5.元気いっぱい巫女淵酵母 | 星の輪ネットワーク

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金 銀花の独学パン工房 .
山ぶどうから生まれた自家製天然酵母で焼くパンを楽しみ、緑に囲まれて暮らすワンダーフルな日々の出来事を綴ります。

 今回の酵母作りは、失敗できないぞ、そう思って慎重にことをすすめた結果、しばらくして酵母が出来上がりました。さっそくパンを焼いて見る事にしました。この前と同じように、酵母は100グラム使い、全粒粉250グラム、強力粉150グラムの割合で材料を合わせました。


 取り分けるとき、酵母をよく混ぜなければなりませんが、その時点で、酵母は見るからに元気そうで、すりおろした自然薯いものように、ねっとり、もっちりしています。生地を捏ねながらも、なんともいえない「力」を感じるのです。夕方にこねて、朝には感激のふくらみでした。


 どうやら今回は酵母作り大成功のようです。ついに思いを遂げた、と思うと、我ながら感動して、この酵母に巫女淵酵母と名前をつけました。


 初めて巫女淵酵母を 使って焼いたパンは、作った本人でありながら、そのおいしさにびっくりしました。

これまで、かれこれ15年の間、既製品の天然酵母を使って、日々のパンを焼いてきた私ですが、この酵母を使い始めて、なんだかこれまで焼いてきたパンは、パンじゃなかったかのような、そんな気持ちになりました。そして、いまこそ本当のパン作りが始まった、という感じで、パンつくり開眼とも言える不思議な気分を

味わったのでした。


 そんな時、たまたま天然酵母のパン屋で仕事する友人が、遊びにやってきました。私はさっそく、パンを焼きました。もちろん巫女淵酵母のパンです。焼きたてのパンを一口食べて、」彼女が、開口一番言ったのは、「このパンなら、すぐに商売になると思うわ』と言うものでした。あまりにおいしいので、このパンなら絶対に熟れるだろうと、自分でも思っていたので、そう言われてとても嬉しくて、パン作りへの熱が急上昇したのです。