【今回見た映画】

52ヘルツのクジラたち(2021日)

クィーン(2006英・仏・伊)

激動の昭和史 沖縄決戦(1971日)

岸辺露伴は動かない 懺悔室(2025日)

無限の住人(2017日・英・韓)


ワーキングマン(2025米・英)

港のひかり(2025日)

ジュラシック・ワールド/復活の大地(2025米)

恋のハイウェイ(1967日)

必殺!主水死す(1996日)





52ヘルツのクジラたち  ★★★★☆

2024日。135分。成島出監督。町田そのこ原作。杉咲花。志尊淳。宮沢氷魚。小野花梨。西野七瀬。余貴美子。倍賞美津子。


東京から大分の海辺の町へ移住してきた三島貴瑚は13歳の少年と知り合う。


虐待を受けて心を閉ざした少年に貴瑚は過去の自分を重ね、引き取る決意をする。



原作は本屋大賞受賞時に読んだ。


「本屋大賞の受賞作は読む」というマイルールを何年か前から決めているんだけど、それが無ければ手に取ることはなかったと思う。


とても良い本で、出会えて良かった。


また、マイルールは当時の自分の読書傾向が偏っていると感じて設定したんだけど、他にも良い本に出会えたので今のところ良かったと思う。



映画も良かった。


ただ、貴瑚の過去話が長くて“52”少年の出番が少なかった。


お陰で、原作を読んだのがかなり前だったこともあって「こんな話だったっけ?」と思いながら見ていた。


最後の方でやっとつながってきた。笑


でも、どちらも良い話だった。


なぜか、とてもきれいな話だって印象だった。原作も、映画も。あくまで個人的な感想ですが。





クィーン  ★★★★☆

2006英・仏・伊。104分。スティーブン・フリアーズ監督。ヘレン・ミレン。マイケル・シーン。ジェームズ・クロムウェル。


ダイアナ元皇太子妃が交通事故で急逝。


ダイアナ元妃を王室から離れた私人と見做し沈黙を貫くエリザベス女王に国民は不満を募らせる。


就任したばかりのトニー・ブレア首相は王室と国民の間を橋渡ししようとする。



当時はダイアナ妃の人気が高く、死亡には陰謀説があった。


確かに変な事故だった。


王室、とくにエリザベス女王は元々ダイアナ妃と不仲説があって、この時の対応も冷たいと言われていた。


映画を見て、当時のニュースを思い出した。


興味深い映画だった。


最後の方で、沿道の少女からエリザベス女王が花束を受け取るシーンが良かった。


さぞ大きな心労があったことだろうと思う。





激動の昭和史  沖縄決戦★★★☆☆

1971日。149分。岡本喜八(本篇)、中野昭慶(特撮)監督。小林桂樹。丹波哲郎。仲代達矢。酒井和歌子。大空眞弓。加山雄三。池部良。高橋悦史。川津祐介。井川比佐志。田中邦衛。


太平洋戦争末期。沖縄での戦いを描く。「東宝8.15シリーズ」第5作。


昭和19年。日本軍は沖縄を本土防衛の要とするため飛行場や陣地の補強を行っていたが、那覇市への大空襲で甚大な被害を受け、県知事は逃亡、第9師団は台湾へ振り向けられて防衛計画は白紙となった。


翌、昭和20年。島田新知事の元、民間人の招集と沖縄戦の準備が再開される。


4月1日、アメリカ軍の沖縄上陸が開始される。



ドキュメンタリー風。


超大作。インターミッション(“〜休憩〜”と表記されている)あり。


戦争の悲惨さが伝わってくる。


忘れてはいけない歴史だと思う。





岸辺露伴は動かない 懺悔室   ★★★☆☆

2025日。110分。渡辺一貴監督。荒木飛呂彦原作。高橋一生。飯豊まりえ。玉城ティナ。戸次重幸。大東駿介。Andrea Bellacicco。井浦新。


ヴェネツィアの大学に招かれた岸辺露伴はヴェネツィアマスク職人のマリアと知り合う。


マリアは間もなく結婚式を挙げる予定だった。


しかし、マリアの父親・田宮は殺された水尾から「娘が幸福の絶頂を迎えた時に絶望を味わう」と言われていた。



原作は未読。


「ジョジョ」本編は1〜4部くらいまで、飛び飛びだけど読んでいた。


岸辺露伴は第4部で出てくるそうだけど、その部分はたぶん読んでない。



映画は前作の「ルーヴルへ行く」の方が分かりやすくて面白かったかな。


映像がきれい。全編ヴェネツィアロケだそうだ。





無限の住人  ★★★☆☆

2017日・英・韓。141分。三池崇史監督。沙村広明原作。木村拓哉。杉咲花。福士蒼汰。市原隼人。戸田恵梨香。北村一輝。栗山千明。満島真之介。金子賢。市川海老蔵。田中泯。山崎努。


人斬りの万次は謎の老婆によって不死身の命を持つ「無限の体」になってしまう。


永遠の時間を無為に生きる万次に、剣客集団・逸刀流に両親を殺された少女・浅野凛が現れ敵討ちの助っ人を依頼する。



冒頭から引き込まれた。


期待して見始めたけど、ちょっと分かりにくかったかも。詰め込み過ぎか。


木村拓哉をはじめ主要キャラは魅力的だった。





ワーキングマン  ★★★☆☆

2025米・英。116分。デヴィッド・エアー監督・脚本(共同)。シルヴェスター・スタローン脚本(共同)。ジェイソン・ステイサム主演・製作(共同)。ジェイソン・フレミング。マイケル・ペーニャ。デヴィッド・ハーバー。


元イギリス海兵隊特殊部隊員のレヴォン・ケイドは今ではシカゴで建設現場の現場監督として働いている。


ある時、社長の娘・ジェニーが誘拐される。


社長の頼みで追跡捜査に乗り出したレヴォンは世界的な人身売買組織の存在を突き止める。



どこかで見たような、スーパーマンを次々に生み出せる設定。笑


でも、エンタメに徹した楽しい映画だったので文句なし。





港のひかり  ★★★☆☆

2025日。118分。藤井道人監督・脚本。舘ひろし。真栄田郷敦。尾上眞秀。黒島結菜。斎藤工。ピエール瀧。一ノ瀬ワタル。MEGUMI。市村正親。宇崎竜童。笹野高史。椎名桔平。


元ヤクザの三浦諒一は、とある漁村で漁師として静かに暮らしていた。


諒一は白い杖をついて歩く少年・大森幸太と知り合い、2人は友情を深める。


諒一は幸太の目を治すため手術代を工面して姿を消す。


「刑事だった」という諒一の言葉を信じて刑事になった幸太は、やがて諒一の秘密を知る。



良い話だった。雰囲気もいい。


舘ひろし、真栄田郷敦がキャラに合っていた。





ジュラシック・ワールド/復活の大地  ★★★☆☆

2025米。134分。ギャレス・エドワーズ監督。スカーレット・ヨハンソン。マハーシャラ・アリ。ジョナサン・ベイリー。ルパート・フレンド。エド・スクライン。


前作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」から5年後。


秘密工作員のゾーラ・ベネットは陸・海・空の3大恐竜のDNAを採取する極秘任務を帯びて探査チームと共に危険な恐竜が数多く生息する禁断の島へと足を踏み入れる。



超大作。


迫力があって、展開も上手いし流石の出来栄えだと思う。


ただ、シリーズとしてはちょっと飽きたかも。


贅沢な感想かもしれない。


とはいえ、マンネリ防止の工夫は感じるし、設定からしても色んな話がまだまだ作れそう。


本作から加わった、スカーレット・ヨハンソンは魅力的だった。





恋のハイウェイ  ★★★☆☆

1967日。88分。斎藤武市監督。京都伸夫原作「真珠貝の詩」。吉永小百合。新克利。関口宏。山本陽子。浜川智子。花ノ本寿。北竜二。奈良岡朋子。


若葉は大阪でクラブのママをしている母・森子の元を飛び出して東京へ出てきた。


幼馴染の金次郎、大学の同級生・道夫、友人・美佐の恋人で女性に手の早いドラマーの鉄兵は若葉に惹かれ、彼女を取り巻いたのだった。



青春もの。


ここで、幼馴染は浜田光夫じゃないのかと思った。ちょっと新鮮。


その他にも、新克利、関口宏など吉永小百合作品でおなじみの配役と少し違って、目新しさを感じた。


単に、私がここまで見た作品に偶然出てなかっただけかもしれないけど。


みんな若くてきれいだった。





必殺!主水死す  ★★★☆☆

1996日。100分。貞永方久監督。藤田まこと。三田村邦彦。中条きよし。津川雅彦。東ちづる。細川ふみえ。名取裕子。宝田明。


中村主水は仕事仲間で愛人でもあるおけいの家から帰る途中で葛飾北斎の遺体を発見する。


奉行所は事件性はないと判断するが、北斎の娘のお栄は下手人探しを主水に依頼する。


実は、北斎の死の裏には将軍跡継ぎ争いが隠されていたのだった。


更に、主水の前に昔の仲間であるお千代が現れる。お千代は昔に受けた傷がもとで記憶をなくしていた。



「必殺」シリーズはあまり見てこなかったけど、タイトルに惹かれて見てみた。


この時点ではシリーズ最終作で、藤田まことの卒業宣言を受けて製作されたとのこと。


しかし、2007年の「必殺仕事人2007」というテレビ番組で中村主水は復活している。ありがちなことかもしれないけど。



映画は時代劇として普通に面白かった。









【今回見た映画】

少年と犬(2025日)

血と砂(1965日)

母性(2022日)

グロリア(1980米)

積木くずし(1983日)


おさるのジョージ(2006米・独)

ひめゆりの塔(1995日)

スタア誕生(1937米)

夜霧の慕情(1966日)

月の満ち欠け(2022日)





少年と犬  ★★★☆☆

2025日。128分。瀬々敬久監督。馳星周原作。高橋文哉。西野七瀬。伊藤健太郎。伊原六花。江口のりこ。美保純。手塚理美。柄本明。斎藤工。


震災から半年後の宮城県仙台市。職を失った青年・和正は震災で飼い主を亡くした犬の多聞と出会う。


危険な仕事に手を出し、事件に巻き込まれた和正の元から多聞は消え去る。


多聞は常に西の方を気にしていた。実はある少年との約束があって、多聞は西へ旅を開始するのだった。


時は流れ、多聞は滋賀県で暮らす女性・美羽の元にいた。そんなところに、多聞を追ってきた和正が現れ、2人と1匹は一緒に暮らし始める。



原作は以前に読んだ。


映画は、「男と犬」「娼婦と犬」を中心に組み立てている感じ。


小説は淡々としていたけど、映像で見るとやっぱり迫力がある。


期待以上に面白かった。


西野七瀬が娼婦役とは驚いた。高橋文哉も好演だった。


個人的に、二人に対しては今でもアイドルのイメージが強かった(乃木坂46、8LOOM。高橋文哉は本業ではなかったけど)。


こうやって役柄を広げて、“俳優”になっていくんだと思った。





血と砂 ★★★★☆

1965日。132分。岡本喜八監督・脚本(共同)。三船敏郎。伊藤雄之助。佐藤允。仲代達矢。名古屋章。


第二次世界大戦末期の中国大陸。


小杉軍曹は上官を殴って営倉に入れられるが、彼に想いを寄せる慰安婦のお春が隊長に命乞いをしたことから処罰は減じられ、少年兵たちを率いて砦を奪還せよとの命令が下る。


小杉軍曹は猛烈な訓練により鍛えられた少年兵たちと共に、決死の作戦を実行する。



白黒。


監督は、「日本のいちばん長い日(1967日)」の岡本喜八監督。


序盤は少年兵たちの明るくコミカルな雰囲気で進んでいく。


しかし戦いは厳しく、戦争の悲惨さが否応なしに伝わってくる。


三船敏郎が良かった。





母性 ★★★☆☆

2022日。115分。廣木隆一監督。湊かなえ原作。戸田恵梨香。永野芽郁。三浦誠己。中村ゆり。山下リオ。高畑淳子。大地真央。吹越満。


女子高生が庭で死亡する事件が起きた。


物語は、悲劇に至るまでの過去を母娘それぞれの視点から辿っていく。


しかし、同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、2人の意見は次第に食い違っていく。


ルミ子は実母の愛情を一身に受け、自身も実母を溺愛していた。


ルミ子の娘・清佳は、母に愛されたいと願っていた。



原作は未読。湊かなえの小説は以前に何作か読んだ。


その何作かの印象しかないけど、本作も“湊かなえらしい”と思える内容だった。


キャラクターはこれまでと比べて極端すぎる気もする。


特に、高畑淳子(ルミ子の義母)はすごかった。まさに怪演。





グロリア ★★★☆☆

1980米。123分。ジョン・カサヴェテス監督・脚本。ジーナ・ローランズ。バック・ヘンリー。ジュリー・カーメン。


組織の情報をFBIに流していたことがバレて、命を狙われていたジャックは6歳の息子・フィルをグロリアに預ける。


ジャック一家は襲われ、グロリアとフィルは脱出する。


子供嫌いのグロリアは一度はフィルを手放そうとするものの、結局一緒に逃走を続ける。


やがて、グロリアはフィルを守るために組織に乗り込む決意をする。



1999年にシャロン・ストーン主演でリメイクされている。そちらは以前に見た。


1999年版の方がエンタメ寄りになってると感じた。


本作はヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞しているそうで、確かにヨーロッパの映画賞を狙いそうな雰囲気がする。


情感と言うか。ウェットな部分があると言うか。





積木くずし  ★★★☆☆

1983日。111分。斎藤光正監督。穂積隆信原作「積木くずし 親と子の二百日戦争」。藤田まこと。いしだあゆみ。渡辺典子。


俳優・穂波高介の娘・由布子は上級生の不良グループに因縁をつけられたこと、両親の不仲など家庭の原因もあって自暴自棄になり非行化。


家庭内のことには無関心で、娘の教育は妻の美知江に任せていた高介だったが、次第に由布子を心配するようになり、夫婦で警視庁少年相談室の竹田を訪れ、アドバイスを実行していく。



昔とても流行っていた。本は後から読んだ(最初の本だけですが)。


映画はテレビで見た。藤田まことといしだあゆみが悩んでるシーンを何となく覚えている。


映画も話題だったけど、特にテレビドラマが流行っていた。高部知子がすごい人気だった。


大スターになりそうな雰囲気だったけど、スキャンダルで消えてしまった。


その為、本作の由布子役は渡辺典子に交代した。この辺も話題になってたと思う。



映画は、不良のケンカものみたいな面白さはなくて、両親の悩みが中心なので暗いし辛い。


映画の結末では一応解決したようになっているけど、現実には全然改善せずに続いていたわけで、家庭や子供について考えさせられる。





おさるのジョージ  ★★★☆☆

2006米・独。87分。マシュー・オキャラハン監督。ウィル・フェレル。フランク・ウェルカー。ドリュー・バリモア。デヴィッド・クロス。


いたずら好きな子ざるのジョージが騒動を巻き起こす。有名絵本の映画化。


博物館で働くテッドは館長から閉鎖の危機を知らされ、集客の目玉となる動物を探しにアフリカへ向かう。


テッドはそこでいたずら好きな子ざるに出会う。



絵本のタイトルは知っていたけど、アニメ映画は初めて見た。


絵柄も話もほのぼの。


子供と一緒に楽しめる、分かりやすくて楽しい映画。





ひめゆりの塔  ★★★☆☆

1995日。121分。神山征二郎監督。仲宗根政善原作「ひめゆりの塔をめぐる人々の手記」。沢口靖子。永島敏行。後藤久美子。中江有里。


昭和19年7月。夏休み。


沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校、通称“ひめゆり学園”の生徒たちは、激しくなる戦争に備えて学校に集められ、兵士たちと行動を共にする。



同じテーマの映画は何作か見た。


戦争の悲惨さ、民間人とくに女性への理不尽な扱いが伝わってくる。


忘れてはいけないことだと思う。





スタア誕生 ★★★☆☆

1937米。111分。ウィリアム・A・ウェルマン監督(共同)。ジャック・コンウェイ (ノンクレジット)。ヴィクター・フレミング(ノンクレジット)。

ジャネット・ゲイナー。フレドリック・マーチ。アドルフ・マンジュー。


ノースダコタの寒村から出てきたエスター・ブロジェットは、ハリウッドの大スター、ノーマンに素質を見いだされてスターへの階段を登っていく。


2人はやがて結ばれる。しかし逆に、ノーマンは酒に溺れて名声を落としていく。



カラー。1937年の映画でこの映像はすごい。


ストーリーも、今見たらオーソドックスすぎるくらい真っ直ぐだけど、古典的な名作ってことかと思う。



以前にレディーガガ出演のリメイク作品を見た。


(「アリー/ スター誕生」2018米。ブラッドリー・クーパー監督・主演)


この時は、何度もリメイクするような話なのかというのが感想だった。


今回、元の作品を見てもっと変えても良かったんじゃないかと改めて思った。





夜霧の慕情  ★★★☆☆

1966日。92分。松尾昭典監督。石原裕次郎。桑野みゆき。芦田伸介。宍戸錠。太田雅子。


堀部良郎は東陽会の幹部だった。


ある時、中根会長が逮捕される。中根は良郎に、相良と共に組を守るように言い残す。


しかし、良郎と相良は昔から犬猿の仲だった。



ヤクザもの。


石原裕次郎と宍戸錠がライバル役で共演するのは少ない気がする。


個人的なイメージだけど、宍戸錠は小林旭の方がかみ合う。


最後の、良郎のあっけない死に方が昔の映画らしい。





月の満ち欠け  ★★★☆☆ 

2022日。128分。廣木隆一監督。佐藤正午原作。大泉洋。有村架純。目黒蓮。伊藤沙莉。田中圭。柴咲コウ。


東京で会社勤めをしている小山内堅は妻・梢と高校生の娘・瑠璃を交通事故で喪った。

ショックを受けて会社を辞め、故郷の青森県・八戸に帰った堅を三角哲彦という40歳前後の男性が訪ねてくる。

三角が堅に明かした話は俄に信じ難いものだった。


原作は以前に読んだ。


内容は面白いくて文章も読みやすいんだけど、文体が内容と合ってなくて妙な違和感を感じる小説だった。


あまり無い読後感だったので、印象に残っている。



映画は原作に忠実に沿った内容だった。


若かりし日の三角哲彦と、生まれ変わる前の瑠璃が過ごした日々が良かった。


メインキャストの目黒蓮、有村架純も小説のイメージに合っていた。


結末も小説と同様に良かった。


個人的には小説の“文体”が無い分、変な違和感を感じなかったので、原作より入り込めた。


ただ、2時間に収めた分映画が初見の人にはひょっとしたら分かりづらいかもしれない。





【今回見た映画】

あ・うん(1989日)

クライム101(2026英・米)

イルカはフラダンスを踊るらしい(2023日)

キリエのうた(2023日)

こんにちわ、20才(1964日)


小説吉田学校(1983日)

ガキ帝国(1981日)

刑事エデン/追跡者(1992米)

真白き富士の嶺(1963日)

ドライブ・イン・マンハッタン(2023米)





あ・うん ★★★★☆

1989日。114分。降旗康男監督。向田邦子原作。高倉健。富司純子。板東英二。富田靖子。大滝秀治。三木のり平。宮本信子。


昭和初期の東京・山の手。


実業家の門倉とサラリーマンの水田は性格も境遇も対照的ながら友情で結ばれた“戦友”。


しかし、門倉は水田の妻たみのことを密かに思い続けていた。



途中ちょっとダレるけど、いい映画だった。


人を選ぶかもしれない。


でも、見る度に新しい発見がありそう。



富司純子(旧芸名・藤純子)は17年振りの映画復帰。大きな話題になったそうだ。


高倉健、板東英二とこの人の主要人物3人はとても良かった。





クライム101  ★★★☆☆

2026英・米。140分。バート・レイトン監督・脚本。クリス・ヘムズワース主演・製作(共同)。マーク・ラファロ。バリー・コーガン。モニカ・バルバロ。ハル・ベリー。


宝石強盗のマイク・デーヴィスは独自のルールを持ち、犯行は必ずアメリカ西海岸を走るハイウェイ101号線で行う。


4年間、完璧な犯行を繰り返して目標金額が見えてきたマイクだったが、次の計画で綻びが見え始める。



話は面白かったけど、地味で淡々としていた。


もう少し引きつけるものがあれば。





イルカはフラダンスを踊るらしい  ★★★☆☆

2023日。63分。森田亜紀監督。片田陽依。三原羽衣。酒井唯菜。夏川さつき。福井裕子。


高校生の井川サトは、認知症の祖母・シズの介護をヘルパーの清美と交代でしている。


演劇部に入っているが、いつも途中で切り上げて帰宅する。

シズはハワイ旅行が夢だった。サトは、演劇で「擬似ハワイ旅行」を作ってシズの想いを叶えようとする。


ヤングケアラーについて描かれた映画。

サトは日々介護をしながら、進路について悩んでいる。

周りの助けもあって前に進んでいくけど、現実にはなかなかこうも行かないだろう。考えさせられる。


映画は63分と短かった。予備知識なく見たので、少し驚いた。短くてもこれだけ描けるんだと思った。




キリエのうた  ★★★☆☆

2023日。178分。岩井俊二監督・原作・脚本。アイナ・ジ・エンド。松村北斗。黒木華。広瀬すず。村上虹郎。粗品。ロバート・キャンベル。大塚愛。鈴木慶一。江口洋介。吉瀬美智子。樋口真嗣。奥菜恵。浅田美代子。石井竜也。松本まりか。北村有起哉。


歌うことでしか声を出せない路上ミュージシャンのキリエ。


マネジャーとなったイッコ、行方不明の婚約者を探し続ける夏彦、小学校の教師・フミなど様々な人との出会いと別れ。



雰囲気のある映画だった。


歌のシーンがミュージックビデオみたい。ただ、さすがにもう少し少なくてもいいと思うけど。水増し感がして、長い。


主役の子がすごい名前だと思った。この映画で初めて見た。BiSHというグループは知らなかった。





こんにちわ、20才  ★★★☆☆

1964日。87分。森永健次郎監督。石坂洋次郎原作。吉永小百合。轟夕起子。田代みどり。高橋英樹。笠森礼子。


石坂美保子は夫に先立たれた後、下宿屋を営んで5人の娘たちを育ててきた。


上の3人は下宿した学生に嫁ぎ、今ではカナ子とタマ子が一緒に暮らしている。


ある時、医学部に通う川崎が下宿してきた。



昔の青春映画。


なかなか恋愛が進まないもどかしさ、若い俳優の瑞々しい魅力。


少しだけ、性を匂わせるところ。


そういった点は今も同じだと思う。


映画館や、街の風景が懐かしい。


私が小さい頃はまだこんな雰囲気が少し残っていた。





小説吉田学校 ★★★★☆

1983日。132分。森繁久彌。芦田伸介。リック・ジェイソン。夏目雅子。池部良。若山富三郎。


占領下の日本を舞台に、吉田茂や“保守本流”の政治家の立場から政界の権力闘争を描く。


前半はモノクロ、日本が独立した後半はカラーになっている。


日本の近現代史を政治の世界から割りとコンパクトに描いている。


見応えのある映画だった。


アクションも美女も出てこないけど、テンポが良くて最後まで退屈しない。


やたらとタバコを吸うのが昭和らしい。


出演者は豪華。


森繁久彌、若山富三郎はその中でも重みがあって良かった。


「バカヤロー」と言う有名なシーンは、学校でも習った。懐かしい。





ガキ帝国 ★★★☆☆

1981日。115分。井筒和幸監督・原案。島田紳助。松本竜介。趙方豪。升毅。北野誠。大杉漣。夢路いとし。上岡龍太郎。木下ほうか。徳井優。


昭和42年。大阪万博を3年後に控えた大阪。


少年院から帰ってきた不良少年のリュウとそこで知り合った高がシャバに出てきた。


大阪の不良グループはキタの北神同盟、ミナミのホープ会に分かれていた。


高は北神同盟に入って瞬く間に出世してホープ会を倒してしまう。


リュウ達はミナミを守るためにピース会を結成する。



井筒和幸監督の出世作(wikiより)。


確かに、これまでに見た2本の作品(「岸和田少年愚連隊」「パッチギ!」)を彷彿とさせる内容だった。


島田紳助をはじめ、みんな若い。上岡龍太郎は最初誰だか分からなかった。


紳助は今見ても魅力的。たくさん笑わせてもらった。もう帰ってこないんだろうな。


高(通称“明日のジョー”)役の升毅は脇役でよく見かける。


最近で印象深いのはテレビドラマ「イチケイのカラス」。


こんなに若い頃は初めて見た。


最近も渋くて好きだけど、やっぱりイケメンは若い頃からイケメンだったんだと思った。当然と言えば当然だけど。笑





刑事エデン/追跡者 ★★★☆☆

1992米。110分。シドニー・ルメット監督。メラニー・グリフィス。ジョン・パンコウ。ミア・サラ。


ニューヨーク市警の女性刑事エミリー・エデンは、行方不明になったダイヤ研磨職人の青年・ヤコブを追って、彼の属するユダヤ教・ハシド派のコミュニティへ潜入する。


厳しい戒律と伝統に戸惑うエミリーだったが、指導者の息子・アリエルに助けられ、事件の真相に近づいていく。



「刑事ジョン・ブック 目撃者(1985米。ピーター・ウィアー監督。ハリソン・フォード)」を連想した。


wikiにも“『刑事ジョン・ブック 目撃者』の女性版的な作品”と書いてあった。


確かに、誰が見ても思うレベル。


邦題も寄せている。「刑事ジョン・ブック 目撃者」は良い映画で、世間の評価もかなり良かった。寄せるのは分からなくはない。



本作は、主演のメラニー・グリフィスが第13回ゴールデンラズベリー賞の最低主演女優賞を受賞している。


実際に見て、映画自体は悪くなかった。少なくとも、ラジー賞を取るほどではない。


むしろ良作と言っていい出来だと思う。


ただ、それはオリジナルだったらの話。


やっぱり、「刑事ジョン・ブック」に似すぎていると思う。


評判が悪いのはたぶん間違いなくそのせい。かなりマイナスになってる。


偶然でこんなに似ないだろうから確信犯だと思うけど、それならもう少しうまくやればいいのに。





真白き富士の嶺 ★★★☆☆

1963日。91分。森永健次郎監督。太宰治原作「葉桜と魔笛」。宮口精二。芦川いづみ。吉永小百合。浜田光夫。


白黒。


白血病の少女・磯村梓は退院して逗子で療養することに。


ある時、梓の姉・梢は本に挟まれた梓への手紙を見つける。


梢は、梓のために恋人と協力して差出人の男性を探し出そうとする。



原作は未読。


太宰の原作なんて「人間失格」くらいしか知らない。珍しい気がする。


吉永小百合が演じる病気の主人公がきれいだった。


白黒の映像も味があって良かった。


ただ、申し訳ないけどとても大根だと思った。主役はどうしてもそう見えがちな気がする。





ドライブ・イン・マンハッタン ★★★☆☆

2023米。100分。クリスティ・ホール監督。ダコタ・ジョンソン。ショーン・ペン。


深夜のニューヨーク。


ベテラン運転手のタクシーにジョン・F・ケネディ空港から1人の女性客が乗り込む。


ベテラン運転手は、他愛ない会話をする内に恋人が既婚者であることを見抜いてしまう。


もう2度と会うことのない関係だからこそ、お互いに本音がこぼれ、女性客は次第に自分の秘密を打ち明け始める。


タクシーの中で延々と会話している映画。とても地味。


二度と会わない相手だと言えてしまうことって、あるのかもしれない。


相手にもよる。この運転手は、良い人とは言えないけど女性客の話を理解してくれそうだった。


また、100分も他にすることがないのも大きいかも。


100分というのは、映画の時間がずっと2人の会話シーンだから。


普通の客ならスマホを見たり寝てたりするかもしれないけど、この女性客は不倫相手とのSNSが気になるので見たくない感じだった。それでも時々見てたけど。



原題は「daddio」。検索したら、


“主に1950年代の米国で使われた口語で、「おまえ」「あんた」「おやじ」「おじさん」といった、年上の男性に対する親しみや距離感が混ざった呼びかけ”


タクシー運転手を指していると思うけど、邦題を「おやじ」にするわけにもいかなかったんだろうな。


邦題は、内容とかけ離れてはいないけど、ピタリと合ってるとも言えない。


それは原題にも言えるかもしれない。


他に何か思い付けばいいけど、難しいな。笑