サービスにおいては、何か1つ軸を持つことが大切です。
何かの決定を迫られたときは、その軸を中心に考えるのです。
軸に沿った行動を基準にすれば、迷いはなくなります。
たとえば、辛い味付けを売りにしているお店で『辛すぎる。もっと辛みを取れ』といわれます。
しかし、そこですんなり辛さを変えてしまっては意味がありません。
ここで簡単に変えてしまうお店は、『辛さが足りない』といわれたら今度は辛さを上げます。
軸がブレブレです。
とんこつ専門のラーメン屋で『なんで味噌がないんだ!』というような人はたくさんいるのです。
お客様の意見に耳を傾けることは大切です。
しかし、打ち出したコンセプトは大切にしなければいけません。
コンセプトを理解していないお客様の意見は、聞かなくていいのです。
辛い、辛くないは好みの問題です。
万人受けは狙っていません。
『嫌だったら来ないでくださいね』という世界なのです。
軸をブラすのは、フォローしてくれるお客様を裏切る行為です。
誰かに支持してもらえるということは、誰かに必ず否定されるということを意味します。
食べ物屋だけでなく、あらゆるサービスにおいてすべて共通です。
例えばバーで『うちの店はにぎやかで明るい雰囲気を売りにしていこう!』と軸を打ち出します。
しかし『この店は騒がしい。もっと落ち着いた雰囲気が良い。こんなのバーじゃない』といわれていちいち凹んでしまっていては、コンセプトがなくなってしまいます。
コンセプトがないお店は、尖っていないということです。
どこか尖っていなければ、お客様には刺さりません。
刺さらないということは、売れないということです。
お客様に振り回されない軸を、どこかに持っていないといけません。
自分たちの軸を大切にしていれば、必ずついてきてくれる人はいるのです。
ついてきてくれたお客様だけに、全力を捧げればいいのです。