【今回見た映画】

六人の嘘つきな大学生(2024日)

銀魂2 掟は破るためにこそある(2018日)

俺は待ってるぜ(1957日)

雲に向かって起つ(1962日)

無法松の一生(1958日)


忘れるものか(1968日)

こんにちは、母さん(2023日)

ホース・ソルジャー(2018米)

フロントライン(2025日)

サスカチワンの狼火(1954米)




六人の嘘つきな大学生 ★★★★☆

2024日。113分。佐藤祐市監督。浅倉秋成原作。浜辺美波。赤楚衛二。佐野勇斗。山下美月。倉悠貴。西垣匠。中田青渚。木村了。渡辺大。


人気IT企業・スピラリンクスの最終選考に残った6人の大学生。


面接前日に実施方法の変更が通達される。それは「6人の中で勝ち残るのは1人だけで、その1人はグループディスカッションをして彼ら自身で決める」というものだった。


当日、ディスカッションの最中に6通の怪しい封筒が見つかる。


中には6人を不利にする、各々の隠された秘密を告発する内容が記されていた。



原作は未読。


本屋大賞の候補になってた時に知ったんだけど、今も“積ん読”になっている。もう何年も経ってしまった。


(第19回(2022年)。受賞は「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬著。)


映画はとても面白かった。


途中、こんな面接を考える会社は優秀かもしれないけど性格が悪すぎて嫌だな、と思って見ていた。


前半の面接は緊迫感があって目が離せなかった。


後半、スピラリンクスで働く嶌衣織(しま・いおり)の元を波多野の妹が訪れ、波多野が病死したことが告げられる。


そして当時、波多野が罪を被って隠そうとした真実が明らかになる。


飽きさせない展開だった。2時間弱という長さも丁度いいと思う。



wikiを見たら、映画は大体原作に沿って作られているようだった。


一部キャラの所属大学が変えてあるのがよく分からなかった。


お茶の水女子大が無くなって、法政大が入っていた。


ストーリーには関係ないので構わないんだけど、何かまずかったんだろうか。あるいは、許可が必要で断られたとか。


ドラマや映画に学校名なんて普通に出てくるのに、とちょっと気になってしまった。





銀魂2  掟は破るためにこそある  ★★★☆☆

2018日。135分。福田雄一監督・脚本。空知英秋原作。小栗旬。菅田将暉。橋本環奈。柳楽優弥。三浦春馬。窪田正孝。吉沢亮。勝地涼。夏菜。長澤まさみ。岡田将生。ムロツヨシ。キムラ緑子。佐藤二朗。中村勘九郎。堂本剛。堤真一。


パラレルワールドの江戸末期。


万事屋(よろずや)を営む銀さんこと坂田銀時はお金に困ってキャバクラを始めると、お忍びで将軍が来店する。


そんな中、真選組に危機が迫り幕府をも巻き込む陰謀につながる。


真選組の土方十四郎に助けを求められ、銀時と万事屋の仲間たち、志村新八、神楽は江戸の危機に立ち向かう。



原作は何冊か読んだ。映画は、1作目は何度か見たけど「2」は初めてかも。


改めて見ると、“福田節”とでも言う感じで話が流れていて、とても個性的だ。


ギャグや雰囲気が、原作の「銀魂」にもよく合っていたと思う。





俺は待ってるぜ  ★★★☆☆

1957日。90分。蔵原惟繕監督。石原慎太郎脚本。石原裕次郎。北原三枝。二谷英明。


波止場近くの小さなレストラン「リーフ」のマスター、島木譲二は元ボクサー。


ある日、港を彷徨っていた歌手の早枝子を助ける。2人はお互いに惹かれていく。


譲二にはブラジルへ渡った兄がいた。しかしある時、兄が殺されていたことを知る。


譲二は復讐のため、キャバレー「地中海」へ単身乗り込む。



白黒。


石原裕次郎の出世作。同名のヒット曲を映画化。



昔、カラオケでこの歌をよく歌うおじさんがいた。


映画を見てとても懐かしい気持ちになった。今でも元気にしておられるだろうか。


映画は独特の雰囲気があって、時には白黒も良いと思った。





雲に向かって起つ  ★★★☆☆

1962日。99分。滝沢英輔監督。石原慎太郎原作。石原裕次郎。浅丘ルリ子。山内賢。水谷八重子。東野英治郎。初井言栄。


東日新聞の新人記者・坂木武馬は国会の中で迷子になり、副総裁の三上半兵衛と資料室の中藤礼子と知り合う。


数日後に武馬は三上の孫娘・由香に誘われてジャズ喫茶に行くが、そこで喧嘩に巻き込まれる。



本作の裕次郎は新聞記者。偉い人にも物怖じせず、ピンチにも動じない。喧嘩に強くて女性にもてる。


こう書いてしまうといつも同じキャラみたいだけど、裕次郎自身が魅力的で気持ちよく見られる。


ただ、何本も続けて見ると飽きてくるのも確かなので、適度に休憩を挟みつつ楽しむのが良い感じ。





無法松の一生  ★★★☆☆

1958日。104分。稲垣浩監督。三船敏郎。高峰秀子。芥川比呂志。笠智衆。


人力車夫の“無法松”こと富島松五郎は、木から落ちてケガをした吉岡敏雄という少年と出会う。

松五郎は敏雄の父の吉岡大尉に気に入られて家に出入りするようになる。

大尉が亡くなった後、松五郎は未亡人と敏雄の面倒を見るようになり、未亡人への思慕が生まれる。


以前に1943年版(監督同じ。阪東妻三郎主演)を見た。そちらは白黒で、映像や音が悪くて(古くて)なかなか入り込めなかった。


本作は同じ監督がリメイクしたもの。カラー。


ストーリーは変わらない。細かいところまでは覚えてなかったので、気付く範囲では。


今見るとこちらも古いけど、そこまで気にならず楽しめる。


三船敏郎はやっぱり良いと思う。





忘れるものか  ★★★☆☆

1968日。83分。松尾昭典監督。石原裕次郎。二谷英明。星由里子。


岡部司郎は親友の津村が謎の死を遂げたと知って京都へ帰る。


やがて、司郎は津村の死に暴力団が関わっていることを知り、危険に巻き込まれていく。



裕次郎は1934年生まれなので、公開時は34歳。


今時の34歳と違って、早くも貫禄が出てる。


実年齢を知るとびっくりする。感覚として、10歳くらいは違う。


映画では裕次郎(司郎)が自分で動いているけど、部下に指示してどっしり座ってる方が似合いそうな雰囲気だった。


まるで、刑事ドラマ「太陽にほえろ」のボスのように見える。(ドラマは1972年に始まっている)


「昔の人は早く大人になった」とか「今の人は昔の同年齢の人と比べて幼い」という意見を見聞きすることがあるけど、その反面「今の人はいつまでも若い」という意見もあるので、これは一概に良いとも悪いとも言えないことだと思うけど、いずれにせよ時代を感じる。





こんにちは、母さん  ★★★☆☆

2023日。110分。山田洋次監督。永井愛原作。吉永小百合。大泉洋。永野芽郁。YOU。枝元萌。加藤ローサ。田口浩正。宮藤官九郎。田中泯。寺尾聰。


大会社で人事部長を務める神崎昭夫は社員のリストラ、家では離婚問題と娘との関係に神経をすり減らしていた。


そんなある日、下町の実家を訪れた昭夫は母・福江の変化に気付く。ファッションが変化し、ボランティア活動で知り合った牧師に恋していた。


戸惑う昭夫だったが、これまでと違う母や下町の人たちと付き合う中で忘れていたものを取り戻していく。



山田洋次監督ということで見てみた。


他の映画に比べると、個人的にはそこまでではなかったけど、間を空けてもう一度見てみようかと思う。





ホース・ソルジャー ★★★☆☆

2018米。129分。ニコライ・フルシー監督。クリス・ヘムズワース。マイケル・シャノン。マイケル・ペーニャ。ナヴィド・ネガーバン。トレヴァンテ・ローズ。ジェフ・スタルツ。


アメリカ同時多発テロの翌日。


米軍の特殊部隊12名はアフガニスタンの北部同盟と共に、これまでほとんど乗ったこともない馬を駆って約5万人ものタリバン軍と戦う。


そして、わずか3週間でバルフ州の州都マザーリシャリーフを奪還する。



実話ベース。


確かに、これは映画になるような話だ。さすがに、盛ってる部分はあるんだろうけど。


テンポも良いし、面白かった。


エンタメ映画なので、政治的なことは出てこない。


それでも、戦争を美化してるって取られることはあるかもしれない。見ながらふと思った。





フロントライン ★★★☆☆

2025日。129分。関根光才監督。小栗旬。松坂桃李。池松壮亮。森七菜。桜井ユキ。美村里江。吹越満。光石研。滝藤賢一。窪塚洋介。


2020年2月3日。


横浜港に入港した豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号の中では2019年に中国・武漢で発生した新型コロナウイルスの集団感染が起きていた。


しかし、日本には大規模なウイルス対応を専門とする機関がない。


災害医療のボランティアチーム(DMAT)は人名救助のために奮闘する。



もう6年も経ったのかと当時のことを思い出した。


こうして、映画を見てブログを書くようになったのはコロナで外に出られなくなったのがきっかけだった。



本作の内容とは直接関係ないけど、邦画の大作を見ると日本人って真面目だと思う。


洋画を見たあとは特に。題材となる日本社会も、映画作りも。





サスカチワンの狼煙 ★★★☆☆

1954米。87分。ラオール・ウォルシュ監督。
アラン・ラッド。シェリー・ウィンタース。ヒュー・オブライアン。ロバート・ダグラス。


カナダ騎馬警官のオロータ警部と先住民クリー族の酋長の息子ケジュウは義兄弟と言える仲だ。


2人は巡回を終えてサスカチワン砦に戻る途中で凶悪なスウ族に襲われていた女性・グレースを助ける。


砦にやって来た米国の刑事・スミスはグレースの冤罪をでっち上げて連れ去ろうとする。


強力なスウ族が襲ってくるが、オロータは無能な隊長に変わってクリー族と協力、これを撃退する。



西部劇。


西部劇と言えばメキシコがよく出てくるイメージだけど、本作はカナダが舞台。


騎馬隊内部の対立や複数の先住民、ヒロインを巡る争いなど色んな要素をうまく絡めていた。


大自然の映像が美しい。




【今回読んだ本】

「インストール」 綿矢りさ

「マスカレード・ホテル」東野圭吾

「読書する人だけがたどり着ける場所」齋藤孝

「ハヤブサ消防団」 池井戸潤





「インストール」 綿矢りさ
河出文庫でよみました。他に「You can keep it」も収録。

「インストール」
引きこもり女子高生と同じマンションに住む小学生男子が26歳人妻になりすましてHなチャットのアルバイトをする。


綿矢りさのデビュー作。

「蹴りたい背中」で芥川賞を受賞した頃、本作も一緒に話題になっていた。

当時は、「新しい感覚の小説が出てきた」という扱いだった。著者は10代で、すごく若かったし。

舞台は、まだパソコンでのインターネットが始まった頃。

スマホはもちろん、ガラケーも登場しない。

チャットから退場する時に「落ちる」という言葉の解説があったり、今改めて読むと懐かしさを感じる。


「You can keep it」
大学1年生の城島は、人に色んな物を渡して繋がりを持とうとする。

周りの人も、そんな城島を利用にしながら付き合っている。

ある時、同級生の綾香にも何かあげようと思い、「インド旅行をした」と絵葉書を渡す。

しかし、彼の嘘はバレて綾香との関係は壊れてしまう。


ありそうにない設定だけど、城島の気持ちや周りの友人たちとのやり取りなど、リアリティのある小説だった。




「マスカレード・ホテル」 東野圭吾
都内で発生した3件の連続殺人事件。都内の一流ホテル「ホテル・コルテシア東京」で第4の殺人が起こる可能性が浮上する。

警視庁はホテルで潜入捜査を実施。捜査一課の新田浩介刑事はホテル・コルテシア東京の優秀なホテルマン・山岸尚美の指導のもと、フロントクラークを命じられる。

映画はテレビ放送で2回ぐらい見た。

映画も小説も傑作だと思う。

小説は読みやすくてテンポもよく、エピソードがどれも面白くて一気に読んでしまった。




「読書する人だけがたどり着ける場所」齋藤孝
新書。初版第1刷は2019年1月。出版当時は話題になっていた。

久々の再読。以前の感想を見ようとブログを確認したら、書いていなかったので今回書いた。


押し付けがましいところもあるけど、読書が役に立つのはまあ間違いない。

著者の立場で、「もっと本を読もう」と呼びかけるのは説得力があると思う。

印象に残ったところ。(言葉や解釈は違っているかも)

SNSから新しい情報は得られない。

「著者月間」を作って幅を広げよう。

読んだら人に話すと理解が深まる。相手がいなければレビューを読もう。

「読書感想文」が苦手なら「おすすめ文」を書くといい。

「好きな文章を3つ選ぶ」と考えて読む。簡単な割に、理解・思考が深まる。

「ツッコミを入れる」のもいい。

1テーマにつき5冊読めば「ランクA」。ペンキの上塗りのように知識を積み重ねる。専門家には足りないが、普通に物知りレベルになれる。

ベストセラーは、避けるよりも乗っかって、知識を広げる。

「出合い頭」に出会った本を読む。

人に勧められた本を素直に読んでみる。キャンペーンを利用。シリーズを辿って読む。

気に入った言葉を書き溜める。「マイ名言」は人生のさまざまな局面で助けになる。

Kindle Unlimited などの読み放題サービスを活用する。読んでみたくなった本がすぐ読める。

音読はおすすめ。理解が深まる。

マンガや映画もたくさん見よう。多読家はマンガもたくさん読んでいる。「or」でなく「and」。




「ハヤブサ消防団」 池井戸潤

ミステリー作家の三馬太郎は亡き父の故郷「ハヤブサ地区」に移住する。

勧誘されて地元の消防団「ハヤブサ消防団」に入団した三馬は、連続放火事件や住民の不審死に巻き込まれる。


2023年のドラマ(中村倫也、川口春奈ほか)を見て、池井戸潤原作とは分からなかった。

小説を読んでみて、これまで読んだ他作品とはだいぶ毛色が違うと感じた。

ギドギト感は弱め、ミステリー&サスペンスとして面白く、後半になるほど緊迫感があった。

最後のシーンは感動した。

こうして幅広い作品が生み出せるのは、さすが第一人者だ。



「ブラックペアン1988」 海堂尊

海堂尊 医師国家試験受験後、合否判定を待ちつつ東城大学医学部付属病院の研修医となった世良雅志。 

 入局から3日目、帝華大学からやってきた新任の講師・高階権太と遭遇する。

以前にテレビドラマになっていた。

TBS系日曜劇場で、タイトルは「ブラックペアン」「ブラックペアン2」。(wikiより)

全部ではないけど、何回か見た。

ドラマは小説と主役が違っていた。

小説の主人公・世良が指導を受けることになる、天才だけど破天荒な行動で周りを振り回す一匹狼の“手術職人”・渡海征司郎がドラマの主役。二宮和也が演じていた。

小説の主人公・世良は竹内涼真だった。どちらも格好良かった。


舞台は「チーム・バチスタの栄光」と同じ東城大学。

時系列は少し前で、「チーム・バチスタの栄光」の主人公・田口講師たちがまだ東城大学の学生だった頃の話。

病院が舞台なので、学生だった田口たちの出番はチラ見せ程度。

他に、高階権太院長(「チーム・バチスタの栄光」では院長。本作では新任講師)などおなじみのキャラは何人か登場した。


本作を読んだ後にwikiで知ったんだけど、著者は同じ世界観でいくつかのシリーズ作品を書いているそうだ。

これまで読んできた「チーム・バチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」「ジェネラル・ルージュの凱旋」は「田口・白鳥シリーズ」(「東城大学シリーズ」とも)と呼ばれるシリーズ。

テレビドラマ(伊藤淳史、仲村トオル)、映画(竹内結子、阿部寛)になっている。


本作は「バブル三部作」というシリーズで、「ブラック・ペアン1988」「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」「プラチナハーケン1980」といった作品がある。

3作じゃないようだけど、「プラチナハーケン1980」はシリーズの前日譚だそうだ。

他にも共通する舞台のシリーズ作品は存在する。

これらは東海地方の架空の都市・「桜宮市」にある「東城大学医学部附属病院」を主な舞台にしていることから「桜宮サーガ」と総称されている。

・・と、いうことだった。

シリーズを読む順番が前後すると嫌だなと思ってwikiを読んでみた。

正直、ちょっとめんどくさい。笑

サブタイトルで「田口・白鳥シリーズ②」とか付けておいてくれればいいのに。


「ブラックペアン1988」に戻って。

文庫初刷は2009年12月(平成21年)。小説の舞台も平成だと思われる。

ただ、この東城大学病院はいわゆる“昭和”な感じがする職場だった。

パワハラなんて言葉も概念もまだなかった頃。

もちろん、小説は脚色したり盛ったりして面白くしているんだろうけど。


手術の細かい描写はよく分からなかったけど、ストーリーは今回もとても面白い。

シリーズ化を最初から考えているようで、引きがある終わり方だった。


印象に残ったところ(ページは講談社文庫)

(上)
P161 糸結びの練習は世良に合っていた。(中略)それはちょうど、サッカー部でリフティングの練習に凝った頃の感覚と似たところがあった。単調なくり返しがほとんど無意識レベルになったある日、試合の局面で滑らかに相手を抜き去る瞬間が訪れる。(中略)病棟看護婦たちは、誤って落とした絹糸の束を、優先的に世良にプレゼントするようになっていた。

(本書の頃はまだ看護“婦”なんですね・・当ブログ筆者註)


(下)
P25 “凡人”世良が天才的な“手術職人”渡海に対して

「役に立たなくとも、いえ、役に立たないからこそ、俺は糸結びの練習を続けます。そして次に左胃動脈を結紮(けっさつ・・当ブログ筆者註)する時は、必ずきちんと結紮して見せます(中略)俺には外科医として渡海先生のような才能はありません。

だけど俺にはこの道しかない。この道の果てで、いつか必ず渡海先生をこてんぱんにしてみせる」