『ウエイトスミス版』R審判
一山越えて思案の時間。
どちらが将来性があるだろう? どちらに強く興味をそそられるだろう?
……でもどちらも甲乙つけがたい。だから決めかねる。
ここには隠された真理が潜み、深い洞察力が求められる。
苦難と栄光、喜びと快楽で揺れる、あるいは恋人と母親の板挟みに悩むマルセイユ版の「恋人たち」にあらわされるテーマに通じるものがあるかもしれない。
答えを出すのはよくよく観察し、あらゆる条件を検討してから。もしも混乱し、訳がわからなくなったら分解して考えよう。
全体ではぼんやりしていたとしても、一つひとつははっきりとその姿形をもつ。確かな形となったそれらを一つずつ手にしていくことで、全体像もはっきりする。
そうなったらもう迷いも消えているはず。
感覚で判断する前に、思考を使っていこう。