仕上げ | ひ ふ みわか

ひ ふ みわか

ちょっとした歌とお話

ムシムシチチチ ムチムチシシシ

 

若気の至りや 人の至りや

キレたら血痕(けっこん) マ血害(ちがい)チチチ

 

ムシの知らせは ムシをしないで

飛んでるムシは チラ見をしても

甘い知らせは ガンムシチチチ

 

 

 

 

 

生来、マイケルは活発な人物であった。そんなマイケルは“活動”というのが、好きであった。だから、青年期には部活や就活、そして三十を過ぎた頃からは婚活と呼ばれる活動に精一杯、取り組んできた。そして、その活動を行ってきた感想としてマイケルは

「まぁ、イケる」

 と、ほどほどには納得をしていた。

 

 マイケルが不惑の年齢を過ぎた頃からである。

彼は、また何かの活動を行いたいと思うようになった。しかし、今までの活動では“まぁ、イケる”感はありつつも

「今度は今までとは明らかに何か違うことをしたいと」

 と、マイケルは思うのであった。

 

 そんな風に新たな活動を模索している最中、マイケルはある夢を見た。

それは「月が一瞬に消えて、全てが真っ暗闇になる」という夢だった。最初、これはただの夢だとマイケルは思っていた。しかし、三日連続にこの夢を見た時にはさすがにこれは無視できないと思うようになった。

 そして、三日間同じ夢を見た次の日に事は起きた。

 マイケルが自転車を走らせていた時、前方から子供を乗せた親子の自転車が一台やってきた。だから、マイケルは道の左に自転車を寄せて、前方の自転車とやり過ごそうと思った。だが、前の自転車はマイケルの自転車にそのまま突進してきたのであった。

 当然のように、ガシャーンと音を立てて両者の自転車は転倒をした。

この時である。

マイケルは転倒をした痛みが全身に走りつつも

「イケる」

 という閃きも走り抜けていったのであった。

 

 「Are You OK?」

 と、マイケルは同じく転倒した親子に声を掛けてみた。子供はピーピー泣いていたが、母親の方は

「OK OK」

 とだけ言って、その場を去っていった。子供の泣き声とともに走り去っていく自転車を見送りながら

「イケる イッテる この世は虚しき」

 と、マイケルは思うのであった。

 

 この閃きがきっかけで、マイケルが次に取り組んだのは終活であった。しかし、これはただの終活ではなく、マイケルはそれを“(ウルトラ)終活”と呼ぶことにした。

 マイケルが取り組む(ウルトラ)終活の特徴、それは仏教思想で言う所の輪廻転生のカテゴリーをカットしたことであった。つまり、もう完全終了となるのである。

それは例えるならば、もし執筆活動をする為の部屋にいてるとするならば「執筆終了そして部屋退出」ということになるのかも知れない。

 とにかくも、マイケルは物語を(ほん)()にシメることに決めた。

その為には、まず“自分”の葬儀を行い“自分”を見送る作業を秘密裏に行ったのであった。