発達凸凹の理解はどれくらい? 〜10年をふりかえって | 地球人なりきりスーツ

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火星人である、うちの家族の通訳をしながら
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南城市の船越小学校での講演会が

盛況のうちに無事終了した。

 

写真は開始10分前くらいのもの。

 

このときから来場者がどんどん増えて

主催者は「90名くらい参加した」とのコメント。

 

当初の予定の倍の人数なので

とても喜ばしいことだ。

 

聴講者は最後まで熱心に聞いてくださり

質疑も活発だった。

 

本も完売して、嬉しい。

 

わたしたちは発達凸凹の啓発活動を

昨年までで10年間続けてきた。

 

これまでの10年をふりかえると

ここ2、3年でずいぶんと流れが変わってきたと感じる。

 

大型書店では発達凸凹書籍コーナーが

数十倍のスペースになり、NHKを中心とした

マスコミでは、さかんに発達凸凹が

取りあげられるようになってきた。

 

わたしたちにも

講演・セミナー・ワークショップの依頼が増えた。

 

以前は地方自治体や、医療・福祉・教育の

専門家からの依頼がほとんどだったのが

一般企業や経済団体、当事者の会などから

講演依頼が増えた。

 

発達凸凹にたいする情報がずいぶん

ゆきわたってきたと実感できる。

 

でもわたしは「なんか、ちがうんだよなぁ」という

思いが、どうしても消えないのだ。

 

大物タレントが司会をする発達凸凹のテレビ特番で

ある当事者が「忘れ物が多くて困ってる」というと

大物タレントは「誰にでもあることでしょ」と返す。

 

当事者はたぶん返事に困って「そうですね」と黙る。

 

また、あるラジオ番組では精神科医が登場し

司会者が「困っている人はどうすればいい?」ときくと

「発達障がいの症状は薬で治ります」とこたえる。

 

 

だいじなこと、大切なことが抜けているから

結果的に間違っているのだ。

 

発達凸凹の特性は見た目ではわかないことが多く、

困り感はそのボリュームの深刻さがなかなか伝わらない。

 

ちょっとした違いなのだが、これを説明しようとしたら

あまりにも大きなずれを感じ、めまいがするほど。

 

だから当事者は黙るしかない。

 

大物タレントを起用するのは大いに結構だが

しっかりレクチャーをしてほしい。

 

また医療者はやたらと薬で解決したがる。

そのほうが自分たちのメリットでかいからね。

 

投薬以外の解決方法があることを伝えてほしい。

 

発達凸凹は病気ではないので「治る」という

表現は不適切で誤解を招く。

 

 

情報を発信する側は、しっかり調べて

理解してからやってほしいし

視聴者・聴取者は自分の目と耳で確かめる

ということをしてほしいものだ。

 

 

明日はワッシーナと二人で

大分県の豊後大野での講演会に向かう。

 

豊後大野のみなさま、どうぞよろしく。