「ちいかわ(なんかちいさくてかわいいやつ)」を知っているだろうか。
「ちいかわ」は、イラストレーターのナガノによる、X(旧Twitter)で不定期連載している漫画作品である。2017年5月1日にナガノの旧Twitterに投稿された「こういうは風になって暮らしたい」というイラストの中でちいかわは初めて描かれ、徐々に漫画形式へと変化していき、今では平均閲覧数1000万超えの大人気コンテンツとなった。
その人気ぶりは飛ぶ鳥を落とす勢いで、様々な企業とコラボした「ちいかわカフェ」を全国各地で開催すればチケットは即売り切れ、サンリオやマツモトキヨシ、しまむらなどのコラボ商品が発売されれば、開始数分で完売する店舗が続出し、メルカリなどのフリマアプリで数倍の値段で転売されて問題にもなった。最近では、ファミリーマートとのコラボ商品「ちいかわオリジナルエコバッグ」が発売されるも、即完売。多数のエコバッグがフリマアプリで5倍の値段で出品されている状況にファンが激怒し炎上した。
登場キャラクターは、泣き虫で怖がりだけど優しい性格の当作品の主人公のちいかわを始め、明るくてポジティブで危機管理能力の欠けたハチワレ、「ウラ」「ヤハ」など奇声をあげるうさぎなどがいる。他にも、酒豪のくりまんじゅう、ぶりっ子のモモンガ、上位ランカーのラッコ、沖縄のシーサーがモデルのシーサー、ちいかわ達に優しい鎧さん、でかつよ(なんかでかくてつよいやつ)などが準レギュラーである。
ちいかわがなぜこんなに人気なのか
よく、ちいかわを知らない人から、ちいかわは『すみっコぐらし』や『リラックマ』といった物語性のないただキャラクターが可愛いだけの話だと勘違いされがちである。
しかしそんなことは全くなく、ナガノが手がける『ちいかわ』は、私の中では“気づく人は気づく世界の地獄”を可愛いタッチで描いているファンタジーホラー作品であると考えている。
呑気で純粋、抜けているところが多いちいかわやハチワレには気づかない世界の地獄を、聡い人なら気付くほどの闇で『仄めかし』『暗示する』。決して、漫画の中で真実が確かめられるわけではない。ただ『もしかして…?』と思わせるような少しの闇を漫画の中で描く。
すみっコぐらしやリラックマなどのただ可愛いだけの作品にはない、この“ほんの少しの闇”がちいかわの人気の秘訣であり魅力であると私は考えている。
