2012年7月。
たくさんのお客様の心をつかんだまま、66年の歴史に幕を下ろし閉店した銀座「ニューキャッスル」。
辛来飯(カライライス)というオリジナルメニューと、お店のご主人と奥様のお人柄で人気のお店でした。
※撮影 2012年7月19日
さよならニューキャッスルの記事はこちらから ⇒ http://ameblo.jp/mimimisuke/entry-11306818020.html
閉店の理由は、お店の建物の老朽化と地盤沈下という事でした。
他にもきっとさまざまな理由があったのでしょう。
ずっとそこにあって当たり前のものが、ある日突然無くなってしまう。
その寂しさを強く感じていました。
ところがです。
2013年6月。
いつものように検索をしていると、どこからともなく「ニューキャッスル復活」というキーワードを見つけました。
同名の何かかと思ったのですが、そこには見慣れた「辛来飯」の文字。
これは、あのニューキャッスルだ!
オープンの日に絶対行こう!私は決めました。
これは、閉店後のお店。
ニューオープンの前日、久しぶりにお店の前に行ってみました。
建物は、変わらずにコインパーキングのとなりに建っていました。
お店から、お客様へ感謝の言葉を書いた張り紙。
よく見ると、そこにはたくさんの書き込みがありました。
内容は様々で、今までの御礼や、ご主人や奥様の健康を気遣うもの、やっと来られたのに閉店していて悲しい…などなど。
本当にお客様に愛されたお店だったんですね。
でも、その中で一番多い書き込みは、「ポンちゃん」の事でした。
ポンちゃんというのはお店の看板猫でした。
いつもお店の周辺にいて、お客様に本当にかわいがられていました。
そもそも私がニューキャッスルに来たのは、ネコ好きな友人に「すごくかわいい看板猫がいるよ」と連れてこられたからでした。
それからは、お店の中に入らなくても、お店の前や隣りのパーキングにいるポンちゃんに声を掛け、元気でいると安心したものです。
お店が閉店すると知った時、他のお客様がたぶんそうだったように、私はポンちゃんの事が気になっていました。
詳しい事情は存じ上げませんが、猫好きな方のお家で楽しく暮らしているとの事でしたので、安心していました。
そして、この日、私はお店の張り紙が増えていることに気づきました。
ポンちゃんの写真が貼ってありました。
何となく、嫌な予感がしました…。
そこに貼られていたのは、ポンちゃんの今の飼い主さんのブログのコピーでした。
そこには、5月24日、ポンちゃんが亡くなったという事が書いてありました。
私は、このブログを知りませんでしたから、ポンちゃんが腎臓を悪くしていて療養をしていたことも知りませんでした。
きっとどこかで楽しく暮らしているんだろう、そんなふうにぼんやりと思っていただけだったのです。
そうか。
ポンちゃんは、虹の橋を渡っていってしまったんだ。
年甲斐もなく(いや、年のせいなのか)、私はそのブログのコピーを見ながら泣いてしまいました。
またひとつ、私の知っているものが無くなってしまったって。
となりにいつの間にか女性が一人、真剣にその張り紙を読んでいました。
きっと、生前のポンちゃんをご存じだったんでしょう。
その方もきっと、とても悲しい思いをされたでしょうね。
ポンちゃん、どうぞ安らかにお眠りください。
今までありがとう。
でも、張り紙はそれだけではありませんでした。
まず、こちらが先に貼られたであろう、新しい店舗で再び営業を始めるというお知らせ。
そして…
正式に決まった、オープンの日付とお店の地図。
ポンちゃんはここにはいないけど、お店は新しい店主を迎えオープンし、先代の味は受け継がれていく。
終わったわけじゃない、また始まるんだってこと…。
そして、オープン当日がやってきました。
張り切った私は、開店時間の30分以上前に到着してしまいました(笑)
まずは新しいお店の場所の確認です。
旧店舗と同じ道(柳通り)をただひたすら歩き、ホテルモントレーのすぐ近くです。
お店はビルの地下ですが、赤いかわいい看板があるのですぐにわかると思います。
この昭和な感じのワインカラーの飾りタイルのビルです。
30分以上前では、まだどなたもいらっしゃいませんでした。
一番乗りは、きっと常連さんがされるのだろうと思って、5~6番目を狙って待っていました。
ちょっと離れた所で見ていたら、5分前くらいには5~6人が並んだのであわてて私も並びました。
これが、辛来飯のメニューです。
品川、大井、大森、蒲田って何だろうって思いますよね。
これは量を表した呼び方なんですが、JR京浜東北線の駅名になっています。
大森⇒大盛りということなんですが、これが基準の一人前と思ってください。
そして、それよりも少し少ないのが大井。
なぜって?京浜東北線で、大井は大森よりも手前だから。
そうそう、ダジャレみたいなものです。
そして品川はさらに手前なんで、さらに量を減らしてうんと少しです。
逆に大森よりも向こうはそれだけ量が増えていきます。
蒲田は大森よりも向こうですから、大森よりも多め、川崎はもっともっと多め。
つまり品川が一番少なく、大井、大森、蒲田、川崎と進むにしたがって、量が増えます。
卵の有り無しはありますが、味は同じです。
品川はコーヒー皿くらいの小さい皿にさらっと。
とても少ないので、辛いものが苦手な方や、ホントに少食の方向きです。
大森は一人前ということですが、それでも少な目。
蒲田を頼む方が多かったですね。
蒲田でも、女性が食べられる量だと思います。
ただ、結構辛いので、辛いのが苦手な方はご注意を。
お店に入ると、そこは7人くらいが座れるカウンターと、4人掛けテーブル×2?くらいだと思います。
今回お店を継がれるのが3代目ということで、「ニューキャッスル3世」と描かれたTシャツ(ルパン的な(笑))をお店の方がお召しになっていました。
お店に立たれた先代や奥様もお召しになっていて素敵でした。
お店の方にお願いして撮らせていただきました。
そして、私が注文した「大森 630円」がやってきました!
そうそう、1年前と何も変わっていません。
変わったのはお店がちょっとこぎれいになった所と、店先にポンちゃんがいないことだけ。
この、食べた瞬間よりも、飲み込む瞬間の方が辛い「辛来飯カライライス」の濃厚な感じは変わりません。
まさか1年足らずでまた食べられるとは!
3代目店主さんに感謝です。
私の正面にはたくさんのご祝儀袋。プレオープンでもされたのかな。
上に乗っている目玉焼き、黄身はほとんど生。
黄身をつつくと…
とろんと崩れて、カライライスの辛さをマイルドにしてくれます。
最高の組み合わせです。
お店には初日とはいえ、お客様はひっきりなしに来ていて忙しそうでした。
まだ不慣れなところがあり、全体的にバタバタされていましたが、きっと時間が解決してくれることでしょう。
皆さん一生懸命でとても好感が持てました。
きっと以前のニューキャッスルは、カライライスのおいしさはもちろんの事、先代のご主人と奥様のお人柄でお客様が集まっていたのだと思います。
なので、これから3代目さんはいろいろ大変だとは思いますが、どうぞ頑張ってください。
これからもずっと愛されるお店でありますように!
ニューキャッスル ⇒ http://newcastlesansey.blogspot.jp/
銀座猫ポンの隠居生活(飼い主さんのブログ) ⇒ http://ameblo.jp/ginzanekopon/
最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
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