二代さまからおききした短歌のお話の中に第一感で歌を作る試みや、一分以内で作る試みについておききしたことがありました。
二代さまの日記を整理していてびっくりしますのは、私のよく存じ上げている短歌がしばしば出てくることですが、第一感で作歌するお話が出て来ましたのには、感動しました。
昭和17年(1942年)4月3日の日記に
“第一感に依る作歌を数首やってみる。一首三十秒たらず、斯ういふ事が出来るのは面白い。
初島は雑木(ぞうき)の山の低くして晝(ひる)はひそけく人は居(い)ずけり”
とありました。
第一感で30秒で作られたお歌とのことです。30秒とは存じませんでしたが、このお歌自体は二代さまがよくお話の中で出されていましたので、いつの間にか私の心の中に残っていました。