ひぐらしが盛んに泣く中、カーネーションの前半が今日終わった。
心がぎゅっと縮まったような感覚になっていった今日の放送でした。
夫の戦死の公報を受け取って
そうこうするうちに
追いかぶさるような泰造の死
神戸の工場と屋敷の焼失
かつて奈津が父親の死の際にそうだったように
勘助がおそらく地獄のような戦場での経験からそうなってしまったように
心を感情を鈍麻させていく糸子
見ているこちらの目にもどんよりとした灰色の
糸子の心持が伝わってくる
その糸子の手に、娘たちが注いでくれた真っ赤な花びら
ここで・・・・・・涙腺崩壊
灰色の心を解放するための針孔となるような真っ赤な色
思い出した。
昔、それは春先だった。
本当に悲しい出来事が私の身の上に起こったとき
あまりのことに放心して、なんだかよくわからなくて、どうしていいかわからなくて
何にも手がつかなくてソファーに座りこんでいた。
ふと庭に目を向けた私の目に飛び込んできたのは
杏の花の桃色と、ミモザの花の黄色のコントラスト
(綺麗だ・・・・・・・・)
そう思ったとたんに、じわっと感情の波が襲ってきて
慟哭した。
今日の糸子がだんじりの前でそうしたように。
綺麗な色は人の心を素直にしてくれる。
糸子が綺麗なモンをいっぱい見せたいと優子に色鉛筆を買ってやった恩返しのように
心が疲れ切った母親に
娘たちからの無邪気な綺麗な贈り物
それが母親の心を解放してくれたように感じました。
玉音放送の後の糸子の
「さ、お昼にしよけ」というつぶやきも
何気ない日常の営みのなんと尊いことか、愛おしいことかを
反戦などと声高に叫ばずとも
そうした日常を簡単に奪いさってしまう戦争のおろかさと
それでも生きる、生きていく庶民の命の営みのたくましさを
如実に表現していてすばらしかった。
糸子は私の亡き祖母の世代です。
優子や直子は、まさに私の母親父親と同世代。
祖父は、戦地で病死しました。リアル勝さんです。
祖母は4人の子を抱え戦中戦後はやはり筆舌につくしがたい経験をしたようです。
田舎だったので、幸い食料はなんとかなったらしいけど
やはり女が一人で家を守るということはその当時並大抵ではなかったのでしょう。
その当時のことをあまり語ろうとはしなかったけれど
戦争だけは繰り返してはいけないと
それだけは何度も言っておりました。
そうそう、今日は、木岡のおっちゃんがとてもかっこよく感じました。
だんじりを見上げるオッチャンの背中がたくましく
そのあとのオッチャンの背後下方からカメラがあがって、
向こうに糸子が見えてくるというカメラワークが
とってもいいなあと思いました。
慟哭する糸子を憐憫といたわりの目で見つめるおっちゃんに
上杉さんのいう深みと色気のある演技を見ましたよ(笑)