自分くらいの齢になると、これまで色々見たり聞いたり体験したりと、様々なことに接して来ているが、その中でずっと興味を持っていることというのは、子供の頃から継続していることが多い事に気付く。
そういう中で、自分に対して人生に影響を与えたと思しき三冊の本を挙げよと言われたら、迷うことなく、講談社の学習大図鑑のこの三冊となる。
これ等は小学生の頃、両親に買ってもらった図鑑シリーズのうちの三冊だが、今振り返ってみると、趣味も仕事も、全くこの三冊の延長上であることに今更気付く。つまり、子供のころから興味対象がブレていないというか、ワンパターンなわけで、三つ子の魂百までというのは、人格や性格のみではなく、好奇心や探求心などの対象も同様な様だ。
考えてみれば、この三冊を買い与えた両親の選球眼は鋭かった様である。
「昆虫の図鑑」を見ると、当たり前のことだが現在の図鑑には掲載されている新種とか、今では普通に見られるツマグロヒョウモンなどの外来種の記載はないし、「地球の図鑑」に書かれている最古の化石年代とか恐竜の想像図などなどその後の発見や研究によって大きく変わっているし、「電気の図鑑」で紹介されている電化製品も思いっきり昭和製品。半導体としてはトランジスタが出始めの頃なので、ICに関する記載はまだない時代の電化生活の紹介が懐かしい。
古い図鑑を紐解くのも楽しいものだ。