カマンベールチーズを好んで食べる。
チーズの銘柄にはこだわらないが、
切れてるかどうかにはこだわっている。
毎日ひとつずつ食べるにはそのほうが都合がいい。
箱を開けると、
六つにわけて包まれたチーズが
プラスチックの容器の中に入っている。
プラスチックの容器があったことに気づいたのは、
最後の1個を食べるときだった。
最後の1個を食べるということは、
この容器も捨てるということである。
捨てるときになって改めてみると、
なかなか立派な容器なのである。
一瞬、「何かに使える」と思い、
その次に「いや、何に使うんだ?」と思いなおして、
手を離した。
何に使えるかはわからなかったが、
何かに使えたのは間違いない。
考えてみると、
何かに使えそうなものばかり捨てている。
今日食べたプリンの容器、
ついてきたスプーン、
おみやげの箱などなど。
使えそうなものを捨てて
毎日暮らしている。
使えそうなものを捨てない日はない
暮らしをしている。