これは昨年末のことなんですけど、
私の住んでいるところでは、
１晩で２０～３０ｃｍくらい積もるという
かなりの寒波がやってきた日がありました。
その数日間、
毎日雪が降っていて、
とても寒い日々でした。
私と長女は朝から車でお出かけしていたのですが、
長女が、
『あのおじいちゃんちょっとおかしくない？
こんな日にあんな格好で歩いてるなんてちょっと変だよ。』
と言いました。
私は雪道を走っていたこともあり、
じっくりとその人を見ることはできなかったけど、
紳士っぽいハットをかぶっていて、
パッと見、薄めではあるけどダウンジャケットを着ているように見えたので、
それほど変には思いませんでした。
（実際はダウンベストでした
）
そして、引っ越しに向けてお買い物をして、
その帰り道、
またそのおじいさんがいたんです。
私たちが見たのが9時半くらいだったのに、
帰りは１４時半くらいだったんですよね。
もう５時間もたっていました。
ただ、私の知っている人の中でも、
とんでもない距離を毎日歩いている精神疾患を持っている人がいて、
そうゆう場合もあるので、
長女が絶対おかしい、と言っても、
どうなんだろう、という気がしました。
でも長女は、
『あの人徘徊かもしれない。
絶対変だから車止めて、降ろして！』
と言いました。
でも、交通の多い道で、
すぐに止まれるところではなかったし、
変な所に止まって長女が降りたら、
長女もちょっと危ないよ、って道だったので、
とりあえず通り過ぎてまた戻ることにしました。
そして、
『道の途中でもいいからとにかく私のこと降ろして！』
というので、
雪道だし交通も多いし、
停車するにはとても迷惑なところではありましたが、
長女を急いで降ろして、
私は車を止められるところを探しました。
そして私が行くと、
長女はそのおじいさんと笑顔で話しながら、
どこかに電話をしていました。
そして、電話しながら、
笑顔で気持ちを落ち着かせるように話し、
大丈夫ですよ、
雪が降ってきたから
普段と景色も違って道もわかりにくくなってますよね、とか、
おじいさんの不安を取り除くように付き添っていました。
本当に認知症で家の帰り道がわからなくなってしまっている人で
警察に連絡をしていたんです。
高齢の方って特に、
年寄り扱いされることを嫌う人も多くて、
電車やバスの席を譲られたくない人もいるし、
言った私がバカだった、
って気持ちにさせられることってよくありますよね。
それでついつい困っているかどうかわからない人に
声をかけるのを躊躇してしまうことってあると思います。
だから、全く躊躇することなくそうゆう行動を取れるって、
なかなかできることではないし、
尊敬の念でいっぱいになりましたね。
長女は、それこそ物心ついた頃から、
困っている人を助ける子で、
そこに躊躇することがあったことがないんです。
知らない人に声をかける恥ずかしさよりも、
目の前で困っている人を助けることが最優先なんです。
長女は、自分ができることをするのは当たり前、
自分にできることがあるのにやらない方がおかしい、
という精神で生きています。
今回、そんな長女の勇気ある行動で、
おじいさんは無事に家に帰れたと思うし、
（思うし、というのはあのおじいさんが無事に帰れたかどうか、
という連絡はなかったから。）
もしあそこで長女が声をかけなくて、
こっちかもしれないな～、
って道を曲がって山の方に行ったとしたら、
寒波のすごく寒い日だったし、
もしかしたら凍死した可能性もあります。
お正月が来るというのに、
もしかしたらご家族は悲しいお正月だったり、
発見されなくて不安なお正月になったかもしれませんね。
長女は、その時、国家試験の前だったので、
正式な看護師ではないですが、
本当に立派な看護師さんになったんだな～、って
思いました。
そして辛かった５年間を振り返って、
学力面だけではなくて、
精神面とかも合わせて、
本当に立派になったね、って思ったら、
結構ボロボロ泣きそうになりました^^;
５年間の中で、
看護師に向いてないのかな、って言葉を、
とんでもない回数長女はつぶやいたけど、
あなたは看護師に向いてるよ。
これだけはママ、
自信を持って言える。
誰に対しても、
うちの娘は本当に立派な看護師なんです、って
胸を張って言えるよ。
だからこれからも今のあなたのまま、
今のまま進めば大丈夫。
先日、看護師の国家試験がありました。
結果は3月ですが、おそらく合格のようです。
5年間、病気の時以外、
1日もサボることなく自主学習をして、
後悔のない5年間だったと思います。
（5年間一貫校なので）
中学受験では、
準備が全く足りなくてだめだったけど、
今回は本当にできる限りの精一杯を尽くしたと思います。
本当に誇らしい娘です。