死んだ後には続きがあるのか ‥ 3 | inca rose*のブログ

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◆瞬間移動で時空を越え、多次元世界へ行ける

死後の世界は現代科学の常識が通用しない超現実の世界だったと体験者は揃って記憶している。臨死体験中の出来事は、いわゆる超常現象 の連続だ。

まず、死後の世界には、現実のような、一定で一方向への時間の流れはない。すべてが同時進行で起こっているように感じることもあれば、静止した時間のなかですべてが起きているように感じることもある。
実際に心肺停止していた時間は数分なのに、延々と続いた様々な体験の記憶を詳細に語れる人もいれば、真っ暗闇で永遠のような長い時間を過ごしていた、という記憶をもつ人もいる。

また、死後の世界は、現実の世界のように立体空間プラス一方向への時間の流れではなく、多空間が同時に存在する多次元の世界だ。しかも、自分で歩いたり、乗り物で移動することなく、映画のシーンが変わるように別の空間や時間に瞬間移動できる。
しかし、その移動先は臨死体験者の自由にはならない場合が多い。自分の意識を向けたところに瞬間移動できた、という人もいるものの、たいがいは、自分の意志にかかわらず、勝手に自分がいる場所が次々に変わったと記憶している。

臨死体験者が瞬間移動で行った先は、現実の物質世界から、宇宙、天国よのうなところ、地獄のようなところ、水中のような世界、光だけの世界、ホログラフィーのような世界、さらには言葉で表現しようのない、現代人の想像を超えた世界、と様々だ。長い間現実の世界を観察していた人もいれば、死んだ途端に超現実の世界にいて、現実の世界の様子を見た記憶はない人もいる。異なる次元に次々と移動しつつ、時々、生き返ることなく、体外離脱したままで現実の世界に戻ることができたという人たちもいる。


◆臨死中に初めて知る真実もある

とはいえ、体外離脱して現実の世界を見た、という臨死体験談には、「後から誰かに聞いたのだろう」とか「麻酔が効いていなかったのだろう」、または「本人と周囲の人が口裏を合わせればすむことだ」といった懐疑論もつきまとう。しかし、そうした懐疑派にも説明のつかないこともある。死後の世界で、現実の世界では知らなかった知識を得たという臨死体験例だ。

それまで本人には知らされていなかった家族関係などが、臨死体験を経て明らかになったケースも少なくないのだ。
研究者の統計によれば、臨死体験中に出会う故人の33%は、本人にとっては想像外の意外な人物だ。臨死体験後に何げなく家族アルバムを見ていて、死後の世界で出迎えてくれた人が、自分が生まれる前になくなっていたために顔も知らなかった遠い親戚であったことを知り、驚くこともよくあるのだ。

また、まだ生きているはずの人に死後の世界で出会ったという場合には、たいがい、蘇生された後に、自分の臨死体験中にその人が亡くなっていたことを知らされている。たとえば、急病で生死の境を彷徨ったという次のような9歳児の臨死体験も、報告されている。この少年は、危篤状態から持ち直し、意識を取り戻した直後、開口一番に、「お姉ちゃんと会っていた」と両親に告げた。

少年は、「死んでからお姉ちゃんに会ったけれど、私はここに残らなければならないけれど、まだあなたの番ではないから戻りなさい、と言われて戻ってきた」と言ったのだ。病院で少年につきっきりだった両親は当惑した。少年には確かに姉はいたが、その姉が1000キロ離れた地で元気に大学生活を送っていることは、2日前に父親が電話で確認したばかりだったからだ。

息子が夢でも見ていたのだろうと思った父親が「お姉ちゃんは元気にしているから心配はいらない」となだめても、「でも、本当の僕のお姉ちゃんに会った」と言い張った。
父親は、念のために、と家に帰ってから大学寮の娘の部屋に電話をかけてみた。すると電話に出たのは娘ではなく寮母で、娘さんは夜中に交通事故で急死したが、連絡しようと何度電話しても留守だったので困っていた、と驚愕の訃報を知らされたのだ。


◆バージニア大学には輪廻転生の実例コレクションがある

臨死体験の判定基準となったグレイソン指数の生みの親、グレイソン博士が所属するバージニア大学の知覚研究所は、半世紀以上も前から、前世を覚えている子どもたちの研究を続けてきたことでも知られている。
言葉をしゃべりはじめた頃の幼児が、以前に別の人間として生きていた体験や、自分が死んだときの状況を語りだす、という現象に最初に注目したのは、故イアン・スティーブンソン博士で、その死後はジム・カッター博士が研究プロジェクトを引き継ぎ、現在も続行している。

当初の研究では、輪廻転生の概念が文化の基盤にある東南アジアの子どもたちが主な研究対象だった。が、近年では、宗教的には輪廻転生を認めないキリスト教が基盤にあるアメリカやイギリスでの事例も増え、総数は約2500例にのぼる。そのうちの約60%は、子どもが自分の前世だと主張した人物のアイデンティティが分かっており、前世の人生や家庭環境についての子どもの記憶がその人物の事実と一致していることも現地調査で確認されている。

同大のコレクションのなかには、第二次世界大戦中にビルマで戦死し、まもなくビルマ人の子どもに生まれ変わったとみられる日本人の転生例もある。日本兵として戦死した記憶をもつビルマの子どもの例が数例あり、子どもがビルマの日常食ではない刺し身を食べたがった、日本製のズボンを欲しがった、などという家族の証言も記録されているのだ。

生まれ変わりの研究はヨーロッパでも行われてきた。『アンネの日記』で知られるユダヤ人少女、アンネ・フランクの生まれ変わりであることが研究者や関係者に認められたスウェーデンの少女の話はメディアでも大きな話題になった。アンネ・フランクがナチスの手を逃れるために隠れ家にいたことは周知の事実だが、本人や周囲の人しか知らないはずのことを、このスウェーデンの少女は覚えていたのだ。

バージニア大学の調査例では、前世を記憶している子どもの約35%には奇妙な形のアザや傷痕などがあり、それが子どもが自分の前世だったと主張する人物の死因に相応することが確認されている。
生まれつき片手の指の先がない子どもの例もある。その子が前世で住んでいたという村を研究者が訪ねて実地調査をしてみると、子どもの頃に電動ノコギリに触れて指を切断した人物がすでに故人となっていることが分かり、その人物の家族関係など指を切断した経緯も、子どもの記憶と一致した。

統計調査によれば、前世の記憶をもつ子どもは、一般の子どもより精神年齢が高く、知能指数や学習能力が高い傾向にあることが分かっている。しゃべりはじめたばかりなのに、習ったことも聞いたこともないはずの外国語を口にするなど、前世で修得した能力を引き継いでいるとみられるケースもある。

また、ハリウッドの俳優だった前世をことこまかく覚えていた子どももいる。調べてみると、半世紀以上も前に実在したハリウッドの俳優の生涯と多くの点で一致した。
こうした研究は人の意識が死後も生き残ることの証明にはならないまでも、その可能性もあるという説得材料にはなるだろう、とカッター博士は述べている。それが、本当に輪廻転生ということなのかは、何とも言えないが、最近の量子力学者が考えるように、意識が物質を作るのなら、人の意識が脳に依存せず、人の死後には脳を出て、そのうちに他の脳に宿ることもあり得るだろう、というのがタッカー博士の見解だ。
















『死んだ後には続きがあるのか     ー臨死体験と意識の科学の最前線ー』
著 . エリコ・ロウ

から抜粋。