据わりのよい椅子は永遠のテーマかもしれない。
どうしたら足を組まずにいられるか。
すっと伸びた背筋を無理なく維持できるか。
必要以上に前屈みになってお腹が折れ曲がらないようにできるか。
長く座っていてもお尻が痛くならないようにできるか。
いろんな椅子を試してきて、
これまでこれといった答えはなかったのだが、
このほど足を組まないでいられる答えにたどり着いた。
「逆さ座り」である。
つまり背もたれを前にして座る。
こうすればどうしたって足は組めない。
とはいえ、普通の椅子だと背もたれに合わせて
かなり足を開かなくてはならないのでキツい。
ということは、背もたれの幅が狭ければ
問題ないわけです。
そんな椅子がたまたまうちにあった。
なんとなく買った結果、
座りにくくてもの置き場になっていた椅子が、
にわかに脚光を浴びた。
まるではじめから逆さ座り用に作られたのではないか
と思うくらいぴったりだったので、
ネットで調べてみたら
そんなこと書いている人はだれもいなかった。
ちなみに逆さ座りが姿勢にいいという内容の記事も
見当たらなかった。
これは不思議。
座っているときになぜ身体を後方に倒すのかというと、
そこに身体を預けられるものがあるからである。
背もたれは身体を受け止めてくれるが、
身体がいい姿勢を保つ手伝いはしてくれない。
むしろ邪魔をしている。
でも、前に来たらいい姿勢を保つ手伝いをしてくれる。
ご飯を食べるのには邪魔になるが、
ものを書いたり作ったりするには邪魔にならない。
われながらすごいことを見つけてしまったと思っているが、
ただの勘違いかもしれないので