カトマンズでアチャールを習う | mimico日記

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カトマンズの中心・タメル地区にあるレストラン、『Mustang Thakali Chulo ムスタン・タカリ・チュロ』のミランさんに、アチャールを教えていただいた。

アチャールとは、「インドやネパールで食べられる漬物」というかんじで日本では紹介されているのだけれど、少なくともネパールでは違う感じがする。ここでのアチャールの概念って、住んでる日本人も現地のネパリも聞くとみんな言葉に詰まって、アチャールはアチャールだよと言う。

ネパールでのアチャールは、多種多様。
要するに野菜の付け合わせ、みたいなかんじで、いろんなタイプがあるのだ。発酵させたもの、即席で和えたもの、ペースト状のもの。もちろん漬物的なものも含まれる。そこでの共通点は、野菜を使った辛い、ちょっとつまむもの。基本、たっぷりの油とたっぷりのスパイス。そして多民族国家らしく、地域によって同じ野菜でも作り方が違うのだ。だから「こう」って言えないんだな、と。
ようするに、日本人が定食についてる小鉢って何?って聞かれてはっきり言えないのと同じかなー。

ネパールのメインはダルバート。
とにかくお米をたくさん食べるのでこうした塩辛くて強い味のものが必要なのだろう。
アチャールは、カリーやメインになるタルカリ(炒めもの)のような華やかさはないけれど、食感も味もアクセントになるような、重要な役割をしていると思う。アチャールがないとダルバートははじまらない、とさえ思う。こういうものって、ワンプレートや献立の全体のバランスをとるのにものすごく重要な役割があるんではないか。。

そしてネパールは山国なので、このアチャールは保存食的な役割もする。部族の文化とともに、親から子へずっと語り継がれる大切な味。
日本にもそんな文化はあるわけだから、このアチャールからヒントを得てつくれるものはたくさんあるんじゃないかと思うのだ。

そんなアチャール、今回は4種類教えてもらった。
ゴルベラ・コ・アチャール(トマト)、マチャゴルベラ・コ・アチャール(トマトと干し魚)、ムラ・コ・アチャール(大根)、珍しいものではバタム・コ・アチャール(ピーナツ)。
ほんとに目から鱗で、山を3つくらい超えてポカラから来た甲斐があった。(笑
朝の仕込みの忙しいなか、教えてくださったミランさん、スタッフのみなさん、どうもありがとうございました。

ちなみに『ムスタン・タカリ・チュロ』は、カトマンズの西、アンナプルナ周辺に住むタカリ族の料理屋さん。タカリ族のお料理は、ネパールでも特に辛くおいしいと有名。
カトマンズに来ることがあったら、ぜひとも紹介したいお店のひとつです。

ビルの2Fにあります。
ネワリスタイルの干し魚とトマトのアチャール。
材料を炒めて作ります。

ピーナッツのアチャールは、

ブレンダーにかけてペースト状に。
左が干し魚とトマトのアチャール、右がピーナッツのアチャール。
タカリ族の辛いトマトアチャール。

大根のアチャール。
街中には色んなタイプのアチャールが。

厨房内。
ミランさん、お忙しいなかどうもありがとうございました!