my first story パシフィコ横浜 2020.10.31 夜公演 | とらんぬのブログ

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肉を食え!!たまにエモ!人生はロックと快便!

あまりにも衝撃的だったのでまとめておく。

 

なんだかんだでhiroの精神的な節目節目をちゃんと確認しようとちょこちょこライブに行っているが、

声の出ていない10代やひたすら泣いているだけの武道館、

確実に自分の脚で立っていた横浜アリーナ、OTODAMAの美しいボーカルワーク、

仙台のライブでの輝く存在感を認識し、それから約一年、久々のライブ、

コロナ禍におけるエンターテインメントの始まり方を模索した大阪の8月のイベント、「THE BONDS」、
そこで久々に見たマイファスが、ものすごく良かったのである。
そもそもリハーサルにreviverの最初の部分だけ演奏されたときちょっと泣いてしまったんだけどもw
引き合いに出してはいかんし、もはや方向性も違うのだけども、

ワンオクの一番いい時期になり始めの頃のような。

あ、約束された、運命付けられたスーパースターが今そこにいる、と。

 

で、今年になってアルバム出てかなり期待してたんだけど、
確かに弟君の透明感と清涼感あふれる声質にはミドルテンポのポップ寄りの曲の方が映えるとはいえ、
ちょっと一気に方向性変えすぎとちゃうか、と心配になったが・・・
ただお兄様の、本人は明言しないし意識もしていないけども、

悪く言えば野望のために日本を捨て去る覚悟を無意識にしている変化とは違って、

(*例えば先日のオンラインライブの曲の選び方やゲスト曲は日本のファンが求めているものと違う。

 それらは彼の選びたい道を強く見せ過ぎているのだと感じた。

 勿論彼は慈善事業家でも大衆に迎合する人間ではないが、

 民衆の声が届いて応えていた、かつての絶妙なバランス感覚は失っている。)
自分の匂いをちゃんと残しつつも世の中に適度に迎合するという選択を取った変化だったので、

お兄様より納得できるんだが、もう少し多めにこれまでの方向性を残しておいても

良かったんとちゃうかなあ、とは思った。

 

でもこのアルバムに基づくライブもあるってので、ユニコーンの動いていない今、

エンタメを実際に動かしてくれているだけでもありがたいので、
とりあえず旅行も兼ねて行きたいなあ、と北海道と福岡公演を期待してたんだが、結局中止・・・
で、そこで決まったのが、俺の街横浜にて徒歩圏内での連続ライブwwww
いや近すぎやろwwwwwwwwwライブの非日常感ゼロやん横浜だとwwwwwwwww
まあ便利でいいんですけどね。

さすがに昼の部に行くほどまで熱心ではないし、このレベルの熱心度かつ、

ええ歳したクソババアなので若者の世界を邪魔してはいけない、と何個か行けたらいいかな、

というレベルであるが、特にお気に入りのreviverとmonsterがほぼ確実に聞けるであろう、

10/31夜の部に行くことを決定。


会場であるパシフィコ横浜、ユニコーンのえびちゃん祭で行ってるが、

今回このコロナ禍で1列ずつ開けて左右も空けているため、
恐ろしく余裕がある、というか、この定員では絶対利益でないよなあ・・・
多分物販も、ユニコーンでよくあるような、「ここからここまで全部下さい!」なんてできるわけもない、

スマホ代金払うのでいっぱいの若者ファンが多いゆえにそこまで儲けはないやろうしなあ・・・
今後のエンタメに繋げるために、またスタッフのモチベーションのために損を覚悟なのかもしれん。

 

そして暗転。切ないエモさ全開の終焉からスタート。
この日はハロウィン故にコスプレデーとのことで、客席も謎の服装に身を包む若者だらけであった。

(*NHKのうーたんのリアル版コスの人が腹よじれるほど怖くて笑えたので個人的に賞をあげたい。)
なおマイファスは予想通りきめつ。

今年どうせ大体の人がこれやってて、横浜のハロウィン参加者の20%位はこれなので予想通りだったが、
hiroによるコスプレの形容が「横アリの頃の俺」「社交ダンスのおしゃれなおじさん」「アフリカの新種の虫」「動物園」とひでえwwww
つか赤髪はやはり似合うのでhiroはとっとと赤に染め直していただきたい。もしくは白寄りの金髪。
なぜだろう、お兄様は黒髪以外が壊滅的に似合わないのに・・・
両方とも小動物顔だが、お兄様のが顔のパーツが派手だから髪色を派手にすると暑苦しくなるからか。

 

で、ライブ。自分も全曲マイファスをしっかり聞いているわけではないんだけど、
「あれ知らん、でもなんでや知ってる?」というのがしょっぱなからあって、あとで調べたらexperience。
おそらくhiroのボーカルとしての明らかな成長のおかげで全く違う曲に感じた。
若いころの、明らかに原石であるものの、まだ磨かれておらず、

ボーカリストとしてまだ不安定な時期の音源やライブ映像より

圧倒的に艶があって輪郭を持った曲になっている。つか普通に、かっこいいやないかい!


この日はALL LEAD TRACKS、ALL SECRET TRACKS、カップリング集のセトリということで、

ブラック・スワンとかmineとかの最近のカップリングもあったんだが、
何よりうれしかったのはminorsとfake!minorsはしかもこの日が初披露!
入場時からアナウンスまでひたすら観客は声を出すの禁止を言われていたが、

本当は観客によるコールを期待して作られた曲だろうが、
それができないのもこちらも辛いし本人もつらかっただろうなあ、と思いつつ、

どうにもならない人生の重さがすっごい良かったから次に行くときにもぜひお願いしたい・・・
そしてfake、まだ若いころにRIJでやった映像なんかだと声がまだ成熟どころか

青い状態でやってたときと違って強い!成長型ポケモンだなこいつ!すげえ!


あとパヤパヤしてる方のOTODAMA(三浦海岸)でやったアコースティックで

「loveletter飽きてない?俺はあきた!」とセトリから勝手に外すということで聞けなかったloveletter、

やはりこういう曲こそhiroの声質に合ってて良い!
で多分聞いたことあるの全部アコースティックだと思うんだけど、原曲バージョンのlet it die、

地獄の泥を塗り込めたように暗くてかっこよかった!

 

で、だ!で、だ!

きたよきたよMONSTER!横浜アリーナで迫力を体験してからずっともう一度聞きたいと思って

ユニコーンの追っかけで忙しい俺を仙台に向かわせたMONSTER!久々に!
hiroのクリスタルボイスによるミドルテンポの曲はもちろん好きなですが、

その声さえも破壊しないか不安になるほどの邪悪な絶対権力を精神の奥底から引き摺り出して、

観客全員の破壊衝動に火をつける曲も好物なんですよ!
聴いていると大嫌いな人間の頭を正面から鈍器でひたすら殴るような快感に目覚めてしまう!
声を出せないのでひたすら飛んでこぶし突き上げまくりましたよ!
清らかな子どもから悪の化身まで、この極端な変身を声だけでなく精神も含めて1曲ごとに行う表現力!

ありえん!

 

でですね、あ、あのオープニングですよ・・・僕が"落ちた"原因の曲ですよ・・・REVIVER!
oioiコールしたくて仕方ないのをこらえてその思いを突き上げるこぶしに込めて、

もう一度必ず蘇り、ここで戦い最後に勝つことを誓う曲ですよ…!
まさにこのコロナ禍にふさわしい、鬨の声を上げ続け、くたばろうとも鼓舞し続けるその曲の核となる力で

沈んでいた精神を救われたゆえに自分は"落ちた"んだと思ってるんだが、
会場の、自分の半分以下の年齢の若者たちにとっては自分より更に強烈な、

それこそこの曲によって命を救われたレベルの存在の曲だと思う。

 

コロナという、今は未知の不条理な存在で、あらゆることが叶わないことによる

無力感、切なさ、やりきれなさ、鬱屈した精神、悔しさ、そういった耐えきれない思いも含めて
マイファスの多くの曲全体に満ちている、暗闇の中を手探りでそれでも進まねばならない、

必死の生命にマッチして、その精神すべてをhiroがシャーマンの如く全部を飲み込んで体現し、

そうだ、この、苦痛に満ちながらも魅力的なエモこそが自分の見たかったものだ、と。

 

一瞬聴くとほとんど同じ声とさえ思える森兄弟で互いにないものが、

TAKAの自信に満ち溢れた強さ、hiroの艶のある切なさ・悲しさだと思う。
これは彼らの喉そのものの形と、生きた過程で形成された生命の両方に由来するものだと思う。
森高千里が音楽番組で、マイファスのファンでライブに息子と行って「声がセクシー」と言っていたが、
単純なセクシーというだけではなく、それがhiroの、本人が自覚してるかどうかわからないが、
自尊心の低さや思考を蝕む自暴自棄な精神を何とか救い上げようともがき苦しみながら

力の限り前へ進む生命力から生み出された、愛と救済への圧倒的な希求が交じり合った無意識が

声に潜むがゆえ、他者がその声を聴いたとき、

「この声の主の欠乏を救いたい。そしてこの声の主の歩む強さに救われる。」と思わせるのだろう。
ただ切ない歌声やセクシーな歌声であればそこそこのボーカルスキルがあればできるのかもしれないが、
人の心を揺さぶる歌声はやはりほとんど天性の、精神に由来するもので、

それはもはや歌っているのではなく、心の奥底から強く願っている何かがあり、

そして声として表現できるゆえに簡単に創り出せない。
ロキノンインタビューで「hiroが『愛されたい』と言うと冗談に聞こえない」と言われたのに対し、
今は精神的にある程度安定できる方法を見つけていることを知っているから

その言葉を使えるようになった、と本人も認めていたが、
今はその感情をある程度コントロールできるようになって、

それを表現する方法が急激に増えたんだろうなあ、と。

 

とにかくあまりにも素晴らしかったもんで、当日券があったのと、

hiroが「明日予定ないなら絶対に来てほしい」とMCでめちゃくちゃいうもんだから、

行ったらもう・・・これがすごかったんですよ・・・

いったん終了。