日本ではあまり報道されていませんが、ギリシャの財政問題に端を発したユーロの暴落の影で、ポンドが暴落しています。英国はリーマンショック後、経済危機に対応するため他国同様、膨大な財政資金を投入して何とか持ちこたえてきましたが、いよいよそれが限界に近づきつつあるようです。
英国は、以前から大手銀行の経営危機(実質国有化等で対応)と財政赤字の急拡大で、厳しい状況になっていましたが、ここに来て、間近に迫る総選挙で与野党が拮抗するという世論調査が出て、経済危機に対して政治が何も決められなくなる「政治リスク」が急激にクローズアップされるようになりました。そのため、英国の国債価格が急落、また、英国の通貨ポンドがドルに対して10ヶ月ぶりの安値になっています(円に対しても急落しています)。
また、英国の銀行が抱える不良債権額も過去最高水準となっています。格付け機関の格下げ警告があるにもかかわらず、もはや、財政再建は不可能という見方から、英国債の最高格付けのトリプルAの維持は不可能という見方が急浮上しています。
また、このような英国の危機を狙った世界中のヘッジファンドがポンドを売り浴びせていることから、ポンドの暴落に拍車をかけています。このような状況を見ると、英国は本当に追い詰められた状況にあると思うのです。
これが、製造業等での産業振興をあきらめて、金融立国に向かった結末かと思うと寂しいものがありますね。