大きな虫が飛んできた。
深山クワガタ。
この立派な角をよーく見ておくれ。
山里に住んでいても、
クワガタムシが飛んでくるのは稀だ。
カブトムシ、
それもメスは、毎年夏には２，３度飛んでくることがある。
オスはめったに来ない。
どうしてだろう。
我が家は夏でも網戸を使わない。
今時の日本では珍しいと思う。
網戸を使わない家があったら、知りたい。
知って、網戸なしの自然の夜風に当たる気持ちよさをシェアしたい。
なぜかみんな、夏は網戸を立てるものと思ってる。
網戸がどれだけ自然の風をさえぎっているか、
考えたことがないのだろうか。
そんなことに気がつかないくらい、みんな
自分の吸っている空気に鈍感なんだ。
セラピストとか、
ヒーラーとか
いろいろと
スピリチュアルとか
話している人でも
夏の虫は嫌い
田舎暮らしをしている人でも、網戸は使う。
むしろ田舎の人は使う。虫が多いから。
みんな網戸なんか無しの部屋で
一晩も過ごせない。
たぶん、森ガールとか言ってる人たちも
虫は嫌いなんだ
わたしも
どちらかといえば好きじゃないけど、慣れた。
家は網戸ないから
いろんな虫がやってくる。
８月になると、スイーーチョンが飛んでくる。
キッチンから居間に行く途中、前方から飛んでくるスイーッチョンを、身を交して避けながら行くときもある。
スイーッチョンはキリギリスのこと。
でも、網戸のない夏の夜はとってもすてき。
風が、
風がなくても空気が、違うの。
夏だけですからね、窓を開け放して
外気取り入れて、部屋の中に居ながら、夜の冷えた空気を味わうことが出来るのは。
昨日、今年最初の山百合が開花して、強い香りを放ちはじめた。
夜、濃厚な山百合の香りが
漆黒の闇の中から漂ってくる。
静かに瞑想する私を誘惑するような山百合の香り。
これこそ、まことアロマセラピーだ。
網戸があっちゃこうはいかない。
網戸ってね、
いつもよく洗って置かないと、すぐにホコリや、空気中の汚れがついて、風もにおいも通さなくなっちゃうの。
結構手間がかかるのさ、きれいにしておこうと思うと。
それでも
クワガタが飛んでくるのは稀なこと。
だから皆さんにおすそ分け。
１５、６年前、ときはバブルの終焉期。
昆虫ビジネスが熱いときがあった。
その頃深山クワガタの値段はものすごかった。
何故か知らぬが人々は昆虫に熱中していた。
そんな時、ある朝我が家の縁側の下にでっかいクワガタが。
ワーッ、○万円が落ちている！
見たとたん私は感激した。
写真のよりもっと大きかった。
早速つれ合いに報告して、売ろう、というと、
クワガタを見たつれ合いは、
「オー、ビューティフル、、ビューティフル、」と
虫の背中をなでる始末で、
売るなんてとんでもない、
お前は何を考えているのだ、と責められてしまった。
やさしく虫を保護したつれ合いは、草むらに生えているコナラの木の根元に返してやったようだ。
そのとき以来のクワガタ。
本当に見れば見るほど
すごい姿をしている。
どうしてこんな形に進化する必要があったのだろうか?
この世はワンダーフル。
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