風が吹く
バイクにまたがり
スピードが加速する
海を走り
山を上り
高速を突っ切る
人々からは遠ざかり
気持ちよく
四季に身をまかせ
春には
桜並木を渡り
香りを嗅ぎ
梅雨には
雨に濡れて
雨合羽を着込んで
夏には
半袖で太陽を浴びて
夜の熱気を味方にして
秋には
長袖シャツがつつましく
肌寒さが気持ちよく
冬には
修行僧のように
凍りつき
それでも
存在することの快感よ
または少しの孤独
集まりの孤立からは離れ
一人でいる覚悟と
ポツンと流星のように
タイヤがパンクしたり
ガソリンがきれたり
バッテリーを交換したり
美しさと
はかなさの
両方のすきまから
のぞきこむ
死をまたいで
走りこむ
いつまでも
悲しくも楽しくもない
スピードそのものになり
人々は群れになり
光になりすまし
通りすぎるゆるやかに
孤独を友とし
風を相方にして
無限に連なる道
いつまでも回転する
タイヤと共に
生きるツラサと喜びと









