第6話【紅世の星の女王 シャーナ】 | みこの冒険日記-リターン-

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ボリーザ率いる惑星ボリーザだが、紅世の星にやって来ていた。




巨大な宇宙船で接近するボリーザ達。





サートン『ボリーザ様。間もなく紅世の星です』





ボリーザ『…サートンさん。戦闘力測定器をこちらに』





サートン『戦闘力測定器ですか?』





ボリーザ『…。いいから、戦闘力測定器を持ってきたまえ!
誰があなたの上司だと思っている!』





サートン『…!ハハッ…!これは大変失礼致しました‼(汗)』





サートンは、ボリーザに戦闘力測定器と呼ばれる機械を渡した。





ゴゴリア(ボリーザ様の前で返答を誤れば…部下の俺たちでさえ、命の危険を伴う…)





ガシャ。





ボリーザ『どーれ』





ボリーザは、戦闘力測定器を頭に嵌めた。





ピピピ。





戦闘力測定器…その名の通り、他人の戦闘力を数値化し、測ることの出来る機械である。




惑星ボリーザの技術で開発された物であり、ボリーザ達はこの機械を用いて相手の強さの目安を知っているのだ。





因みに参考までにだが…ボリーザの戦闘力の数値は53万。




因みに素の状態であり、形態変化を含めれば更に戦闘力は上昇すると言われている。





ボリーザ『成る程…』





サートン『…どうですか?紅世の星の戦闘力は…?』





ボリーザ『正直、私はオージャ様の力には感服致しましたが、オージャ様の配下もそのまま認めている訳でも有りませんよ』





ボリーザ『…私の憶測ですが、オージャ様の隣にいらしたトリガーという者や、私と同格の親衛隊の地位を与えられているサマー、スタッカートという者に関しては中々の者と見ていますがね』





ボリーザ『しかし…これから仲間に加えると言われている者達を判断するのは我々の務めでしょう。
そして…紅世の星に関しては、私が調べたところ戦闘力が10や20の生命体なら感知はしましたが、それだけでした』





ゴゴリア『戦闘力10や20か…。
雑魚兵でも余裕で片付けられる戦力ですな』






ボリーザ『そういう事です。
私と同等の力になりたいのならば…せめて戦闘力100万程度は欲しいところですからね』





ボリーザ『どうやらこの星は外れでしたね。
この私が潰して差し上げましょうか』






ウイーン。





ボリーザは、宇宙船から外へ出た。





ズズズ!





ボリーザ『…。』






ボリーザは、指先にエネルギーの玉を形成した。





サートン(「星破壊ボール」…ボリーザ様の必殺技で、指先に溜めたエネルギーだけでさえ星を破壊する威力がある…)





ボリーザ『…。』





クイ。





そして、ボリーザは星破壊ボールを紅世の星に放った。






(紅世の星)





紅世の星には、平行世界を行き来する事が出来る"観測者"と同じ力を持つ存在。




"フレイムイレイズ"が存在する。





しかし、フレイムイレイズも観測者と同様戦える力を持つ者は少数である。





むしろ…フレイムイレイズに関してなら、戦闘力が高いのはフレイムイレイズの女王シャーナのみ。




そういう点では観測者よりも極端に少ないとも言える。





そして、シャーナと親しい関係にあった住民…名前はユージ。





シャーナとユージは、いつも通りの日常を過ごしていた。





今日、紅世の星が滅ぶという事も知るよしも無く。





ユージ『シャーナ。お前が好きなメロンパン、買ってきてやったぞ。ほら』





シャーナ『…へぇ。食べ物で釣ろう何て、結構考えたじゃない』





ユージ『…って、お前が欲しいって言ったんだろ!(笑)』





シャーナ『う…。うるさいうるさいうるさーい!』





ユージ『じゃあ、食うのやめるか?』






シャーナ『う…。も、貰う…』





スッ。






ユージ『もうちょっと、素直さを覚えた方が可愛いのになぁ』





アラストオル"うむ"






シャーナ『アラストオルまで…』






フレイムイレイズの女王であるシャーナのみに許された付き人。




天空の烈火アラストオル。





そして、シャーナには"炎髪(えんぱつ)・贄殿遮亜那(にえとののしゃあな)"の異名がある。





シャーナ『まぁ、いいわ。
私の大好きなメロンパン…ユージが折角買ってきてくれたんだから、有り難く食べてあげる‼』





ユージ『何で、そんなに偉そうなんだ…』





はむ。





シャーナ『ん~っ、美味しい‼』






ユージ(ま、喜んでるならいいか)






ゴゴゴ…!






アラストオル"…!"






その時。






アラストオル"シャーナ!"





シャーナ『ん…!』






ユージ『ど、どうしたんだ!?』






アラストオルが危険を知らせる。





しかし、その時にはもう手遅れだとも言える。






シャーナ『アラストオル…。一体…』






アラストオル"上だ‼シャーナ!"






シャーナ『…!』





シャーナとユージは上を見た。






ゴーゴー!!






ユージ『何だありゃ!?』





アラストオル"エネルギーの塊だ…。しかもとてつもなく巨大な隕石レベルのな"





ドドドドドド!!!!!






住民『何だよ、あれ!?』





住民『嫌ー!!』






住民達はパニックになっていた。






ユージ『おい!あれがこのまま落ちたらどうなるんだ!?』





アラストオル"私の推測だが…人類は滅亡する。
この紅世の星…もろともな"






シャーナ『…そんな!アラストオル…何とかしよう!』





アラストオル"…方法は1つだ。
シャーナ…この星唯一の戦力であるお前があれを止めるしか無い!"






シャーナ『…力を貸して、アラストオル』






ユージ『シャーナ!無茶だ‼』






シャーナ『無茶でもやらないと!
ユージも…この星も、この星のみんなも…このまま終わりなんだよ!』





スッ。






シャーナは、刀を抜いた。






ユージ『そんな刀一本でどうするつもりだ!?』






シャーナ『あれを斬るわ…。贄殿遮亜那(にえとののしゃあな)で』





アラストオル"シャーナの唯一の攻撃手段が剣撃である以上、それしか方法は無いだろう"





ユージ『…何でだよ!
シャーナなら、一人だけ助かることも出来るじゃねぇかよ!』






シャーナ『そうね…。平行世界を行き来する、フレイムイレイズの住民なら生きて紅世の星から脱出は出来るわ』





シャーナ『でも…住民を見捨てて?
この星を見捨てて?
そんな事が出来ると思う!?』





シャーナ『ユージを見捨てて?私だけ逃げるなんて…出来る訳無いでしょ!』






ユージ『…お前』






アラストオル"それを言うならユージ。
お前も、別の世界に逃げることは出来る筈だ"






ユージ『…俺は単に。
今逃げたところで、行く宛も無いんじゃ意味も無いと思ったからだ…俺はシャーナと違って、外の世界で生きていく程強さに自信がある訳でも無い』





ユージ『住民もパニックになってろくに逃げるという選択肢も考えられない状況だろう…』





シャーナ『だから…。フレイムイレイズの女王である私があれを止める。
そうしないと、この星もろとも全てが消える‼』





ズズズ!





シャーナとアラストオルは同化した。






カアアアアアッ!






シャーナ『「フレイムイレイズ」!』






バシュッ!





そして、シャーナは星破壊ボールに向かって飛んだ。






シャーナ『はあぁぁぁっ!!!』






ドッ!





ドドドドドドドッ!!!!!






そして、刀をぶつけた。





しかし…






シャーナ『…重い‼』






アラストオル"エネルギーの量が桁違いだ。
刀で斬れるような物でも無いぞ、シャーナ!"






シャーナ『…でも…!』






ドッ!






シャーナ『…あ…』






シャーナは、一瞬エネルギーに力負けし、体勢を崩した。






ゴーゴー!!






そして、そのままエネルギーは星に落下していく。






シャーナ『…!みんな!逃げて!!』






ゴーゴー!!







しかし、住民も…ユージでさえ





逃げることすら敵わなかった。






ドッ!






ビキビキ……






パーッ!!!!!






バーンッ!!!!!







ボリーザ『…ホーホッホッホ!
見てくださいよ!サートンさん、ゴゴリアさん、こんなに綺麗な花火は私も久し振りに見ましたよ!』





サートン『…確かに。
この程度の星だったという訳ですね』






。。。






紅世の星が消滅し、宇宙空間。






アラストオル"…シャーナ!"






シャーナ『……うっ……』






シャーナ『…アラストオル…?』






アラストオル"何とか息はあるか。
シャーナが死ねば私も死ぬから、私が生きているという事は、まだ息はあると思ってひたすら声をかけていた"





アラストオル"だが…シャーナでさえ、これでは。
もう他の者は…"






シャーナ『…ユージは!?』






シャーナ『私…星を守れなかった!?』






アラストオル"フレイムイレイズは…絶滅した"






シャーナ『…!!』






アラストオル"生き残りはシャーナ。お前だけだ"






シャーナ『……っ……!』






シャーナ『誰が…。何のために…。こんなことをしたの…?』






シャーナ『ユージが…。死ななくちゃいけない理由があったの…?』






アラストオル"分からん…"





シャーナ『…許さない!!』






ゴゴゴ…!!






シャーナ『何者かは知らないけど、私を仕留められなかった事を後悔しなさい!』






ズズズ!






シャーナ『…必ず突き止めて、ユージの仇を討つんだから!』





アラストオル"…星が無くなった以上は、テリトリーを住み処にする必要が有りそうだな"





アラストオル"平行世界の狭間…テリトリーは私ですら未知の領域だ。
仇を討つ前に、死ぬでないぞ"






シャーナ『私は…死なないわ!』






シャーナがビヨンフットに接触するのは暫く後の事である。









次回へ続く!
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