以前、『ちいかわ』の魅力は、気づく人には気づく世界の地獄を可愛いタッチで描いていることだと述べた。
「なんとかバニア編」は、メルヘンな世界であるちいかわワールドに闇があることを初めて示唆した回である。
今回は、『なんとかバニア編』の漫画の紹介とそれを読んだ上での考察、感想を述べる。

まずは、以下の漫画を4枚読んでもらいたい。









​考察

まず、ハチワレが持ってきた「なんとかバニア」。手のひらサイズの動物の形をしたこの人形は、おそらく「シルバニアファミリー」が元ネタとなっていると考える。
そして突然現れた魔女。ちいかわたちのような可愛い見た目とはまるで違う恐ろしい容姿の魔女の不思議な力によって、ちいかわたちとなんとかバニアの体は入れ替えられてしまった。そして、魔女はちいかわたちの体を持ち去ろうとした。その時放った
「なりたいやつがいるんじゃ…こういう…風に…」という一言が、ちいかわファンの間で話題になり、様々な憶測があがることになった。
「こういう風」というのはおそらく可愛いちいかわたちの容姿を指している。
つまり魔女は、ちいかわ族(なんかちいさくてかわいいやつ)になりたいやつのために、純粋で人を疑うことを知らないちいかわ族を騙し体を奪い取り、回収した体をなりたいやつに渡すという一種の商売のようなものを行なっていると私は考える。
可愛い世界で生きていると思われていたちいかわたちの生活には魔女のような危険が潜んでいると気付かされる闇エピソードだった。

感想

呑気で抜けているハチワレとちいかわはこの魔女の恐ろしい企みに気づかない。聡いうさぎは事態の恐ろしさに気づいたかもしれないが、この魔女による「なんとかバニア作戦」を防ぐことはできなかった。

私はこの話を読むといつも、もし三匹の体が魔女に奪われて人形のままで元に戻らなかったらどうなっていたのだろうと考えてしまう。きっとちいかわ族の体になりたい誰かによって三匹の体は奪われ、中身は人形に閉じ込められたまま悲惨な人生になっていただろう。そして三匹を騙した魔女だけがビジネスに成功していい思いをする。

私はこの話を通して、「疑うこと」の大切さを学んだ。何でもかんでも鵜呑みにするのではなく、一度疑ってかかることも必要だと考えた。