ポカラでは、ほぼ毎日のように停電がある。最近は頻発で、しかも長い。
再び電気が戻ってくるまでの間、ロウソクや発電機を使った光を灯したり。
その小さくて頼りない明かりの中で、人びとはそれぞれの時間をやり過ごす。
だーれもイライラしていない。あら、停電。じゃ、今やってることやめちまえ〜的な、。
予定通りにことが運ばなくなって、イライラパニパニ(パニック)してるのは、私だけ。
辺りを見渡してみれば、ぼんやりとした灯の中だからこそ見える世界があることに気づく。
煌々とした光の下、全てが見えるからってわかりあえるわけじゃない。はっきり見えないからこそちょうどいい距離感もある。
いろんなものを、“所有”するから重くなる。
なければ無いなりに、コトは進む。