ギリシャの第1四半期GDP成長率はマイナス5.5%。 2年もの国債利回りは25%にも達する。
しかし、ドイツをはじめ多くの銀行や保険会社はギリシャ国債の売却を急いでいる。ギリシャは政府の赤字が大きく、不足分を国債発行で賄わねばならないが、法人部門も家計部門も赤字で、資金繰りはネットでマイナスになっていて、国内で国は資金調達が出来ない。これまでは、海外からの投資でお金を調達しててきたのだが、これが出来なくなって苦しい状況に追い込まれている。こうした危機は前から言われ、ギリシャを助けるために今回を含めて、5回にわたって欧州金融当局が支援の手を差し伸べてきた。
しかし、公的部門が多く国内の過剰支出体制の改善は進まず、これまでの支援は単なる危機を先送りする時間稼ぎでしかないものと思われてしまっている。関係者は必死で否定しているが、もはや投資家の多くはギリシャ国債はデフォルトすると思っており、もはや、その時期はいつなのかと、どのような他国への影響が出てくるかに関心が集中している状態である。(下手をしたら、ポルトガル、アイルランドと玉突きになり、リーマンショック並の激震さえ引き起こしかねない)
ただ、今の市場の見方はわりと単純である。 GDP対比で債務額が多い順に破綻が波及すると思い込んでいる。しかし、一方で、別の見方も必要であろう。すなわち、借金額に対し、借金の返済原資になる国の税収の大きさや確実さからも見なければいけない。そうやって見ると、ギリシャの次に危険なのはアメリカになり、次いでアイルランド、イタリアと続く。こうしてみると警戒する視点が少し違ってくる。アメリカの危険性が浮上してくる。市場がこのような見方をしてくれば、米国債やドルの行方にも大きな影響が出るだろう。
残念ながら、どちらの見方でも、日本は大震災の前の段階でさえ、ダントツの世界一であることに変わりはない。国の債務額がネットの個人金融資産を上回る前にナントカしなければ大変なことになるのは分かり切っているが、議論ばかりでなかなか行動が起こせないでいる。
おそらく、今回も欧州当局がギリシャ国債を買って時間稼ぎすると思われているが、他国への影響がどこまで続くか、ポルトガル、スペイン、イタリアまで行くだろうかという不安が大きくなってユーロは安くなっている。