本当にコミュニケーション能力の高い人は、どんな話題にもついていけます。
相手の話を自分の経験に結び付けて会話を展開することができるからです。
『その話を聞いていま思い出したんだけど、この前わたしも似たようなことに遭遇しまして・・・』といった具合です。
そのため、ネタ切れで会話が途切れるということもありえません。
会話のベースは相手の話にあるので、相手の話が終わらない限りはいくらでも続けることができるのです。
そもそも、コミュニケーションにネタ切れという発想を持ち込むのは間違いです。
ネタ切れを心配している人は、コミュニケーションとはいかに面白い話を披露できるかが全てだと思い込んでいます。
しかし、そのスタンスでいると、だんだんと自分の講演会になっていってしまいます。
面白い講演をできるのであればまだ良い方で、大概は自分の価値観を押し付ける説教へといつの間にか変わっていきます。
コミュニケーションとは、雑談です。
その場その場で展開されるものです。
即興の結晶なのです。
コミュニケーション力とは、雑談力なのです。
さらに1歩進んでコミュニケーションが上手な人は、たくさん話せるところをあえて話しません。
あっさりと捨ててしまうのです。
5分でも10分でも話せるところを、『以前、わたしも経験しましたよ。あれは驚いたね』と短いコメントで終わらせます。
雑談の本質を押さえているからです。
雑談とは、相手にたくさん話してもらうことなのです。