持つ記者クラブの記者のプライドと機嫌を大いに損ねていることは、以下のやり取りをみてもよくわかる。

 私は、一部の小沢親衛隊のように小沢がクリーンな政治家とは思わないが、マスコミが小沢一郎に対して強い憎悪の念を抱いており、小沢一郎について客観的かつ冷静に報道することができなくなっているということを頭において、「小沢一郎」報道を見る必要があると思う。


 また、日頃は、何かと意見が別れる新聞の論説であるが、消費税増税と小沢一郎悪者論だけは、右は産経から左は朝日まで歩調を揃えている。とりわけ、小沢一郎攻撃の筆頭格は読売新聞である。小沢の元秘書三人の有罪判決の翌日は、広告を含めて38ページ中、8ページ。小沢一郎の初公判の翌日は40ページ中7ページを反小沢報道に費やし、各紙の中でも突出して張り切っている。テレビを見ていてもなぜか、反小沢報道の時は、冷静さを欠いて、張り切って報道している感は否めないだろう。


以下は、6日の初公判の後の小沢一郎の記者会見の全容である。


「それでは幹事社の方から質問をお願いします」

 ――テレビ幹事社として2点伺う。まず今日の初公判を終えての現在の心境、率直なご感想をお聞かせいただきたい。初公判を終えての現在の心境を率直に一言お願いしたい

〈今申し上げた通り、私の今回の捜査、そして検察審査会による強制起訴。これは全く、今申し上げました通り、不当な捜査であり、また、今日の裁判も一時も早く止めるべきであるというふうに申し上げました。その通りであります〉

――元秘書3人が一審で有罪判決を受けたことを含め、刑事責任とは別に道義的責任を問う声もあるが、ご自身の今後の政治活動はこれまで通り続けられるのか。議員辞職や離党についてはどのようにお考えか

〈今の文章でもお分かりいただけたと思いますけれども、私も、私の秘書も有罪と認定されるようなことは何もしておりません。この間の判決についても何ら法的な証拠も何もない。裁判官が自分の推測と推断で事実を認定し、それに基づいて判決を下すと。前代未聞のことであり、私は司法の自殺に等しいと思っております。従いまして私どもが何か違法なことをしたというならば、あんたが今使った言葉の中の、色々なことについて考える余地はありますけれども、何にも違法なことをしておりませんですから、そのようなことを考えるつもりは全くありません〉

――国会での説明責任についてうかがいたい。野党は証人喚問が必要だと主張している。かつて小沢氏は政倫審への出席を表明した経緯もあるが、公判がスタートしたとはいえ、司法の場とは別に国会で説明責任を果たす考えはあるか

〈君はどう考えているの? 司法の公判が進んでいるとき、他の立法権や、その他のこと、いろいろと議論すべきだと思ってんの? あんたは。あんたの見解は?〉

――司法手続きは重要だと思うが、国会での説明も一方では重要なことだと思う

〈あっ、そうなの。じゃ、三権分立を君はどう考えているの? だから、ちゃんとよく勉強して筋道立った質問してください。司法で裁判所っちゅうのは、最高の、最終の法に基づき、根拠に、証拠に基づいて判断をする場所でしょ? それが、いろいろな力や感情によって結果が左右されるようなことになってはいけないから、司法は司法で独立しているわけでしょ。うん。もうちょっと勉強してから、また質問をしてください〉

――今回の虚偽記載の件に関し、小沢氏が用立てたとされる4億円の原資は何だったのか

〈原資は私のお金です。詳しく聞きたければ検察に聞いてください。強制捜査、1年以上もやって、国会で説明する、君たちに説明するどころじゃないでしょ? 強制捜査をずっとやってんですよ。私の知らないことまで全部調べておりますから、お聞きください〉

 司会の岡島一正民主党衆院議員「フリーランスの記者の質問を2問ほど受けます」

――(TBS松原キャスター)2004年に小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」は銀行から4億円の融資を受け、そこに小沢氏も署名しているが、これはなんのための融資だと考えるか。指定弁護士は虚偽記載の隠蔽工作ではないかと見ているが、どう考えるか。どう説明するか

 岡島氏「質問はフリーの人を優先してということなんで」

――あのー、いやー。(結局、質問をさせてもらえなかったことが頭にきたのかTBS松原キャスターはこの夜のNEWS23でこのことに全く触れなかった)

 岡島氏「フリーの方と知らないで私、指したんで」

〈(質問者に対し)ちゃんと、あんた、ルールを守らなくちゃだめだよ。答えるけども〉

岡島氏「フリーの方、もう一度お願いします」

〈(テレビ局からの質問はすでに)代表してやったんでしょ?〉

 岡島氏「フリーだと思ったんで。フリーじゃないと知らなかったものですから、すみません」

――(自由報道協会・田中龍作記者)小沢氏がこうまで検察とマスコミに狙われるのは、検事総長をはじめとする検察の人事、記者会見のオープン化、新聞社がテレビ局を持つという奇妙奇天烈なクロスオーナーシップに踏み込むからではないかとみる向きもある。小沢氏はどう考えているか

〈あのー、私は検察の人事であれなんであれ、官僚の人事にいろいろ干渉したり、口出したりすることは、したことはありません。ただ、それとは別に、今もう一つ言った、マスコミもいわゆる法律的にも集中排除の原則というのは法的にちゃんと規定されております。そういうことと同時にですね、私はやはり、どういう分野であっても程度の差はあれ、自由な競争というものが必要だと思っております。ですから、身近なことでいえば、会見でも、ずーっと以前から私はどなたでもどうぞというふうにオープンにいたしております。それが私の基本的考え方です〉

――それが記者クラブに嫌われた原因か

〈それは分かりません〉

 岡島氏「さっき、私の仕切りの言葉が悪かったので誤解されたかもしれません。まず、フリーの方、あとおひとり」

――(ニコニコ動画・七尾功氏)

 今回の裁判では小沢氏への支持、不支持を超えて司法のあり方そのものを疑問視する声が非常に多い状況となっている。一方でマスメディアのいう世論というものがあり、昔からこうした声は正反対の意見が多いわけだが、もう少し考えを聞かせてほしい。また、今後の対応は

〈はい、あのー、私はテレビ、新聞のやっている世論調査、国民の声というものがまったくデタラメとは申し上げませんけれども、しかし、必ずしも全国民のまんべんなく意見を代表しているというふうにも思えません。ですから、もし、その通りであるならば、私自身が選挙に受かることもなかったでしょうし、こうして政治家として活動が許されることもなかったと思います〉

〈ですから、賛否両論、いろいろ私に対してはあると思います。それは当然です。しかし、それが一方的なものであるとは私、思っていませんので、がんばってくれという大勢の方もありますし、私自身、なんら一点もやましいこと、ありませんので、今後もがんばっていきたいと思っております〉

 岡島氏「(記者会見に同席した民主党の階猛、辻恵両衆院議員に対し)補足ありますか。特にない。それではこの会見は、これで質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました」

〈はい、ありがとう〉