【今回見た映画】
リトル・ミス・サンシャイン(2006米)
シェフ! 〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜(2012仏)
燃えよデブゴン/TOKYO MISSION(2020香港)
斜陽のおもかげ(1967日)
ドラゴンロード(1982英領香港)
吸血鬼ノスフェラトゥ(1922独)
白河夜船(2015日)ワンダフルライフ(1998日)
マッハ’78(1978日)
劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ(2024日)
リトル・ミス・サンシャイン ★★★★☆
2006米。100分。ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス監督。
グレッグ・キニア。スティーヴ・カレル。トニ・コレット。ポール・ダノ。アビゲイル・ブレスリン。アラン・アーキン。
アリゾナに住むフーヴァー家には、問題が山積み。
妻・シェリルの兄・フランクはゲイで学者。自殺未遂を起こした後、一緒に暮らしている。
前夫との子供であるドウェーンは15歳。空軍士官学校に入る夢を実現させるまで「沈黙の誓い」を立てていて、家族とは筆談で会話する。
夫・リチャードの父・エドウィンは老人ホームでヘロインを使用していて追い出され、それ以降同居している。
7歳の娘(エドウィンの孫)・オリーブとは仲良し。
そんなある日、オリーブがカリフォルニア州レドンドビーチで開催される美人コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」の予選に通過したとの通知が入る。
家族はおんぼろのミニバスを駆って一路カリフォルニアへ旅立つ。
第79回アカデミー賞では脚本賞、助演男優賞(アラン・アーキン)を受賞。
作品賞は「ディパーテッド」(2006米。マーティン・スコセッシ監督。レオナルド・ディカプリオ他)。
コメディ。ホームドラマ。ロードムービー。
車の故障とか、おじいさんの亡くなるところやオリーブに伝授したダンス、会場での顛末などドタバタ続き。
このハチャメチャさはアメリカ映画らしい。
問題だらけでうまく行かないことばかりなんだけど、みんな前向きで、支え合って進んでいく。
見ていると心が暖かくなって、元気が出る。
シェフ! 〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜 ★★★★☆
2012仏。85分。ダニエル・コーエン監督。ジャン・レノ。ミカエル・ユーン。サロメ・ステヴナン。
料理人のジャッキーは天才だがこだわりが強くてトラブルばかり。ついには料理人をやめてペンキ塗りの仕事をしていた。
パリの三ツ星レストラン「カルゴ・ラガルド」のベテランシェフ・アレクサンドルはスランプに陥り、星を失う危機に直面していた。
そんなある時、アレクサンドルはひょんなことからジャッキーに出会ってスカウト。
「カルゴ・ラガルド」を守るために奮闘する。
軽い感じのコメディ。85分と短めで、気軽に楽しめる。
以前にフランスのコメディを見たときに、笑いのセンス違いを実感したんだけど、本作ではそんなこともなく。これは面白かった。
ジャン・レノがベテランシェフの役。結構ハマってる。
さすがフランス人、おしゃれな料理も似合うと勝手なイメージながら思ってしまった。
燃えよデブゴン/TOKYO MISSION ★★★☆☆
2020香港。96分。谷垣健治監督。ドニー・イェン。ニキ・チョウ。テレサ・モウ。竹中直人。
香港警察の熱血刑事チュウ・フクロンは銀行強盗逮捕の騒動で責任を取らされ左遷。恋人で女優のソン・ホーイにも振られてしまう。
や自暴自棄になってやけ食いを続けたフクロンは激太り。6ヶ月後には120kgになってしまった。
強盗事件の容疑者を日本まで連行する任務についたフクロンは、ヤクザの麻薬抗争に巻き込まれ、日本警察と協力して捜査を進めていく。
「燃えよデブゴン」(サモ・ハン・キンポー監督・主演)のリブート作品(wikiより)。
アクションコメディ。
サモ・ハン・キンポーの体型と切れはすごかった、と本作を見ながら懐かしく思い出した。
本作も、アクションは良かったし、楽しい映画だった。
ドニー・イェンの体型変化はすごい。食べるの大変だっただろうな。
おデブの相方はいない方が良かったかも。
ドニー・イェンが太ったインパクトが薄れる気がするので、普通体型かやせ型の人でいいと思う。
斜陽のおもかげ ★★★☆☆
1967日。92分。斎藤光正監督。太田治子原作。吉永小百合。岸田森。芦田伸介。檀一雄。
木田町子の母は作家・太宰治の愛人だった。
町子のことは太宰治「斜陽」に描かれ、世間の目に晒されてきた。
恋人・圭次の母に交際を反対され、就職試験で落とされる等、町子には宿命が重くのしかかる。
そんな時、圭次遭難の電報が届く。
重たい話。吉永小百合でこんな映画があったとは知らなかった。
幅を広げていたのかも。
原作は未読。興味深く、面白い話だった。
生まれということについて考えさせられた。
ドラゴンロード ★★★☆☆
1982英領香港。95分。ジャッキー・チェン監督・主演・脚本(共同)。マース。
辛亥革命の頃。香港郊外のある村。
村の名士の御曹司であるロンとジムは大の仲良しで、サッカーに似た村のオリジナル球技に夢中になっていた。
ロンはシャオリーという村娘に一目惚れするが、彼女はつれない。
そんなある時、ロンとジムは盗賊団の企みに巻き込まれる。
カンフーに恋愛と球技を足して青春ものっぽくなってる。
ジャッキー・チェンが、そんな青春ものの雰囲気にも似合ってる。
吸血鬼ノスフェラトゥ ★★★☆☆
1922独。94分。F・W・ムルナウ監督。マックス・シュレック。グスタフ・フォン・ヴァンゲンハイム。グレタ・シュレーダー。アレクサンダー・グラナック。
1838年、北ドイツの港町ヴィスボルグに住むトーマス・ハッターは雇用主の命令で家を購入するためにトランシルヴァニアのオルロック伯爵に会いに行く。
そこでは謎の疫病が流行っており、ハッターはオルロック伯爵の正体が吸血鬼なのではないかと疑う。
白黒。無声映画。
製作は東西に分かれる前のドイツ。まさに歴史的作品だ。
今見ると、さすがに表現の制約(技術的な)が多すぎて分かりづらい。
しかし、昔の人の創作にかける情熱が伝わってくる。
白河夜船 ★★☆☆☆
2015日。91分。若木信吾監督・脚本(共同)。吉本ばなな原作。安藤サクラ。井浦新。谷村美月。紅甘。
眠り続ける妻を持つ岩永と、不倫を続ける寺子。
そんなある日、親友のしおりが亡くなる。
彼女は男に添い寝をする商売をしていた。
原作は昔、吉本ばななが流行っていた頃に読んだ。
映画は見ていなかったので、どんな映画だったんだろうと思って見てみた。
本の方が良かったかな。個人的に。
1時間半しかないのに、長く感じた。
それより、私は主役の女優さんがあまり好きじゃなくて、それを越えるほどには面白くなかった。というのが正直なところ。
これは、私の勝手な感想なので、ご本人のせいではない。
以前に「ブラッシュアップライフ」というドラマがあった。(2023年。日本テレビ)
面白かったんだけど、タイムリープを繰り返して過ちをやり直そうとする話だったので、同じようなシーンが何回も出てきて、後半は飽きてしまった。
主人公のモノローグがとても多いドラマで、もちろんこの話には主人公がそうやって視聴者に説明するのが必要なんだと分かってはいるんだけど、後半になるとドラマへの飽きも相まって、この女優さんの声と喋り方が嫌いになってしまった。
それならドラマ自体、見るのを止めればいいんですけど・・結末が気になって毎回見ていた。笑
なので、この映画を見ていると女優さんが喋るたびに「あのドラマ、しつこくてイライラしたなあ」と思い出してしまって。あまり楽しめなかった。
これもまた、見るのを止めればいいんですが。何となく最後まで見てしまった。
・・という、女優さんにも本作にも全然責任のない、八つ当たりみたいな話でした。
色んな方面に申し訳ないような、勝手な話。笑
ワンダフルライフ ★★★☆☆
1998日。118分。
是枝裕和監督・脚本。ARATA。小田エリカ。寺島進。内藤剛志。谷啓。伊勢谷友介。由利徹。木村多江。
天国の入口にたどり着いた人は、タイムリミットの7日間で大切な思い出を1つだけ選ぶ。
その思い出は、職員によって映画となって再現される。
記憶が頭の中に鮮明に蘇った瞬間、彼らはその「一番大切な記憶」だけを胸に死後の世界へと旅立っていく。
是枝裕和監督ということで、見てみた。
過去作品はあまり見ていなかったので。
キャッチーな始まり方で、引き付けられた。
ドキュメンタリー風に撮るとは、攻めた作り方だと感じた。
それでも、中盤では飽きてきた。意外と興味が持続しないテーマなのかも。
それか、話が地味過ぎるせいかもしれない。淡々としてる。
とは言え、生と死、残りの人生について、どう生きていこうか等々、考えさせる映画だった。
マッハ’78 ★★★☆☆
1978日。102分。スタンリー・ウィルソン、三保敬太郎監督。スタンリー・ウィルソン、三井優脚本。黒子昭企画・出演。大友千秋。
アメリカ人の父と日本人の母を持つ大友千秋は黒子昭率いるクロス・レーシングチームの一員としてアメリカへ遠征。
全米各地でアメリカのスタント・チームと熱い戦いを繰り広げる。
本作が公開された1978年は日本がスーパーカーブームだった頃。
スタントシーンは特撮やCG(この時代には無い)ではなく、全て実走。失敗シーンも多数。
引きの絵ばかりなのは仕方ないとしても、すごい迫力がある。
車好き、特に旧車好きな人なら今見ても刺さりそう。
と言うか、当時でも車に興味がないとさすがに無理かも。
デートで彼氏に付いてった車に興味の無い彼女とかいただろうな、と想像してしまった。逆もあるか。
ストーリーは添え物。ドキュメンタリー映像に後から付け加えたような印象。
主人公は金髪美人とデートしたり、恋愛要素も一応ある。
当時の不良少年たち(が主なターゲットだったと思う。ブームの頃だからもっと幅広いかもしれないけど)へのサービスかも。
後から知ったけど、あの怪作マンガ「邦キチ!映子さん」で取り上げていたそうだ。
これまで読んだ中にはなかったと思うので、探して読んでみたい。
劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ ★★★
2024日。111分。綾部真弥監督。市原隼人。大原優乃。いとうまい子。高畑淳子。小堺一機。石黒賢。
1989年・冬。北海道・函館の忍川中学に転勤した甘利田幸男は相変わらず給食のために学校へ通う日々。
生徒の粒来ケンは密かな食のライバル。
そんな中、忍川中学は給食完食のモデル校に選定される。町長選挙を前に甘利田の愛する給食が政治利用されようとしていた。
甘利田はおいしい給食を守るために立ち上がる。
元々はテレビ神奈川のドラマ。映画版第3弾。
キー局ドラマの再放送かと思っていた。tvkのオリジナルドラマだとは、今回wikiを見て初めて知った。
何度か見て、市原隼人の怪演振りに驚いた記憶がある。
こんなに続いているシリーズだとは知らなかった。
ちょっとテレ東的な、何となく見てしまうドラマ。
映画も何となく最後まで見てしまった。結構面白い。
低コストでも工夫次第で面白いものは生まれるんだと思った。コスパはものすごく良いかもしれない。
等々力町長に甘利田が語るセリフが印象に残った。
出された食事は食べろ
出された酒はのめ
個人の好き嫌いは許さない
そんなのは豊かな世の中とは言えない
豊かさとは個人の自由を尊重するということだ
私が子供の頃は給食の“完食”は当たり前に強制されていて、昼休みまで食べている子はたまにいた。
私も食べられなくてこっそり隠したり捨てたことはある。
あんな食事は二度とごめんだと思う。
もちろん、おいしいメニューもあって、良い思い出もあるけど。