落合博満講演会と領土問題 | ミミコーポレーションのブログ

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昨晩 渋谷公会堂にて行われた落合博満講演会に行ってきました。

悪口が芸にまで昇華されていた事と、
やはり物事の本質にせまる力が人並み外れており、大変面白い講演でした。

一人で行ったわけですが、座席を調べ、席に着こうと思うと、
左隣の恰幅のよい男性が大きく足を広げ、肘掛けにドンと腕を乗せ、
さらに私の方まではみ出している格好でした。
瞬間、腹が立ち、私も足を広げ、肘を押しました。
要はおっさん二人の陣地争いです。

「チッ」みたいな声が聞こえたので、
「何だ?」と顔を覗き込みました。

私も別に肘掛に腕を乗せたいわけでもないし、
その恰幅の良い人に触れたくないのに、
何やってんだろうなと思いながら、
これは領土問題に似ているなと思ったわけです。

肘掛を境に石油が採れるとか、漁業権がからむわけではありませんが、
腹が立つわけです。
隣人に横暴な振舞いをされ(今回のは横暴でもなく少しマナーが悪いだけ)、
黙っているのはよくねえなと思う人もいるわけです。

そしてこの心理を群集心理としてうまく利用されたら、
無意味な争いが起こるきっかけになるかなと。
あいつけしからん、とか、黙っているのはチキンだ、大人しくしていたら、全部占領されるとか、
そういう思考回路というか感情。
そして好戦的な人、集団も必ずいます。

この時点で私はいくつかの過ちを犯しています。
1.腹が立っている状態で講演が始まる。
2.左隣の奴が反撃してこないか気になる。
3.足、腕が触れて気持ち悪い。

私の目的はリラックスした状態で講演に聞き入る事ですが、
隣人のささいな振る舞いをきっかけとし、自ら逆の状況を作り出してしまったわけです。

しばらくして隣人が肘掛から腕を下ろしたので、私も腕を下ろし、
いわば休戦状態に入りました。
そして、講演が面白い事とあわせ、
これ客観的に見たらおっさんどうしでマヌケ過ぎるなと思い、
どうでもよくなっていきました。

しかし、恥ずかしいという感覚の薄い人にマナーを改めてもらうのはなかなか難しい問題だと思います。
善、悪とか歴史的認識でいえば解釈の違いにより、正解が出ない事も多いでしょうし。
そもそも感覚が違いますから、中国との問題も民間レベルではここがなかなか相容れないような気がします。

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帰りは地下鉄で帰宅しました。

たまに思うのがここで刃物を持った人が暴れだしたとして、
それを体を張って止める事なんて出来るのだろうかという事。

昔、バスジャックで未成年が人を殺傷した痛ましい事故があり、
たしかその時に何故体を張って阻止しなかったんだとの批判がありました。

ここに刃物を持った人が暴れだしたとしたら、止める役割は自分だなと思うわけです。
まず男で、少年、老人以外、で大柄でと、回りを見渡すと、
パッと見適任ぽいのは自分になるなと思う事が多いわけです。
警察官、自衛官、武道家、運動部の大学生、男を売ってる稼業の方などがいれば、その人達も当然そうですね。

しかし実際そうなれば足がすくんで動けないとか、
呆気に取られ、固まってしまうのではないかと思います。

多分普通はそんな局面には遭遇しないと思いますが、
職務とか、義務とかではなく、
人としてやらなければならない事もあるなと思いながら家に着きました。