ひさびさの回転寿しはうまかった。
かつての回転寿しといえば、
シンプルなものであっ
高い皿は全面にわたって細かい模様が入っており、
触るとけがしまっせという警告を発していた。
そしてオニオコゼのような毒をもつ動物を
見たときの感覚に似ている。
いまはどの皿も平等である。
普段はとても手が出ないようなネタにさえ、
回転寿しは庶民の味方、とさえいいたくなる。
ここで疑問がひとつ。
あのおいしさはなんなのだ。
店舗、
店で働く人の人件費、
パック寿司を作って売るのに比べると、
それなのに
味はちゃんとしたお寿司屋さん。
それはパック寿司だとよくわかる。
500円のものは500円なりで、
1000円のものはさすが1000円なのである。
その関係に当てはめてみると、
回転寿しは値段とおいしさのバランスを
おそろしいほどに欠いている。
どうしてこんなことができるんですかと聞いたら、
ああインドか、
そんなに遠くからきた魚が、
やっぱりおかしい。
うまい話には気をつけましょう。
とくによく聞く言葉になった。
100円なのに、お寿司屋さんのようにおいしいお寿司。
順番待ちの人までいていっぱいだった。
家族連れでごったがえす店内。
安くておいしい回転寿しが繁盛するなら、