バンコク滞在2日目の朝。

この日は念願の寺院に行くため、朝からツアーに参加する事になっていた。


*前回のバンコク滞在記はこちらからどうぞ!


何と6時30分にロビーに迎えが来るという早朝からのアクティビティであったが、早起きは三文の徳。

きっと素晴らしい体験となるに違いない。


…という事で、タイにいる間は起床後にもシャワーを浴びるよう心がけている(タイではシャワーを浴びずに外出する事は考えられないのだそう。確かにタイドラマでもしょっちゅうシャワーを浴びている)ので、早速浴室にてシャワーを浴び、スキンケア・メイク・髪を乾かす…という作業を慌ててやっつける。


少し早めに行っておくか…と送迎時間10分前にロビーに降りると、何ともうタイ人の女性ガイドさんが迎えに来てくれていた。

早速挨拶をし、ツアー用のバンに乗り込もうとするとホテルのスタッフさんが慌ててテイクアウトの朝ごはんを手渡してくれる。おっと、いけない。そうだった!

スタッフ氏に「コップンカー!」とお礼を言い、改めてバンに乗り込む。

ゆったりした大きさの綺麗なバンにはすでに参加者である3人の女性が乗っていた。

「おはようございます!今日はよろしくお願いします」と挨拶をし、空いていた真ん中の列の座席に座る。


私で参加者が全員揃ったとの事。

バンは静かに走り出し、ガイドさんは挨拶の後早速解説を始めてくれた。


まずは今いる(私の滞在ホテルがある)アーリーという街について教えてくれる。

「アーリー」というのはタイ語で「優しい」という意味の言葉なのだそうだ。なんと素敵な。

私も実際に昨日見て来たように、駅の周辺には屋台が並んでいて、地元の方々やこの街で働く人々に大変人気があるらしい。

駅周辺や大通り沿いはオフィス街であり、街を奥へ進むと高級住宅街であるこの街は、後ほどさらにガイドさんにお話を伺った時に「バンコクに10回ぐらい来た後で滞在先として選ぶ街かもね」と言われてしまった。

確かに特に観光客向けでもない街である事は間違いない。

とは言え静かだし、便利が悪いという事もないので、あえてそういう場所に滞在して「暮らすように過ごしてみたい」と思う方に超おすすめである。


↑のんびり過ごしたい街、アーリー。

今回も私は「のんびり」とは行かないのが辛い所であるが…。


続いて、これから向かうワット・サマーン・ラッタナームについての解説をしてくれた。

バンコクから東に90kmほど行った所にあるチャチューンサオ県にあるこの寺院まで、車だと90分ほどかかるらしい。

ワット・サマーン・ラッタナームは仏教ではなくヒンドゥー教の寺院であるため、ガイドさんの話には初めて聞くお名前の神様がたくさん登場した。


他にも車窓から見える工業地帯や養殖池、今通っている場所で作られている農産物など、いろんな話をしてくださり、とても興味深く聞くことが出来た。


…そんなガイドさんからのお話を、時折口をもぐもぐさせながら聞いていた私。

耳と心はガイドさんのお話に、目は車窓の景色に、舌はホテルが用意してくれた美味しい朝ごはんにそれぞれ向けていたのである。


↑朝ごはんBOXに入っていたのはチーズやハムがたっぷりとパンに挟んであるもの&濃くて冷たいオレンジジュース。

すごく美味しくて感謝!


実は私はこのツアーに参加する前に「ある事」について心配していた。

それは「車酔い」である。

海外では時折スピードを出し過ぎるドライバーに当たってしまう事がままあるが、今回利用したツアーのドライバーさんはとても安全運転だった(おまけにイケメン)。

何でも、このツアー会社で使用しているバンは時速100kmを超えると当局に連絡が行くよう登録してあるらしく、すぐに警察が取り締まりに来るのだそうだ。


という事でスピードも控えめで安全運転なのだと言う。

だからして、こんな風に飲食しても車酔いをするという事態には陥らなかったのである(もちろん誰も何も食べてないので「良いんだろうか…」という後ろめたい気持ちはあったが、せっかく用意してくれたものを食べないという事もまた出来ない私だった。置いておいて傷んでもアレだし…)。


1時間ほど経った辺りでトイレ休憩が入った。

私は特に行きたくなかったので車で待機していたが、ガソリンスタンドが中央にあり、その周りを屋台などが囲んでいる小さめのサービスエリア的な場所で楽しそうだった。


↑トイレ休憩の際にガイドさんが配ってくれたミネラルウォーター。ラベルが可愛い!


再びバンは走り出し、目的地まではあと20分ほどだと言う。

段々自然の色が濃くなり始め、熱帯の植物が生命力豊かに繁っている。

台湾の郊外を車で走っている時によく似ているような気がして、台湾が懐かしく、恋しくなってしまう。


さらに少し行くと、寺院の僧の写真入りの看板などが目に入り出す。

「もう着くのかな」と思った所でバンは駐車場に滑り込んだ。


ガイドさんが「着きましたよ!降りましょう」と声をかけてくれた後、私たち参加者もわくわくしながら車を降りた。


そして、ガイドさんの後をついて歩いていると…


いきなり現れるピンクのガネーシャ像!!



みんなで口々に「大きい!」「すごい!」と言い合うが、何て言うかこう…いきなりど本命のガネーシャ様が現れた事にも驚いていた。


日本だともうちょっとこうアプローチ的な何かが続いてから本命の建物や像に辿り着くものではないだろうか?

そんな所がちょっと笑える、憧れのピンクのガネーシャ像なのであった。


さて、このピンクのガネーシャ像は見た目のインパクトだけではなく「願い事を3倍速で叶えてくれる」ご利益があるパワースポットとしても有名だ。

ガネーシャ様へ願い事をする際の作法もガイドさんが解説してくれる。

それは、可愛いアシスタントたちに願い事を託すという事だった。


その可愛いアシスタントとはネズミさんたち!



ガネーシャ像の周りには合計14匹のネズミさんたちがいるそうなのだが、その中の「自分の生まれ曜日の色」をしたネズミさんに託すのである。

日曜日なら赤、月曜日は黄色、火曜日はピンク、水曜日の午前生まれなら緑で午後なら黒、木曜日はオレンジ、金曜日は青、土曜日は紫なのだそうだ。


そんな自分の生まれ曜日色のネズミさんに願いを聞いてもらう時にはネズミさんの片方の耳を塞ぎ(願い事が漏れないよう)、もう片方の耳に願い事を告げるのである。


私は日曜日生まれなので赤いネズミさんに願い事を託した。

頼んだよ、赤いネズミさん!


☆あなたが生まれたのは何曜日?


ところで、ガイドさんは私たち参加者の写真をたくさん撮ってくれたのだが、常に棒立ちで不自然な作り笑いを浮かべている私と違い、他の皆さんはポーズを取ったりしてとても素敵な被写体となられていた。

我ながら何とも情けないが、昔から写真に映るのが本当に苦手なのである…。


という事で写真はアレな感じではあったものの(だから掲載しない)、楽しいツアーはまだまだ続くのであった。