「川栄李奈」という逸材 - おバカキャラはバカかどうか | プロムナード

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最近、よく川栄李奈という女優がドラマやCMに出るようになったが、川栄は、数年前まではAKB48のおバカキャラとして「活躍」していた子であり、現在でもGooなどで統計しているおバカキャラランキングでは20位以内に入る常連組のタレントである。

特に、2013年に放映された「めちゃxめちゃ2イケてるッ!」という番組に於ける学力テストでは、当時のAKB48メンバーなどの出演者の中で最下位となり、その後バカセンターとして逆に視聴者に見つけてもらって大ブレークした経緯を持つ特異な経歴を持つ子でもある。

 


「めちゃxめちゃ2イケてるッ!」に於ける抱腹絶倒なこの回は、あの大島優子にこんなことを叫ばせる永久保存版的な放映となった。

 

 

ところで、この川栄という子、実は長いセリフをそつなく覚えることが出来たり、一時間でAKBメンバーの誕生日をすべて覚えるという企画をやってのけたりと、常人の域を超えた記憶力を持つ子でもあって、舞台監督を過去に例のない圧倒的な記憶力だと驚かす才能を持つ子なのだそうだ。

すると、バカっていったい何だろうと思う。

先の「めちゃxめちゃ2イケてるッ!」では確かに常軌を逸した非常識ぶりを披露したために、川栄転じて「バカ栄」とまで呼ばれていたのだが、類い稀な才能を持っていることを鑑みると、単に常識とされることを知らないだけなことをバカというのは如何なものかと思うのだ。

かの探偵シャーロックホームズは、様々な駅の階段の数はきちんと記憶しているが、太陽は地球の周りをまわっていると信じているという。これは極端な話なのだが、そういう意味でいえば小生も不得意な分野に就いては殆ど非常識人と化してバカ丸出し状態だ。ひょっとすると、日本史の知識などは中学生以下かもしれない。

川栄の場合、なぜバカセンターだったかというと、彼女の頭の回転が遅いとかそういうことではなく、単に知識がないということだけであって、頭脳の中身は極めて優秀だったのだ。

これに気付いたスタッフは車線を大きく変更し、彼女を別の道へと導いた。本人も希望していたという女優の道だ。その結果が今の川栄の立ち位置となった。最近彼女を知った人は、かつてバカキャラで売っていたなんて知る由もないだろう。

そういえば川栄、昨年の総選挙(AKB総選挙じゃない、本物の選挙)では参選呼びかけのポスターに登場した。かつてのバカキャラからすれば大抜擢である。

 


川栄は、かつて握手会で暴漢に襲われ、頭や手に傷を負ったことがあった。そのトラウマから人前に出ることに抵抗があるのではないかと懸念していたが、克服した様でなによりである。

世の中バカと言われる人や、そう呼ぶ人がたくさんいるが、机に向かって勉強する時間や意欲がないことから知識として身についていないだけであり、実はとんでもない潜在能力を持つ人はたくさんいると思う。才能を見出して育てることが大切だ。