大学院の修士論文は、日本音楽がテーマでした。



別に日本音楽が好きなわけじゃなかったんです。

ただ、地声で歌った方がかっこいい日本の伝統音楽やわらべうたを、わざわざ西洋式の発声で指導してきた学校教育の音楽的な美意識があまりにおかしいと私は怒っていて、もうそういうのはやめようよみたいなことを修士論文に書きました。

音感の形成にわらべうたが決定的に重要である。そんなのは当たり前なので、皆さんわかっていると思いますが、これをピアノ教本にうまく組み込んで、日本語ネイティブスピーカーの子どもたちに違和感なく楽しくカリキュラムにできないものか。

学生時代の私にとっては、夢のような話だったのですが、ピアチャレ2と3まで出版する機会をいただいたことで、一気に現実になりました。

「ピアチャレ」のセミナーでお話する前に、もう一度、大切なこの2冊を見直しています。修士論文を書くときの資料でした。





この本も含め、大学院で学んだ音楽教育研究、ライターをしながらアーティストのインタビューやライブ取材、子育てやレッスン、そして自分のレッスンなど、これまでの集大成がピアチャレになっています。