もう夕方と言っても良い時間帯である16時、私はホテルを出発してまたまたBTSスクムヴィット線アーリー駅までの道を急いでいた。


*前回のバンコク滞在記はこちらからどうぞ!


駅前のお店でフットマッサージをしてもらった後、一瞬ホテルの部屋に戻り、着替えをしてメイクを直す。

そして再び出発し、まだまだ強い日差しが降り注ぐ暑い中を早足で歩いていた。


次の目的地には今から2時間後の18時までには到着すれば良いのだが、初めてのBTSからMRTへの乗り換え&駅からの道を確実に迷うであろう事を見越し、大した距離ではないはずだったが2時間前に出発する事にしたのである。


おそらく、バンコクに詳しい方がこの滞在記を読まれたなら「何やってんだか…」と思われる事だろう。

第一、慣れた人ならそんな乗り換えは物ともしないはずである。

それに、慣れないなら慣れないなりにタクシーに乗るなり配車アプリで車を手配すればこの労力は半分以下に減るだろう。

しかし初めての街だからこそ、BTSやMRTを使える市街地にいる時ぐらいは自力で何とかし、少しでも土地勘を付けたいという狙いもあるのだ。


まずはさすがに乗り慣れたと言っても良いであろう、スクムヴィット線に乗り込んだ。


↑BTSはかなりの確率でラッピング車両であった。

特にこの犬猫専用ごはんのラッピング車両は可愛かった!

手すりにまでぬかりなくこのワンコ&ネコちゃんの広告入りである。

つい、愛犬が恋しくなってしまう(愛犬はシベリアンハスキーではないが…)。


アーリーから5つ目の駅であるサイアムでバンワー駅方面に行くBTSシーロム線に乗り換え(実は一度間違って別方向に乗ってしまい、来た道を戻ると言う失敗をしてしまった。だから私の場合は早めに出てくるべきなのだ…)、2つ目のサラデーン駅で下車。

サラデーン駅でMRTブルー・ラインのシーロム駅と接続しているのだが、ここでの乗り継ぎが私にとっては少々難儀するものだった。


シーロム駅はバンコク一のオフィス街であるらしく、すでに通勤ラッシュの時間帯に入っていたこの時間帯は人が多かった。


*かつてはアジア有数の夜の歓楽街という顔もあったよう(タニヤやパッポンストリートという地名を目にした事があった)だが、コロナ禍を経て街が変貌しているとの事だった。

ただ、在住日本人がよく訪れる(働く)街であるからか、日本のチェーン店系飲食店が多数あるようだ。

次回以降にはこの辺りもぜひ散策したい。


シーロム駅への道のりも慣れてさえいればなんて事ないであろう、歩いて3分ほどの距離だったが、やっぱり「こっちであっているのかな?」と度々不安になってしまう。

それほどにエスカレーターで深く潜り、ようやくMRTシーロム駅の改札に到着した。


MRTではBTSの交通系ICカードのラビットカードは使えない。

その事は少々不便だが、タッチ決済出来るクレジットカードであればラビットカードや悠遊カード、SuicaやICOCA同様に改札でタッチさせれば通過出来る…はずであった。


しかし、私のクレジットカードをタッチさせても改札は通れない。何で???


疑問に感じながら何回もトライするより(通勤ラッシュ時なので周りの人々にも迷惑になる)、とりあえず切符を購入しよう。

券売機でゲットしたトークン(切符代わりのコイン型のアレ)を改札でタッチさせ、ようやくMRTシーロム駅のホームに降りる事が出来たのだった。


無事MRT(やはり混んでいた)に乗り込み、5つ目の駅であるサナーム・チャイで降りる。ここからは徒歩だ。

おそらく目的のレストランに最も近いと思われた2番(実際は1番の方が近い?)出口から地上に出た。


この辺りはワット・ポーや王宮、そしてチャオプラヤー川の対岸にはワット・アルンまであるという、バンコクの観光名所中の名所が点在するエリアである。

駅から出た所には観光客目当てのトゥクトゥクがたくさん停まっていた。

何度か行ったり来たりした後、ようやく「こっちかな」とワット・ポーの脇にある道を通り、ワット・ポーの門前町とも言えるマハラート通りに出る事が出来た。


ここまで来たら目的地はすぐそこだった。

しかし、私の場合到着するまで全く油断は出来ない。

Googleマップと睨めっこしながら歩き、ようやく「The Deck」がある側道の入り口に辿り着いた。


↑わかりにくい写真で恐縮であるが、真ん中の赤地に白い丸の看板がそれ。


この辺りはいかにも旧市街と言った趣きである。

古い商家が建ち並ぶ中、旅行者にもよく知られたカフェやレストランがいくつもあった。



その理由はやはり対岸にあるワット・アルンの存在だろう。

私もここまでやって来た目的は「夕景から夜景へと変わるワット・アルンを眺めながらの食事」であった。


さて、時刻は18時5分前。

やはり2時間前に出発して正解だったのである。

長い道のりだった…。