今年の2月、青森を旅してきました。
前回は 、八戸、青森、浅虫温泉をご紹介しました。
今回はその続きで、宿泊地である「天然温泉 岩木桜の湯 ドーミーイン弘前 」にたどり着いた所からです。
早めの夕食をとるために、16時頃にホテルを出ました。
パラパラと雪は降り続いていますが、パウダースノーのせいかあまり気になりません。
地元の方で傘を差している人は全くいませんでした。
歩道は人が通れるくらいに雪かきをしてありますが、他は30cm以上積もっているようです。
必死で歩くこと15分くらいでしょうか。
「弘前市立観光館 」にたどり着きました。
ここは、パンフレットの配布やお土産の販売、無料で長靴を貸してくれるサービスもあります。
うっかりお出かけ靴で来てしまった方は、ぜひ借りてくださいね。
ここは、ロッカーやきれいなトイレもあって、とっても便利。
そして館内には、ねぶた祭りの山車が飾ってありました。
すごい迫力です。
そして、こちらには郷土料理のレストランもあります。
今晩は、こちらで早めの夕食を済ませます。
注文したのは、「縄文まほろば鍋うどん(味噌)」。
見るからに体が温まりそうだったので…。
誰ですか?鍋焼きうどんじゃないかとか言っている人は。
違いますよ、縄文まほろば鍋うどんです!(笑)
ちなみに、手前の方にあるチャーシューみたいなのは、「麩」です…。
あと、地鶏の「シャモロック」も入っていました。
おかげさまで、体の芯から温まりました。ごちそうさまでした!
さて、体を内側から温めたところで、いよいよ粉雪の舞う弘前城公園へ出発です。
弘前城公園の追手門から入ると、さっそく雪燈籠がお出迎え。
雪で作られた燈籠には、武者絵がはめ込まれ、明かりが灯っています。
作っているのは、自衛隊や大手企業、他にも保育園児や小学生が作ったものもあります。
大人の作ったものも良いのですが、子供達の作ったものも個性的でかわいいです。
公園内はかなり広く、奥に行くと小さなかまくらに明かりが灯っていたり、キャンドルを渡されて、好きな場所に飾るという参加型のイベントもありました。
観光客というよりは、地元の方に愛されているおまつりだなと感じました。
粉雪が激しく降ったり止んだりしていますが、それを忘れてしまうくらい幻想的な景色です。
弘前城は桜が有名ですが、雪燈籠まつりもおすすめです。
メイン会場へ付くと、そこには雪像が並んでいました。
キャラクターのものが6体ほど。高さは5~6メートルくらいでしょうか。
そして、もっと大きいのは滑り台です。子供が6,7人並んで滑れるくらいの大きさ。
小さな子供は、お父さんの膝の上に乗って滑っています。
中学生くらいの結構大きい子も、大はしゃぎで楽しんでいます。
東京の中学生も、こうやって声をあげてはしゃぐ事があるのかなーなんて、ちょっと考えてしまいました。
札幌の雪まつりなどにはとうてい及ばないけれど、地元密着でみんな楽しそうなのが印象的でした。
そしてメインの雪像といえば、やはり自衛隊の方が作ったこちら。
とにかく細工が細かくて、寸分の狂いも無いという感じが素晴らしかったです。
そして、やっぱりお祭の楽しみといえば、出店ですよね!
おでんや肉まんなど、やっぱり温かいメニューが人気でしたが、行列店はなんと「チョコバナナ」。
子供達は、こんなに雪が降りしきる中でも、チョコバナナなんだなーと思ったら、楽しくなってしまいました。
そして私が注文したのは、ラーメン。
屋根だけのテントの周りを囲って、ストーブと椅子を置いた休憩所まで運んでくれます。
白い床…ではありません。ここはもちろん、雪の上なんですねー。
しかし、このあたりでは、何にでも「麩」が入っているようで…。ラーメンにももちろん入っていました。
隣の席が空き、おばあさんが座りました。
何か話しかけてくれたのですが、言葉がわかりません。
仕方なく、「ご近所の方ですか?」と聞くと「あなたはどこから来たのか?」と聞かれました。
「東京からだ」と答えると、本当にびっくりした様子で、「何で北海道に行かずにこっちに来たのだ」と言います。
「ここは素晴らしいですね」と言うと、「みんなが一生懸命やってくれるから毎年来るのが楽しみだ」とおばあさん。
私のラーメンをチラリと見るとくすっと笑って、「こういう所で食べるとなんでもうまいなー」と笑顔をくれました。
この頃からどんどん雪が強くなり、前が見えなくなるくらいです。
地元の方々はまったく気にせず遊んでいるようでしたが、軟弱な東京人の私にはもうちょっと無理です。
あわてて、ホテルまでの道を急いだのでした。
ホテルに帰ると、「夜鳴きそば」のサービス中。
ダイエットの神様、今日だけ許してください!
しっかりご飯までいただいてしまいました…。
温かいお風呂に入って、早めに寝ることにします。
そして翌朝、また弘前駅へ送っていただき、弘南鉄道で黒石を目指します。
これには特別の訳があるのです。
私は黒石で、S子さんという女性に会います。
彼女は、私が当時やっていたTwitterで知り合った方。
黒石を訪ねる事を知ると、快く案内を引き受けて下さいました。
S子さんは、その後「ブログを始めたい」と言った私に、この「アメブロ」を勧めてくださった方です。
彼女と出会わなければ今の私の生活は無いので、大恩人なのです。
ものすごく、人と人との「縁」を感じます。
S子さーん、すっかりご無沙汰していますが、お元気ですか?
弘南鉄道は、1時間に1本くらいのローカル線です。
電車に乗ってみてびっくり。
この車両は、かつて渋谷から横浜方面まで走っていた東急線の車両だったようです。
つり革に書かれた「109」「東横のれん街」「東急お好み食堂」の文字。
遠く離れた北の町で頑張っていたんですね。ちょっと感動してしまいました。
さて、黒石駅に到着すると、S子さんが待っていてくれました。
笑顔の優しい素敵な女性でした。
彼女の案内で、黒石のこみせ通 りを歩きます。
さらに深い雪の中、「こみせ」が役に立つ季節なのです。
こみせとは、今で言うアーケードのような物です。雪や日差しを避けるための昔の知恵なんですね。
こみせの中は、ほとんど雪も無く、とても歩きやすいです。先人の知恵ですねー。
今夜はおまつりだそうで、雪だるまや雪燈籠がたくさん作ってありました。
おまつりなので、酒屋さんでは甘酒をふるまっていました。
造り酒屋さんには、大きな酒林。
古い建物に、こみせ通り。そして雪。絵になりますね。
S子さん曰く、昔に比べて氷柱の長さが短くなったとか。これも温暖化の影響なのでしょうか?
ところで、黒石に来たらぜひ食べてみたいものがあり、S子さんにも頼んでありました。
それは、「黒石つゆ焼きそば」。今、話題のB級グルメです。
そして、S子さんおすすめのお店へやってきました。
左側が、焼きそば。ちょっと麺が太めですね。焼きうどんみたいです。
そして、右側が問題の「つゆ焼きそば」天ぷらが必ず上に乗るそうです。
つゆ焼きそばも、左側の焼きそばのような麺が入っていました。
一見すると、天ぷらうどんみたいです。
でも、決定的に違うのは、スープの味です。
やはり、ちゃんとソース味なんです。ちょっとフルーティーな感じ。
んー、不思議な感覚。ぜひ一度お試しくださいませ。
こちらは、消防の車庫。
まるで映画のセットのようですが、今でも現役で使っているとか。すごいです。
何しろ、火の見やぐらがついていますからね。
貴重なものを見せていただき、ありがとうございました。
さて、楽しい時間はあっという間に過ぎ、S子さんともお別れです。
短い時間でしたが、ご一緒できて楽しかったです。
お世話になりました!
そしてまた黒石駅へ。
特急と新幹線に乗った私は、あっという間に東京という現実世界へ戻ってきてしまったのでした…。
2泊3日の短い青森への旅、いかがでしたか?
私は今回、北東北の方の温かさと素朴で明るい人柄に触れることが出来て、とても楽しい旅でした。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
おしまい