回転寿しは、子どもがよろこぶ。
どうしてよろこぶのかというと、
たぶんゲームみたいだからと思う。
流れてくる寿司に狙いをつけて取り上げる。
取った寿司をやっつけるように食べる。
これがおいしいのだからたまらない。
もっともっととほしくなる。
うれしいことに、寿司は
次から次へといろんなやつが流れてくる。
大物あり、小物あり。
ときに特急に乗ってくるものもある。
回転寿しには楽しいことがいっぱいなのである。
だからこそ、
回転寿しにはゲームのような中毒性があると思う。
回転寿しに来ると、
子どもはいつもよりたくさん食べてしまう。
たくさん食べるのはいいけれど、
食べることがゲームになると、
食べるという行為そのものが薄くなりはしないか。
食べるのは、ただ食べるのではない。
しっかりと噛むこと。味わうこと。
欲張っていうと
作法を学ぶことや食べものをありがたく思う気持ちも含まれる。
食べることがゲームになると、
それらが全部なくてもよくなってしまう。
行儀よくするかどうかは
個人の裁量に委ねられるのだが、
放っておいたら、そんな面倒なことする子どもはいない。
子どもは楽しいほうへ流れていくものである。