<お城じゃないけど> 国宝建築物と武田家の足跡を訪ねる山梨たび | カメラ片手に日本百名城巡りのブログ

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2024.05.25-26

 要害山城を下山し、次に向かったのは武田家の菩提寺「恵林寺(えりんじ)」(甲州市)。武田家滅亡し、織田方に寺が囲まれた際、住職快川和尚が「心頭滅却すれば火も自ずから涼し」と燃え盛る山門の上で言ったとされる寺である。

 しかし時間は14時前。まずは腹ごしらえ。恵林寺近くの定食屋で山梨名物「ほうとう」をいただく。暑い日だったが、出来立てのほうとうは美味しかった。 さて恵林寺。駐車場から総門くくり参道をしばらく歩くと、赤い四脚門が見える。 

 建築物としてはこの寺唯一の国の重要文化財。赤い門と新緑のコントラストが美しい。さらに進むと「心頭滅却…」で有名な山門。ここがその舞台か。武田家滅亡時のことを考えると辛い。

 門をくぐると右手に宝物館。中にはあの「風林火山」(孫子の旗)やこちらも国の重要文化財である刀や短刀などを見ることができる(ただし撮影禁止)。

 その他、武田信玄の生前に姿を写して作ったのではないかとされる武田不動尊や夢窓疎石作と伝わる石庭など見どころ多い寺院だった。

 次に向かった“お城”が勝沼ワイン城(笑)。樽で寝かせたという白ワインを1本購入。これは自分用のお土産。

 この日は甲州市にあるお寺の民宿に宿泊。寺の名前は大善寺。

 寺の薬師堂は国宝に指定されており「国宝の寺に泊まる」のが目的。ぶどう寺とも言われているらしく自家製ワインも飲むことができる(お寺でワイン作ってていいのか?は不明笑)。お寺はすでに閉まっていたため、国宝の薬師堂は翌日お参りすることとし、チェックインを済ませた。

 夕食は、車で居酒屋に入る(民宿ではコロナ禍以降朝食のみの提供。あとワイン1グラス300円笑)。車でお酒が飲めないが山梨名物馬刺しと鳥モツをいただく。どちらも美味しくいただきました。

 宿に車で戻りやっとこさワインを飲む。就寝。

 翌朝、まず大善寺の薬師堂へお参り。お堂は想像以上に大きい。建立時期については、長い期間かかったようで1286年から建設が始まり、1306年に完成したのではないかとのことだ。1281年が元寇の弘安の役だから同じ時代ということになる。

 中には薬師如来が祀られているとのことだが、ご開帳は5年に1度となっており、昨年ご開帳したばかりなので、次は2028年となるそうだ。

 大善寺をあとにして、次に向かうお寺は景徳院。お寺の名前はあまり馴染みないが、武田勝頼最後の地となった“天目山”に勝頼家族の冥福を祈るために建立された寺となっている。

境内には勝頼家族と殉じたものたちのお墓もある。

 そして旅の最後は、山梨市にある清白寺。ここは果樹園の中にあるお寺。ここの仏殿が国宝に指定されているためぜひ見たいと思い今回の計画に入れていた。

 先ほどの大善寺薬師堂に比べるととても小さい。しかし、禅宗様式と呼ばれる建築物で大変貴重なものとなっている。その他、江戸時代に建立された庫裡も国の重要文化財に指定されている。日曜日の午前中だというのに誰1人拝観者と会うことがなかった。

 今回はここまで。山梨みるところ多い。武田贔屓の僕は恵林寺や天目山など滅亡の地は心が痛い。しかしこれも歴史。

 ここから静岡に出て名古屋に戻ったのだが、第二東名を走行中、長篠設楽原PAを通った。過去に何度かきたことがあるため今回は立ち寄らなかったが、「武田の転落はここから始まったのか?」と因縁のようなものを感じた。(なお、最近の研究では武田衰退の原因は長篠の戦いではないとする説もある)

次回は、福井残り一つの続100名城玄蕃尾城。