文庫本 軒猿の月 火坂雅志 | 当方見聞録


当方見聞録
文庫本 軒猿の月 火坂雅志


PHP文芸文庫の創刊第一号。

8編の短編からなる、戦国時代の物語。各編の主役は、世に名を馳せた有名な武芸者ではない。

知る人ぞ知る名が主役。塚原ト伝であったり神余小次郎であったり。


最後の「子守唄」はヘミングウェイの老人と海にも似た物語。

中間の「家紋狩り」はキングコングなんかに似ている。


子守唄なんかはツッコミたくなるところが多いけど、主人公の不器用な生き方が哀切を誘う。

家紋狩りは伝奇っぽくってちょっとしらけた。

人魚の海は絶世の美女が妻だったら、やはり騙されてしまうんだろうなと痛感。


飛び加藤が女だったっ着想がすごい。


読んでみて損はない一冊。