良いお店というのはどんなお店だろう?
美味しい?
清潔?
おしゃれ?
カフェを経営し始めてから思うようになったのですが、お店を形容する言葉として「良いお店・だめなお店」っていうのはないのかなって。
例えばお店の中にゴキブリが走っていようが、あちこちに埃が溜まってようが、店主が凄まじく不愛想だろうが、良い悪いという尺度では測れないと。
そもそも良いというのは何を以てそういうのかということで、もしも汚いお店よりも綺麗のお店の方が良い、まずいお店より美味しいお店の方が良い、愛想がないお店よりも愛想があるお店の方が良いというのであれば、綺麗で愛想が良くて美味しいお店に人がたくさん集まってその反対にはお客様が来ないっていうことになるはず。
けれども実際には汚いお店にだって人はたくさん来てるし、味も普通でもお客さんたくさん来るし、店主が無愛想でもそれがいいと言ってお客さんは来る。
お店の価値は一般的な良い・悪いという尺度ではなく、お客様にとってその店が好きか嫌いかで決まる、だからこそ万人ウケする店なんて作れないし、望んじゃだめなんだなって思うのです。
「好き・嫌い」は人の感情、人の感性に左右されるものなので正解はないけれど、
「良いお店」というものをあえて言うなら、「感性の似ている人が数多く集まっている店で、なおかつその感性が店主の感性と似ているお店」かな。
私以前にお客様にアンケートを取ったことがあります。
「あなたにとってカフェとは何ですか?」
この問いに対して答えは大きく2つに分かれました。
・ゆっくりリフレッシュできるところ
・お友達とゆっくりおしゃべりができるところ
これ、似て非なる答えです。
そしてどちらの考えが正しいか良いか悪いかっていうことは決められないのです。
カフェと言うと万人を受け入れやすい場所と思われがちですが、それは物理的なハコという大きな器を持つお店でこそ可能。
小さな店主がワンオペでやってるような場所は、店主と似た感性のお客様に数多くていただくほうが、店主にとってもお客様にとっても幸せなことではないかと思います。
感性は時間や年齢や経験によって変わりゆくものです。
だからお客様を失うこともありますし、同じだけ新しいお客様をお迎えすることになります。
失客しないために、変わるなということではなく、「変わらない自分」「変わりゆく自分」ごと受け入れてくださるお客様との時間を大切にすること、そんな自分を発信することが大切だと思うのです。