PEACE & LOVE | The Milano Times

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ミラノから更新

今回はミラノの話ではなく、最近おいらの心配している日本の話。

 

その昔、忌野清志郎という人が日本にいました。

 

彼は最高にロックな人でした。

 

常に反体制的な立場をとり続け、若い世代のミュージシャン(に限りませんが)に多大な影響を残した人でした。反戦、反原発、PEACE & LOVE。

 

反原発の立場も明確で「原子力は、危ねえ、欲しくねえ」「安全は守れねえ、あいつらにゃ無理だよ。卑怯者には守れねえ、意気地なしには守れねえ、安全は守れねえ、危ねえ、ざけんじゃねえ」


表現の自由という視点でも自身の表現を貫き通したのは有名。

 

タイマーズというバンドで夜のヒットスタジオに生出演した際にも(リハーサルでは別の曲を演奏するふりをしながら)本番で自身の曲を放送禁止にしたFM東京を罵倒するライヴを披露し問題になっています。

 

 

当たり前だけれど、この放送後しばらく清志郎はFM東京を出入り禁止になっていたとか。たけしの番組出演をきっかけに出禁は解けたようだうですが。

 

よく3.11後に「もし清志郎が生きていたら」というのを聞きます。

 

原発事故問題に限らず、その後の政治面でも、集団的自衛権の話や最近の森友学園問題なんかも清志郎には絶好のネタになったと思います。

 

ただ、今の時代の(なぜかやたらコンプライアンスという言葉を使いますが)規制だらけの閉塞した空気だと、清志郎を生放送に呼ぶような(勇気のある)テレビ局やラジオ局はないんじゃないかとも思います。

 

彼流にいえば卑怯者の意気地なし。

 

もし仮に彼がテレビで不特定多数の視聴者に生前のようなメッセージを伝える楽曲を発表すれば、 政府を倒すテロを組織しようとした共謀罪で逮捕されるとか。

 

冗談のようでしゃれがしゃれにならない時代になっていますね。日本では。

 

おいらは高校や大学に通っていた頃、正直あまり忌野清志郎には興味がありませんでした。

 

嫌いなわけではないけれど、積極的に聞くことがなかった感じです。

 

彼の魅力が理解できるようになったのは、結構おっさんになってから。

 

そもそも大学生の頃から、しばらくレゲエしか聞いてなかったし。

 

幸い、今の時代はネットで古い動画が見れたりするので、若かった頃の忘れ物を取り戻す感じで(彼に限らず)いろいろと再発見しています。

 

最近の日本の報道を見てると、やばい国になったもんだと思わされるニュースに事欠かないので、清志郎みたいにズバッと本当のこと(と信じることが出来ること)を言ってくれる人がいればいいのになあと思うわけです。

 

逆に、今みたいな時代には反原発のメッセージを歌うからコンサート会場が借りれなかったり、テレビ出演もできなかったり、政府から監視されたり、思うような活動が出来ないで欲求不満になったかもしれないとも思います。

ホントに日本で起こってしまった原発事故や現在の(ほとんど)反動政治とか見ないであの世に行ってしまった方が清志郎には良かったのかも。

 

それにしても、森友学園問題で政府が出してくる資料の黒塗りもほとんどコメディーの世界。

 

こんな隠蔽とかまかり通る国って日本ぐらいだと思うよ。まあ、イタリアもベルルスコーニ時代はいろいろあったけれど、少なくとも隠蔽しないで表に問題を出してからどう切り抜けるかの駆け引きだった。

 

真っ黒な資料なんて、B級ハリウッド映画でももう少しリアリティーのあるシナリオを用意するよね。

 

だって、それが民主主義だから。