日本のエネルギー事情、マジでゲキヤバス  - 対応策は消費に至るまでの効率改善 | プロムナード

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今夏、連日うだるような暑さが続いているが、我国のエネルギー事情はそれ以上に「寒い」らしい。

先日、先端技術@TEPIAというところに行ってエネルギー事情について色々聞いてきたのだが、世界規模で見ると、日本は中国、アメリカ、ロシア、インドに次ぐ第五位のエネルギー消費国となっているという。それは想像通りなのだが、これらエネルギー消費大国のうち、どうやら日本以外の国は消費エネルギーの60%近くを自国で自給できるらしい。

では日本はどうか。なんと4%だそうで。。。

もちろん、こういう数字、何を根拠にどうやって計算しているかが示されていないからそのまま鵜呑みにするつもりはないが、数字の信ぴょう性はともかく、日本の自給率が高いとは思えないのも確かであり、大方こんなもんだろうという想像はつく。

しかし、この数字、どう考えても寒すぎる。

かといって、すぐさま地産地消が可能な安定的エネルギーの生成方法などは今のところないわけだから、今日本国民が速やかに取り掛かれる方法は消費量を下げることしかないだろう。

東日本大震災以来、以前にも増して省エネ意識が高まり、たとえ一部の人たちだけだとしても省エネを心がけるという行動が自然に行われるようになってきてはいるが、しかし先にあげた他国の数字との乖離は、個人の省エネ活動程度では到底太刀打ちできるものではない。

小生、かねがね食料とエネルギー、そして通信網の構築及び運営が自給できない国は亡ぶか他国に隷従すると考えている。

これらのライフラインを諸外国に頼るということは、即ち他国に急所を握られている様なものだから、他国の思惑でどうにでもなるということでもあり、大変ヤバい状態にあると考えるべきだろう。

ではそれらのうち、エネルギー政策としてはいったいどうすべきなのか。

国民一人ひとりの省エネ意識はもちろん大切だし、ずっと実践していく必要があることは間違いないが、国民に不自由な生活を強いるということはストレスを与えることであるからしょせん長続きはせず、むしろリバウンドする危険性の方が大きい。また、個人というのは他人との比較で自分の立ち位置を認識するという傾向にあるから、自分だけが省エネ活動をするということには無理があり、いずれ元に戻る。

太陽光発電という再生可能エネルギーについて、これまで政府はFIT(Feed In Tarif)というインセンティブによって設置を促してきた。それはそれで意味のある政策ではあるが、当初の売値(政府側から見れば買値)が42円だったのが平成26年には34.5円となり、今後も下落傾向にあるという。それに伴い、メガソーラー計画が頓挫しているところも多いと聞く。むべなるかな、だ。

更に問題となることは、電力中央研究所の試算によるとFITによるエネルギー設備がすべて稼働した場合、家庭に対する電気料金の上乗せは現在の3倍になるということだ。早い話、太陽光発電や風力発電が普及すればするほど電力料金は高くなるということなのだ。

電力供給のバランスというのは、かくも複雑なシステムの上に成り立っている。

エネルギー事情を鑑みるには需給バランスを十分に勘案しないと、後世になって取り返しのつかないことが起きうる。再生可能エネルギーも良いが、それに頼るということには危険な要素も胚胎しているということとなのだ。確かにグリッドパリティ(再生可能エネルギーによる電力コストと既存の電力コストが拮抗する時)について、かなり楽観的な見方があったことは確かだ。がしかし、当時の政府がそれをどこまで読んでいたのか、読んで承知の上で踏み切ったのか、震災にあってリーダーシップを見せようしてあわてて決定したのではないかなど、疑問は多い。

冒頭で述べたように、我国ではエネルギーの自給自足が急務だ。もしも自給の「給」がそういう体たらくにあるとすれば、自足の「足」側を何とかしなくてはならない。

ところが、「足」側は人々の生活と直接関わっているから簡単にはいかないのだ。そこに不便さが背中合わせになっている場合には尚更だ。人間なんて思いきりわがままな動物だから、一度築いた便利な生活を我慢させようとすると、不便な生活はいずれ早いうちに崩壊し、元の生活に逆戻りする。

結局、落としどころとしては、「意識せずに省エネとなっていること」というライフスタイルの提案だろう。個人消費にしても、企業消費にしてもしかり、だ。

たとえ車のような大物でなくても、小物に対しても電力変換効率の良いものに対しては優遇制度を設ける。もちろん、企業はこの省エネ商品の開発に注力しているのだが、消費者は省エネであるがゆえに価格が高いとなると、購買意欲は落ちる。だからそこに優遇措置を施すのだ。後で還付するとか言ったケチ臭い方法ではなく、売値そのものに反映させるのだ。

電力変換効率の改善。

これは、電力を消費する商品である限り、今後の商品展開に於けるもっとも重要なキーワードだ。人々の目はエネルギー生成箇所に注がれがちだが、消費する側についても十分に目を光らせるべき。

消費電力の効率改善を図れる商品こそ、今必要な商品なのだ。これを殺してしまってはいけないと考える。